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「『武器輸出と日本企業』著者・望月衣塑子氏インタビュー後編:岩上安身氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/20879.html
2016/10/8 晴耕雨読
https://twitter.com/iwakamiyasumi
10月6日(木)13時30分より「日本の武器ビジネスの現場はいま――『武器輸出と日本企業』著者・望月衣塑子氏に岩上安身が訊く(後編)」の模様を実況します。Ch1:https://t.co/dHCbphPLY4
岩上「本日は待望のゲストにお越しいただきました、東京新聞記者の望月衣塑子さんです」
望月氏「よろしくお願いします」
岩上「独自取材もすばらしく若いママさんということで、前回のインタビューは大変反響が大きかったです」
望月氏「ありがとうございます」
岩上「さっそくですが、10月3日の国会で稲田大臣が『子ども手当より軍事費』と言ったことを撤回しなかった」
望月氏「如実に稲田さんの考えや、教育よりもまず軍事、という安倍政権の考えが出ています」
岩上「しかも防衛ではなく軍事と言ってしまいました」
岩上「稲田さんは夫の名義で防衛産業株も持っていて。私腹を肥やすためではないかと」
望月氏「軍事にいくらお金をつけてもやれる範囲は限られる。何千億をかけたからといって完璧になるわけではないです。一方で教育に回さなければ将来にわたって影響が出る」
望月氏「これをあっさり言ってしまったことに衝撃を受けています」
岩上「稲田さんは『国民は国を守るために血を流す覚悟を』と言いながら、息子は戦地に行かせたくないと。なぜ、防衛大臣を続けられるのか。インサイダーの可能性をマスコミは報じないのか」
岩上「本題に入りましょう」
望月氏「パキスタンのナビラ・レフマンさんという方が、米軍の無人戦闘機によって被害を受けました。2012年5〜9月の間に無人戦闘機が狙ったうち9割が別人だった。そのナビラさんが『無人機の開発ではなく教育に投資を』と」
岩上「教育のことで言えば、今日本はノーベル賞でわきたっていますが、彼らの業績は20〜30年前のことだったりします。バブル期で、お金があった。今安倍政権の手柄のように思われていますが、それは違う」
望月氏「大隅先生は、『科学者が自由な研究費で研究できる自由がない』とおっしゃっていました」
岩上「これが米国の無人機、プレデター」
望月氏「『殺人機』と言われるやつです。DARPA(国防高等研究計画局)の資金でできました」
岩上「ドローンのイメージとは全然違う」
望月氏「ジャーナリストの志葉玲さんは、プレデターが特殊な音を出すと。レフマンさんも、頭上の音に非常に敏感でした」
岩上「米英イスラエルが枢軸をなして、パキスタン、アフガニスタン、イエメンで民間人を殺す」
望月氏「英国は無人機の使用を控えるようになってきました。米国はブッシュ時代以上に武器輸出を奨励しています。F35の輸出はすごくお金になる。お金のための戦争がオバマ政権のもとで強まっている」
岩上「自分で痛みをわからなければ止まらないです」
望月氏「米国では今兵士の応募が減っています。犯罪歴のある人も受け入れている」
岩上「両腕を飛ばされてしまった元女性兵士が全身入れ墨でミロのビーナスみたいに立っている。そういうアートがありました」
望月氏「横浜の県警にいたとき、米軍兵士の強盗や強姦の被害がよくありました。兵士なので、マンションの屋上までよじ登って襲われるなんてこともあったようです。怖いだろうと思います」
望月氏「米空軍は、操縦士は高解像度で攻撃の成果を見届けなければならない」
岩上「プレデターXP」
望月氏「私、はじめて実物を見たのですが、昆虫の頭みたいというか、操縦席がなくてどこを見ているのか分からない気持ち悪さがありました」
望月氏「自然災害でも使えることを売りにしている。開発社の幹部は、日本がいずれ導入を検討するだろう、と自信を見せていました」
岩上「PC操作のできる高齢のネトウヨがこういうところでリクルートされるかもしれません。SFみたいですが」
望月氏「英国のタラニス。マッハ1.0が出るとも言われています。ミサイル運用もできる。開発費が非常に高騰したので、フランスと共同開発するようになっていきます。フランスの無人戦闘機がnEURON。ヨーロッパ初の無人機です」
岩上「一つの戦闘機を開発するのに1カ国でまかないきれない。そういう国際的な流れに今、日本が引きずり込まれようとしているんですね。ただ、英国はEUから離脱しました。軍事開発は共同でいいのか?」
望月氏「ロシアのMiGスキャット。大型対艦ミサイルも運べる。有人機に比べると無人機は小さいミサイルしか積めないため、積める爆弾の威力は無人戦闘機はまだ有人戦闘機に勝てない」
岩上「ただいずれは超えるでしょうね」
望月氏「中国の翼竜は非常に安い。サウジやUAEなど空爆をどんどんやっているところが非常に欲しがっています。中国は1990年から無人機開発をしていました。試験飛行は世界で3番目でした」
岩上「先進国ですね。精密性と言っても、米国だって9割は誤爆。中国のものはどれほどか。人の生命に対してどんどん雑になっています」
望月氏「巻き添え死は正当化されやすいですし」
岩上「シリアみたいになってしまえば、追跡調査もままならない」
望月氏「米国のX47B。自律的に敵機を判断します」
岩上「ここが怖いところです。人工知能が一部使われているということですね」
望月氏「ただし米軍は生産を中止しました。戦闘機の操縦者が根絶してしまう危機感でしょう」
岩上「望月さんの『武器輸出と日本企業』の中に、弾薬が24時間製造されているとありました」
