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オールジャパン社民共生党樹立で安倍政権打倒−(植草一秀氏)
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22nd Aug 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
民進党が代表選を実施する。
民進党では、さまざまな役職に就くことには熱心で、ポストを目指して努力を惜しまない人が多いが、
主権者の視点で政治を考える人が少ない。
政治の主役は政党ではなく主権者である。
政治は主権者のためにある。
主権者が求める政治を実現するのが政党の役割である。
ところが、現実には政党が政治の主役であると勘違いし、
政治に携わる人は主権者のための政治を実現することではなく、
政党のなかで地位を得ることにばかり熱心になり、その政党は単に主権者を利用することしか考えない。
こんな風潮が強い。
主権者は現在の安倍政治に対する批判を強めている。
その理由は、安倍政治の基本政策が主権者の意思に反しているからだ。
主要な問題が五つある。
原発
憲法・戦争法
TPP
基地
格差・消費税
だ。
この五つのテーマに対する安倍政権の基本スタンスは次のものだ。
原発推進
憲法破壊推進・戦争法肯定
TPP推進
米軍基地建設強行
格差推進・消費税増税推進
である。
この基本政策に賛成する主権者もいる。
それはそれでいい。
問題は、安倍政権の基本政策に反対する主権者が多数存在することだ。
安倍政治にブレーキをかけて、安倍政治を転換するには、国会において、
安倍政治に反対する政治勢力を大きくすることが必要だ。
重要なことは、選挙を通じて議席を増やすことである。
現在の選挙制度の特徴は、
参議院における1人区、衆議院における小選挙区の影響が大きいことだ。
1人区、小選挙区では当選者が1人しか出ない。
選挙で多数を獲得しないと議席を獲得できない。
7月10日の参院選では、野党4党が候補者を1人に絞り込むことに成功した。
その結果、大きな成果を獲得した。
しかし、ここに大きな問題がある。
それは、現時点での野党第1党である民進党の政策方針が不明確であることだ。
原発、憲法、TPP、基地、格差の各問題に対する基本政策が不明確なのだ。
これは、主権者に対して極めて不誠実な対応である。
主権者の視点で考えるなら、基本政策に対するスタンスを明確にするべきだ。
民進党代表選に立候補する者は、ポスト獲得にのめり込む前に、この問題を解決するべきだ。
基本問題に対するスタンスが定まらずに「政党」を名乗るのはあまりにも不誠実だ。
この点を明確にしない限り、民進党が広く主権者の支持を集めることはあり得ない。
代表選は単なる「ポスト獲り競争」に過ぎず、主権者の関心をも集めない。
政党が政党としての責任を自覚し、主権者のための政治確立に力を注がぬ以上、
次の衆院総選挙に向けては、主権者が主導的役割を担うしかない。
主権者が主導して、1選挙区1候補者の体制を構築することが必要になる。
政策を基軸に
党派を超えて
主権者が主導して
主権者の側の候補者を1選挙区1候補者のかたちで擁立する。
この運動が極めて重要になる。
主権者にとって大事なのは「政策」であって「政党」ではない。
主権者は「暴力革命」を指向していないから、選挙を通じて、
主権者の側の議席が衆参両院で過半数を超えることを目指す。
この点を再確認すれば、「政党」の違いは大きな問題にならない。
基本政策を共有する勢力が連帯し、大同団結して候補者調整を進めることが重要になる。
民進党は基本政策が曖昧で、野党共闘に否定的な勢力を内包する組織である。
野党共闘を否定するなら、その人々は民進党から離脱して、別の政党を創設すればよいだろう。
しかし、それはぜずに、同じ政党のなかで意見対立を続けている。
煮ても焼いても食えない人々である。
それでも、参院選では、最終的に野党共闘に乗ってきた。
野党共闘に乗らなければ獲得議席数は25だった。
野党共闘に乗ったおかげで議席数は32になった。
金魚のフンのように、最後は野党共闘に乗ったわけだが、
その野党共闘のお陰で7議席を上積みできたわけだ。
参院の1人区も、衆院の小選挙区も、民進党単独で勝利することは不可能である。
議席を確保するには、共闘に乗らざるを得ないのが実情だ。
この点を踏まえて、主権者が主導して衆院選への戦略を構築することが重要だ。
大事なのは「政策」である。
主権者が求める政策を実現すること。
これが目標であり、「政党」に重要性はない。
原発再稼働を認めない
集団的自衛権行使を認めない
TPPには参加しない
辺野古や高江に米軍基地を建設しない
格差を是正し消費税を増税させない
この政策を実現することが大事なのだ。
したがって、候補者調整を進める際には、立候補予定者に対して公約の明示を求めることが必要になる。
立候補予定者の公約を確認したうえで、こちら側の立候補予定者を1人に絞り込むのだ。
民進党の立候補予定者の公約が、主権者が求めるものと異なる場合には、
この候補者を主権者側の統一候補にはしない。
この場合、主権者側の候補者を1人に絞り込んだときに、対立候補として、
自公候補と民進候補が出馬する可能性が生まれる。
これはこれで構わないのである。
むしろ歓迎するべき状況になる。
なぜなら、自公候補と民進候補は、公約が重なり、この2名が票を食い合うことになるからだ。
基本政策で一致できなければ民進党候補者を統一候補にはしない。
この方針が明確になれば、
民進党内部で基本政策についての公約を明確化するべきだとの意見が増大するだろう。
大事なことは、
政策を基軸に
党派を超えて
主権者が主導して
1選挙区1候補者の体制を構築することだ。
民進党が公約を明示して、主権者勢力の中核を担うことが本来は望ましいが、
現在の民進党の姿からは、これを期待できない。
できるだけ早期に、現在の民進党を野党第1党の地位から引き下ろすことが重要だ。
公約を明示する主権者連合がオールジャパン政党として野党第一党の地位に躍り出ることが望ましい。
現在の民進党の一部と共産、生活、社民が合流して
オールジャパンの共生社民党として確立されることが期待される。
基本的価値観、政策路線を共有し得る者が、小さな違いのために分立し、対立することは無駄なことである。
オールジャパンの連帯、大同団結を実現して、
日本政治を刷新する大きなうねりを生み出してゆかなければならない。
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