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今年3月、キューバのカストロ議長(右)とオバマ米大統領が会談したが、キューバは何ひとつ変わっていない(AP)
日本は独裁国家・キューバと付き合うな 首相が初訪問
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160828/dms1608280830001-n1.htm
2016.08.28 大前研一のニュース時評 夕刊フジ
安倍晋三首相が9月下旬にキューバを訪問するという。ニューヨークの国連総会に出席した後にキューバに向かい、ラウル・カストロ国家評議会議長や兄のフィデル・カストロ前議長と会談する予定。日本の現職首相がキューバを訪れるのは初めてだ。
キューバは昨年7月、革命後の1961年以来54年ぶりに米国と国交を回復した。米国が国交断絶している間、日本は中南米やアフリカへの影響力が大きいキューバとの国交を保ってきた。首相訪問で関係をさらに強化し、日本企業の進出や投資拡大のための環境を整備したい考えだ。
キューバ問題について、私は米国のオバマ大統領は間違った行動をとっていると思っている。国交を回復しても、キューバが独裁国家であることに変わりはない。米国がキューバを封鎖したときの状況と変わっていないのだ。実際、民主化や人権の尊重は、まったく進展していない。
オバマ氏は8年前の大統領選でキューバとの国交回復を訴えていたので、最後になって自身のレガシー(遺産)を作ろうとして、キューバを訪問しただけだ。
日本も独裁国家と付き合うのはやめるべきだ。民主的に選ばれた政府になったら握手すればいいというのが私の考えだ。安倍首相にも同じことを言いたい。
日本は以前からある程度の付き合いもあるので、昨年5月、日本の政府開発援助(ODA)の拡充や経済改革後押しのため、岸田文雄外相が日本の外相として初めてキューバを訪問した。日本政府としては、それだけで十分だ。安倍首相が行ってもプラスにはならない。
キューバは人口1100万人の非常に小さい国で、日本が頑張って経済取引をしてもあまりメリットはない。その一方で、旧ソビエト連邦圏には、大きなパイのある国が多数ある。そういう国やアフリカ諸国のほうが、取引相手としての優先順位は高いと思う。
なにより優先順位が高いのはオーストラリアだ。安倍首相は、保守派で対米重視のアボット前首相時代には「特別な戦略的パートナーシップ」と呼ばれる深い親交を結び、日豪関係は飛躍的に発展した。しかし、昨年9月に親中的なターンブル首相が就任してからは関係は冷却している。昨年暮れに迎賓館赤坂離宮で首脳会談をした後、あまり連絡もしていないようだ。
今年4月、オーストラリアが選定を進めていた次期潜水艦の共同開発をフランスが受注し、日本は敗退したことも影響しているのかもしれない。しかし、それでもオーストラリアはキューバよりアップサイド(伸びしろ)がある。米国が断交したら断交していたくせに、理由もなく米国が国交回復したからといって、その尻馬に乗って遅ればせながら訪問する、というのはちょっとみっともない感じがしないでもない。
■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。
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