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有権者は唖然だ 小池百合子都知事と自民党の呉越同舟選挙
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2016年10月13日 日刊ゲンダイ 文字お越し
汚れた魂胆(C)日刊ゲンダイ
マトモな有権者ほど、のけ反るような光景だった。衆院東京10区補選が告示された11日。東京・池袋駅西口で第一声を上げた若狭勝候補(59)の応援に駆け付けた小池百合子都知事の隣にいかつい顔が並んでいた。
小池とは都知事選で激突した自民党から二階俊博幹事長、下村博文都連会長らが応援演説に立ったのである。
自民党都連が都知事選で小池を応援した区議7人に離党勧告を出すなど、小池サイドと自民党側には火種がくすぶっていたはず。ところが、下村は「都知事選のしがらみは早く払拭する必要がある」と演説で“和解”を強調。二階にいたっては「小池都政との連絡役として自民、公明党に連絡していただければ、若狭さんの言われることは何でも聞く」とまで言ってのけた。これには有権者はドッチラケではないか。
むろん、二階は幹事長に就任早々、都知事選で党本部の意向に逆らって小池を支援した若狭の処分を「口頭での厳重注意」とほぼ不問に付し、今回の補選でも都連の反発を承知で「党公認」を与えた。公認候補の応援に党幹事長や地方組織のトップが駆けつけるのは当然とはいえ、たった3カ月前の激しいバトルは一体全体何だったのか。
都知事選の最中に小池が自民党都連を「ブラックボックス」と指弾すれば、当時の都連会長だった石原伸晃は「小池候補は自民党の人間じゃない!」と声を張り上げ、父親の慎太郎元都知事も「大年増の厚化粧」と口汚く罵ったものである。
そんな泥仕合も都知事選が終われば「撃ち方やめ」で、“選挙サンデー”の16日には、とうとう安倍首相が小池とそろって若狭の応援演説を行う予定だ。選挙は常に「勝てば官軍」と言えばそれまでだが、小池にロコツにスリ寄って「昨日の敵は今日の友」を地で行くような安倍自民党の無節操さには改めて呆れてしまう。政治評論家の山口朝雄氏はこう言った。
「安倍自民党にすれば、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの小池知事との関係をこじらせたくないし、小池知事にしても自治体のトップとして政権与党を敵に回すのは損です。むしろ女性初の首相という将来の野望を秘めているだけに、今から自分を高く売っておきたいと思っていることでしょう。双方の思惑は都知事選の頃から透けて見え、小池知事は、都連は批判しても自民党自体は批判しなかった。安倍首相も党推薦候補の増田寛也氏の応援には一度も足を運ばず、小池知事の就任早々、官邸で会談し『一本取られました』と笑って握手でした。その上、都連に歯向かった若狭候補の応援に駆けつけるのだから、“都連のドン”にすればハラワタが煮えくり返る思いのはずです」
双方ともに打算と欺瞞に満ちた薄汚い関係としか言いようがない。
保身の握手(C)日刊ゲンダイ
独裁政権の補完勢力に過ぎない改革派知事
「都民ファースト」「身を切る改革」……。次々に繰り出すキャッチーな言葉の数々でジャンヌ・ダルクのように振る舞っているが、小池もしょせんは「本籍・自民党」の政治家だ。昭和の八百長プロレスよろしく、実力者とウラでこっそりと手を握るのはお手のモノの女性なのだろう。
「小池知事はドライなリアリスト。自分を支援してくれた若狭氏の身分を守るため、リアリズムに徹しているのだと思いますが、いかにも分かりにくい構図です。多くの人が『あれっ? 自民党に反旗を翻していたんじゃないの』とクビをひねるのも当然です。彼女が支持を集めている要因は、都政の“ブラックボックス”に切り込むという『潔さ』と『分かりやすさ』です。今度の補選で自民党との複雑な政治の駆け引きを見せつけると、自ら“ブラックボックス”に入り込んだという印象を都民に与えかねません。自民党とケンカしないで五輪と豊洲の闇を追及できるのかと思われてしまうと、一気に支持を失うだけですよ」(都政に詳しいジャーナリストの鈴木哲夫氏)
また、ご都合主義の安倍自民党にとって、小池のような「自称・改革派」の人気政治家を取り込むのはお馴染みのパターンである。最も分かりやすいのが、前大阪市長の橋下徹氏との関係だ。
自民党大阪府連が選挙のたびに、橋下氏や大阪維新と激しく対立してもお構いなし。大阪府の松井知事と一緒に上京すると、安倍と菅官房長官がそろって堂々と会食。互いに良好な関係をアピールし、常に会食をお膳立てする菅は「橋下市長(当時)は総理候補の一人だと思う」と周囲に漏らしていると週刊誌に報じられたこともある。
大阪府連がカンカンになろうが、安倍一派が橋下サイドと距離を縮めてきたのは長期政権への布石だ。将来の「総理候補」を手なずけることで、「反安倍」勢力の“核”に利用されることを防ぐ狙いがあるのだろう。
■有権者に無力感を与えることが勝利への近道
同じことは小池にも言える。いくら都連が不満を募らせても、安倍は知らんぷり。小池への接近は恐らく自己保身のためだ。
小池には2012年の総裁選で、安倍支持から石破茂陣営に寝返った過去がある。先の都知事選の際にも、小池陣営に石破が協力しているとの臆測が広がった。閣外に去った石破が小池との連携を強めれば、自民党内の「安倍1強」の構図が揺らぎかねない。党内では「その前に先手を打った」との見方もある。上智大教授の中野晃一氏(政治学)はこう言った。
「結局、小池知事と安倍首相は同じ穴のムジナ。それどころか、小池知事は改革派を気取っている分だけ罪深い存在と言えます。自民党都連や都庁の役人と大立ち回りを演じ、政治に対する不満のガス抜き装置としての役割を果たすことで、野党の存在を埋没させ、国政の目くらましの部分も担っています。事実、世間の関心もメディアの興味も『小池劇場』一色で、年明け解散のムードが漂う中、南スーダンの駆けつけ警護やTPP批准、年金カット法案、自民党内の白紙領収書の横行など政権に打撃を与えかねないテーマの追及は一向に深まりません。この調子だと、次の総選挙も安倍自民党が圧勝し、ますます独裁色を強めかねません。小池知事本人も『自分が自民独裁の補完勢力だ』ということを自覚していると思います」
自民党と小池サイドの有権者を愚弄するような不可解な関係も、政権側にとっては好都合だという。
「有権者が『政治の世界は分かりにくい』『自民党は汚い』と思えば思うほど、国政への関心が薄れる。投票所から遠ざかり、棄権が増えれば御の字で、政権側は大歓迎なのです。今の政権は決して有権者の支持を得ようとしていません。逆に『今の政治は有権者の意識とは程遠い』『政権与党に自分の声は届かない』と無力感を味わわせることで、自民1強の構図を確実にしたいのだと思えてなりません」(中野晃一氏=前出)
国民は安倍官邸と小池サイドの怪しい関係の裏側に早く気付かなければいけない。
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