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新潟と福岡 2つの裁判官人事で気になる司法の独立 金子勝の「天下の逆襲」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/191580
2016年10月11日 金子勝 慶応義塾大学経済学部教授 日刊ゲンダイ 文字お越し
どこまで正常に機能しているのか(C)日刊ゲンダイ
どこまで正常に機能しているのか、最近、懸念されるのが日本の司法だ。
驚いたのは、新潟地裁所長に都築政則という人物が栄転したことだ。都築氏は、自民党の甘利明が起こした「原発スラップ訴訟」と呼ばれる裁判を担当したことで知られる裁判官である。スラップ訴訟とは、言論の自由を封殺することを目的とした訴訟のことだ。
訴訟のきっかけは、2011年、テレビ東京の報道番組だった。「原発推進派」の筆頭である甘利を取材し、責任を追及しようとしたテレ東を、甘利が東京地裁に訴えたのだ。そして都築政則氏は、この裁判を裁判長として担当し、甘利勝訴の判決を下した。
この判決は、原発推進派にとって意味の大きいものだった。判決以降、メディアは原発問題を追及する姿勢を弱めてしまったからだ。その都築政則氏が、昨年4月に新潟地裁に赴任し、その後、「反原発」のシンボルだった泉田裕彦知事が4選出馬を見送るという流れである。
最近では、国と沖縄県が戦った「辺野古訴訟」も、裁判官人事について非常に気になる点があった。辺野古代執行訴訟が提起される直前に、急きょ、福岡高裁那覇支部の支部長に、多見谷寿郎裁判長が就任したからだ。多見谷裁判官は大阪や東京、千葉などで勤務経験のある裁判官で、住民が自治体や政治家を訴える訴訟を数多く手掛けてきた。判決のほとんどは、体制寄りという印象が強いとされる。結果は、案の定、沖縄県の敗訴だった。あまりに露骨な人事であった。
民主主義は、「立法」「行政」「司法」の三権が独立し、緊張関係を保っているから維持される。とくに司法は、立法と行政が暴走した時、民主主義を守る最後の砦かもしれない。もし、司法が、政治権力に屈服しているとしたら恐ろしいことだ。
日本は確実に独裁体制が進んでいると思う。安倍首相の演説に対して、自民党議員がスタンディングオベーションしたのは異常だ。北朝鮮と変わらない、という批判が噴出したのもよく分かる。それでなくても、安倍首相は、人事権を発揮することで、日本銀行、NHK、内閣法制局を支配下に置いてしまった。司法の独立だけは、守らないといけない。
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