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増田氏は今井絵理子を動員 都知事選“候補者たちの選挙戦”
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185939
2016年7月19日 日刊ゲンダイ
増田氏(左)と鳥越氏(右)/(C)日刊ゲンダイ
告示後初の3連休だった東京都知事選(31日投開票)。小池百合子元防衛相(64)、増田寛也元総務相(64)、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)の主要3候補の遊説は三者三様だったが、結局は“有名人”頼みだ。先頭を走るのは先出しジャンケンの小池氏。逃げ切るのか。
■序盤リードの小池氏
序盤の世論調査では小池氏と鳥越氏が競り合い、増田氏が追う展開だ。共同通信社の情勢分析によると、保守分裂の片方の小池氏は自民党支持層の3割強を取り込み、無党派層の3割も支持。一方、増田氏は公明支持層をまとめたものの、自民支持層は3割ほどしか固められず、小池氏に食われた格好だ。野党統一候補の鳥越氏は民進と共産支持層をそれぞれ6割近く固めたという。
序盤戦でリードしているだけあって、街中での小池氏の人気は抜群。連休の3日間で20カ所の街頭に立った。国会議員時代のタカビーな態度はオクビにも出さず、ハチマキを締めて庶民派ヨロシク握手を求めていく。「東京ができることからやりましょう」と育児や介護支援、環境対策などを小気味良く訴えると、老いも若きも「小池百合子だ!」と足を止めていた。
18日は10年来の付き合いだというアルピニストの野口健氏が応援に入った。「言論の自由を認めない自民党のやり方は許せない。投票日までできる限り一緒に回る」と無党派層への浸透に力を入れる。小池陣営は「〈勢いがある〉と書いておいてください」(選対関係者)と余裕すら漂わせていた。
■「話さない」鳥越氏
高齢批判、健康不安、準備不足を抱える鳥越氏の街頭演説は3日間で6カ所だけ。きのうのフィナーレは午後4時スタートの渋谷・ハチ公前の特設ステージだった。
会場には「あなたに都政を取り戻す。」のプラカードを掲げた支援者が早くから集まっていたが、本人は20分遅れで登場。民進党の蓮舫代表代行や共産党の吉良佳子参院議員らが客寄せパンダを務め、「鳥越さんは都民の声を聞いてくれる」「鳥越さんは憲法を守る」「鳥越さんはフルマラソンを走れる」などと参院選で潰れた声を響かせて聴衆を引き寄せるものの、鳥越氏が話し始めると、人がどんどんバラけていく。「声が小さい」「病気の話が長い」(通行人)からだ。「がんサバイバー」を自負する鳥越氏の演説は、政策そっちのけで病気ネタばかり。応援に駆け付けた演歌歌手の森進一との交流もしかりで、「森さんもC型肝炎と闘った」と紹介していた。
「選対は高齢批判や体調不安のレッテル貼りに反論していますが、実際そこを一番気にしている。応援弁士がみな健康のことに触れるのはそのためでしょう」(民進党関係者)
■人気投票批判の増田氏が…
小池氏と鳥越氏に水をあけられた増田氏はこの連休に街頭18カ所に立ったが、演説はペーパーの棒読みで、いかんせん知名度が低い。銀座のホコ天を練り歩いても「誰?」という反応が大半だった。
連休中、現職大臣や党幹部をはじめ、参院選初当選組の元SPEEDの今井絵理子や元ビーチバレー日本代表の朝日健太郎氏まで動員した。
人気投票に批判的だった本人が“人気取り”をやるとは、大矛盾である。
現状、一番の人気者が小池氏なのは間違いないが……。
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