望月氏「日本ではエアコンのダイキンさんが弾薬を作っていて、今は自衛隊だけに売っていますが、サウジやUAEに売るようになるかもしれません」
岩上「戦争があるところ、テロのあるところに攻撃をすると憎しみが生まれ、攻撃を繰り返す。軍事だけは、相手の生産物を壊していくので、需要が次々生まれる。一方で民生品をつくるリソースは減るので、国民は貧しくなる」
望月氏「米国のグローバルホーク。日本の防衛相が1000億で3機購入しました。でも、島嶼防衛機能はありません。防衛装備庁幹部は、『米国に買わされた』と」
岩上「オスプレイと同じですね」
望月氏「技術流出への警戒心が高まっているようです」
岩上「米政府からの武器購入実績。第二次安倍内閣以降爆発的に高まっている」
望月氏「装備長の幹部は、防衛装備購入費が米国に大量に流れてしまうことに危機感を持っています」
岩上「そのうち稲田さんは川崎重工などではなく、米国の軍事会社の株を買うかも」
岩上「AIというのは自分で進化しているみたいですね。学習過程はもう人間には分からないみたいです。それが軍事で使われたら、司令部すらいらないということになりかねない。戦略的高度AI軍が高度なパフォーマンスを発揮したら、軍事革命です」
岩上「さてイスラエルと日本の急接近」
望月氏「イスラエルではパレスチナに侵攻したあとに武器展示会をしている。パレスチナへの攻撃は実験だったとしか思えない。実戦で技術力は証明済み、と日本の防衛省幹部も言ったりします」
岩上「日本がイスラエルと手を組むと武器を売れません。しかし米国とイスラエルがライバルとは限りませんから。裏で手を組んでいるとも知れません」
望月氏「イスラエルと防衛装備庁が無人偵察機の共同研究の最終段階と共同通信さんがすっぱ抜きました」
岩上「アラブ諸国の強い反発も予想されますね。イスラムの国々の不快感はあるでしょう。米英イスラエルは突出していますが、テロリストから見れば日本はもうその中に含まれています。海外の日本人が狙われる可能性がまた高まるでしょう」
望月氏「イスラエルはとりわけ無人化が進んでいます。特攻機のような、自分ごと突っ込むハロップという無人戦闘機。AIと兵士の混成部隊もつくられました」
岩上「多少の投石は痛くも痒くもない」
望月氏「米国に先駆けてやってしまいました」
望月氏「イスラエルの防衛会社幹部は東シナ海や南シナ海の緊張の高まりに目をつけています」
岩上「イスラエルのアジアでの最大の拠点はシンガポール。華僑をつてに中国とべったりです。イスラエルは米国の属国ではない。米国を振り回すことができる」
岩上「日本はどこに向かっているのかということですが」
望月氏「欧米軍事企業の幹部は、武器輸出の前にどういう国家を作りたいか考えろと」
岩上「安倍政権が自由と民主主義の国を目指していないことだけは確かです」
望月氏「科学哲学者の小林傳司(ただし)さんは軍学共同に警鐘を鳴らしています。戦時中はそれこそ教育より戦争にお金が回された。軍事とは一線を画してきた科学者のあり方を貫いてほしいです」
岩上「名古屋大学名誉教授の池内了さんにインタビューをしたときにお聞きしたのは、大学への投資を減らし、飢えさせて、軍事研究費で釣ると。研究者版『経済的徴兵制』です」
望月氏「韓国でもずっと基礎研究より軍事研究が優先させてきたといいます。今、ノーベル賞が韓国で出ないのはそのせいだとも言われています」
岩上「池内さんは戦争が科学技術を発展させるなんて嘘だ、とはっきりおっしゃいました」
岩上「最後はリニアとレールガンの問題についてお聞きします。マスコミタブーです。JR東海が負担するリニアの総事業費は品川―大阪間で9兆円予定です」
望月氏「3倍、4倍にはなるかもしれませんね」
岩上「すでにここに6535億円つぎ込んでいます。しかも、国費の3兆円で貸付をする話まで出ています」
望月氏「これね、おかしいって言ってますよ。JR東海さんがやるって話だったのに」
岩上「安全性がまず問題。山の中を行くので延々とトンネルを通りますが、中央構造線の上を通ります。大きな地震がきたら、このスピードで走っていたら粉々ですよ」
望月氏「なんで山をよけるように走れないのでしょう?」
岩上「弾丸のようなものだからです。迂回できない。電磁波も危険ですし。実はこのリニアの技術はレールガンに通じるものがある。今年の8月31日には『防衛技術戦略』にレールガンの研究開発費が盛り込まれた。どう思いますか?」
望月氏「取材をしている限りは、人を乗せるリニアとレールガンは初速技術がまったく違うのですぐに転用とは考えにくいのですが、レールガンの初速マッハ5.8を出すための技術研究は装備庁と日本製鋼所が一緒にやるようです」
岩上「レールガンを1発発射するためには25メガワットが必要になるようです。リニアも莫大な電力が必要。もしかしたら、これらは原発延命のためと考えることもできるかもしれません」
望月氏「最終的に技術的にすごくひっかかるのはやはり電力消費を小さくできるかどうか。リニアも、なぜこんなものが今必要なのか分からない。米国も最近議会でお金がかかりすぎるということで電磁加速砲の見直しの方向に向いています」
岩上「米国は日本に開発費を肩代わりさせるのでしょう。日本にリスクを取らせるのでしょう」
望月氏「JR東海の葛西敬之社長は安倍さんとべったりですからね」
岩上「望月さんには12月23日の『饗宴VII』にもご登場いただきます」
以上で「岩上安身による東京新聞記者・望月衣塑子氏インタビュー」
実況を終了します。ご視聴いただきましてありがとうございました。動画アーカイブは準備が整い次第、IWJのホームページ(http://iwj.co.jp )に掲載いたします。
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