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野党はTPP強行採決発言山本農水相更迭求めよ
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2016年10月19日 植草一秀の『知られざる真実』
日本の未来を暗転させるTPP審議が与党ペースで推進されている。
「審議」と言っても実質的な審議はほとんど行われていない。
安倍自民党の計算では、すでに審議時間は36時間を達成したとしており、審議時間が40時間に達すれば強行採決に打って出る可能性がある。
TPPについては通常国会でも審議されたが、野党が求める資料提出に対して、安倍政権が提出したのは黒塗りの資料、いわゆる「海苔弁」だった。
「海苔弁」では審議することができないという野党の主張に対して政府は十分な対応を示さなかった。
TPP批准案は臨時国会で継続審議されているが、予算委員会で取り上げられたSBS米の価格偽装問題に対する農水省の回答は不十分であり、TPP特別委での審議を開始する条件は整っていなかった。
それにもかかわらず、TPP特別委は審議に入り、「審議時間」時計の針だけが進められている。
TPPについて安倍内閣の稲田朋美防衛相は、以前、産経新聞記事のなかで
「日本文明の墓場行きのバス」
だと述べていた。
おおむね正しい認識だが、やや甘い。
TPPは
「無間(むげん)地獄、灼熱(しゃくねつ)地獄行きのバス」
である。
TPPは
「とんでもない ペテンの プロジェクト」
の略称であり、このような「政治詐欺」を阻止することは野党の責務、責任である。
このTPP審議で政府答弁の中心にいる一人が山本有二農水相である。
この山本有二農水相が18日夜に開かれた衆議院議院運営委員会委員長の自民党衆院議員佐藤勉氏のパーティーで、
「野党が必ず強行採決するだろうと総理に質問するが、強行採決するかどうかはこの佐藤勉さんが決める。
だから私は、はせ参じた。」
と述べた。
9月29日には、衆議院TPP特別委員会理事に任命された自民党の福田照衆院議員が、同氏が所属する二階派の会合で、
「この国会ではTPPの委員会で西川(公也)先生の思いを、強行採決という形で実現するよう頑張らせていただく」
と発言して同委員会理事ならびに委員を更迭された。
審議が始まる前に「強行採決」を明言するなど前代未聞のことであり、福田氏の発言は言語道断、委員更迭も当然のことだ。
この経緯があった上での山本有二農水相の発言である。
一委員と主要閣僚では発言の重大さがまったく異なる。
山本氏は
「だからはせ参じた」
と述べており、強行採決を佐藤氏に「お願い」するためにパーティーに出席したと理解できる発言を示したのである。
野党は山本農水相の更迭を求め、誠意ある対応がない限り、一切の審議に応じるべきでない。
そもそも、安倍政権はパリ協定の批准を優先しているのだから、衆議院では、まずパリ協定の審議を優先するべきだ。
衆議院でパリ協定の審議が行われれば、外相が出席しなければならず、TPP特別委は開催できない。
TPP審議を遅らせることができるのだ。
数が少ないだけでなく、主張するべきことも主張しない、取ることのできる戦術を取ることもしないなら、野党の存在意義はない。
民進党がTPP批准に実質協力している疑いが存在する。
SBS米の価格偽装問題について、農水省は国産米価格への影響はないとの見解を示したが、根拠がない。
初歩の経済学の理論を用いれば、安い価格の米の流通が米全体の価格に影響を与えないことがあり得ないことが分かる。
リッター120円でガソリンを販売しているときに、リッター90円のガソリンが流通すれば、必ずリッター120円のガソリンの価格に影響が出る。
当たり前のことだ。
SBS米と競合する米は業務用米で、流通量は250万トン程度である。
そこに安い米が10万トン流通すれば、一定の影響は確実に生じる。
TPPで米国、豪州枠が7.8万トン追加される。
SBS米が実際上は安い価格で流通されていたのであるから、それが国内産米価に影響を与えていたことは明らかだ。
それにもかかわらず、農水省は「影響がない」と述べるだけで理論的な根拠も示さない。
野党は政府の不誠実な審議姿勢を糾弾し、TPP審議を止めるべきだ。
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