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国家公務員の女性採用「過去最多」も、やっぱり男が有利!? 女性幹部登用への険しい道のり 問題の「本丸」はどこに?
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49397
2016年08月14日(日) ドクターZ ドクターZは知っている 週刊現代
■「男女格差」は縮まったのか?
2016年の国家公務員の採用で、女性の採用人数が「過去最多」になった。今年の総合職採用2011人のうち、女性は512人にのぼる。
安倍政権は女性の国家公務員を積極的に登用することを推し進めている。男女の採用人数の格差をなくし、官庁の女性幹部の数も増加を見込む。
その点、女性合格者が「過去最多」になったのは政府の「狙い通り」。一方で、官庁全体で女性登用が進んでいるのかどうかは、いま一度「数字」をよくチェックしてみる必要がある。
まず、国家公務員を志す女性の割合が増えていることは間違いない。
第二次安倍政権が発足した'13年度から'16年度にかけて、女性の申込者数は6767人から7335人へ、合格者数は342人から512人へと増加。それにともなって、全申込者数に対する女性の割合はそれぞれ30・4%から33・5%へ、全合格者数に対する女性の割合も19・5%から25・5%と上昇している。
ただし、それでも女性の合格率は男性の合格率よりもいまだに低い。'16年度の試験の全申込者数2万1883人、そのうち女性は7335人、男性1万4548人であった。合格者は女性512人、男性1499人だから、女性合格率は7・0%、男性合格率は10・3%ということになる。
格差は縮まったとはいえ、「男のほうが受かりやすい」という事実は変わらない。
次に、国家公務員の試験区分を文系分野(『政治・国際』『法律』『経済』『人間科学』、院卒は『行政』)と理系分野(それ以外)とで分けて考えてみよう。
'13年度から'16年度にかけて、文系の女性の合格率は、3・5%から5・2%へ増加している。しかし、同様に男性の合格率も6・6%から8・2%へと上昇しているため、男女格差は依然として3ポイント程度ある。
■現実味の薄い女性幹部の目標
一方、理系の女性合格率は10・0%から14・9%へ、男性合格率は14・2%から14・9%へと推移した。これで理系合格率の男女格差はほぼなくなったといえる。
国家公務員総合職の志望者は文系のほうが多く、そのぶん狭き門だ。採用された後も、文系のほうが出世して官庁の幹部になりやすい。文系は「ジェネラリスト」として幅広い行政経験を積み、官庁の幹部候補として見込まれていく。一方で理系出身はというと、基本的には技官として「スペシャリスト」の処遇に留まることが多い。
そもそも、安倍政権は、2020年までに社会全体の女性幹部の割合を30%にするという目標を掲げている。だが、'14年9月の調査によると、国家公務員のうちの女性幹部の比率は、局長級以上が2・8%、課長級が3・3%で、目標には程遠い。
政府もさすがに「30%」は現実的でないと理解し、昨年末には「7%」を目標値とするように改めている。
しかし問題の「元凶」は、肝心の国家公務員試験においていまだに男女格差があることだ。理系分野試験での男女格差はなくなったが、文系分野試験ではまだ存在している。文系のほうが出世しやすい現状を考えると、幹部の女性登用の本格化へはまだまだ「遠い道のり」である。
理系の女性合格率が向上したのは一つの成果だが、問題の「本丸」は文系の格差是正にあるということだ。
『週刊現代』2016年8月20・27日合併号
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