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正論を排除する日本社会の未来が明るいはずはない 日本外交と政治の正体
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/190393
2016年9月23日 孫崎享 外交評論家 日刊ゲンダイ 文字お越し
豊洲新市場(C)日刊ゲンダイ
連日、報道されている東京・築地市場の豊洲移転問題。移転予定地である豊洲市場はもともと東京ガスの工場跡地である。敷地内の表土を削って土を入れ替えた上、4.5メートルの盛り土で覆う。土壌汚染対策に万全を期す予定であった。
しかし、実際は一部で盛り土がされておらず、地下にできた空間には水がたまっていた。都の水質検査の結果では、微量のヒ素と六価クロムが検出されたといい、共産党都議団の調査でも環境基準の4割程度のヒ素が検出された。
豊洲市場は生鮮食料を扱う場所である。本来は最も汚染されてはならない。都の関係者は果たして本当に気付いていなかったのか。いや、当然、分かっていただろう。
17日付の日刊ゲンダイ本紙は「優雅に出世や天下り…都庁『盛り土無視』全責任者リスト公開」と題する記事を掲載した。事業全体の責任者である「市場長」以下、会計を取り仕切る「管理部」、設計や施工、施設の保全計画を策定する「事業部」、全体の計画を調整する「新市場整備部」の3部署の長に焦点を当て、現在の地位をまとめた。
11年11月に土壌汚染対策工事に着工した際の市場長、中西充氏は今や副知事となり、技術会議で「地下空間の活用案」が提案された際の市場長、比留間英人氏は年間約1800万円の役員報酬を得る東京メトロ副会長に就任している。本紙は「伏魔殿ではクロをシロにできる奴ほど出世する」と書いたが、なるほど、今の日本社会を見ると、こうした現象は東京都の幹部職員だけでない。
今の日本社会は、官僚組織も政治家も、メディアも、正論を主張する人が疎まれ、権力者に阿る人が重用されている。
例えばイラク戦争の自衛隊派遣に異論を唱え、イラクに大量破壊兵器はない──と主張した外務省の天木直人・元レバノン大使は辞職に追い込まれた。一方で、誤ったイラク戦争を支持した当時の外務官僚や学者、ジャーナリストらは、豊洲市場に関わった都幹部と同じように今も厚遇されている。
正しいことを主張する者が排除され、間違ったことを叫ぶ者が遇される。そんな社会が健全であるはずがないし、明るい未来が待っていることもない。
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