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首都圏・近畿圏8選挙区 主な候補者
神奈川、千葉、埼玉で共産、民進が苦戦 「人殺し」発言が影響の様相 首都圏終盤戦情勢
2016.07.06
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連載:壮絶参院選2016
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20160706/plt1607061140001-n1.htm
2016年参院選(10日投開票)は終盤戦に突入した。与野党は激しい舌戦を繰り広げているが、民進、共産両党が伸び悩んでいるとの分析が出てきた。中国の軍事的覇権があらわになるなか、共産党幹部が防衛費を「人を殺すための予算」と発言したうえ、バングラデシュの首都ダッカでの人質テロ事件まで政権批判に利用する野党幹部にあきれる声も聞かれる。激戦が目立つ、首都圏・近畿圏8選挙区に迫った。
注目の最新予測は別表の通り(夕刊フジ分析)。
いずれも接戦だが、序盤情勢と変化がある共産党に着目してみると、公示前には同党が議席を獲得する可能性が指摘されていた、千葉(改選数3)、埼玉(同3)、神奈川(同4)の3選挙区で苦戦している。報道各社の情勢調査をみても、当初のような勢いはみられない。
近畿圏でも同様の傾向が出ている。
3年前の参院選で議席を確保した大阪(同4)では、おおさか維新の会の2人目や、民進党の現職らと4議席目を争う展開で、現時点では抜け出せていない。
共産党は3年前の参院選で12年ぶりに選挙区で勝利し、8議席を獲得した。今回は3年前を上回る10議席以上に増えるとみられてきたが、一体どうしたのか。
政治評論家の浅川博忠氏は「共産党の藤野保史前政策委員長による『防衛費=人を殺す予算』発言の影響が出ている。共産党は無党派層を取り込もうとしていたが、あの発言で(有権者から)敬遠されつつあるのではないか」と分析する。
東日本大震災以降、国民の自衛隊に対する信頼や期待は格段に高まっている。一方で、中国軍の艦船や戦闘機が日本領海や領空を脅かしていることは連日報じられている。藤野発言の異常さが際立っているのだ。
民進党はさらに厳しい。
前出の藤野発言について、「われわれも足を引っ張られている」(幹部)との分析もあるが、党内では「旧来の支持者が『民共連携』に不信感を高めた。打撃は民進党の方が甚大だ」(中堅)との声もある。
民進党は複数区の千葉、神奈川で2人擁立に踏み切り、2議席確保を狙ったが、共倒れの可能性が出てきた。
例えば、千葉では自民党候補2人が優勢で、残り1議席を、民進党候補2人と共産党候補で争っている。共産党が失速すれば1人当選、伸びれば共倒れという流れだ。
神奈川も似たような状況といえる。残り2議席を、自民党が推薦する無所属候補と、民進党候補2人、共産党候補が激しく競り合っている。民進、共産両党が失速すれば、無所属候補が抜け出す可能性が高く、最後の1議席をめぐり、またしても民進、共産両党が激突する。
兵庫(同3)、奈良(同1)の両選挙区でも、民進党現職に「▼=やや劣勢」が付き、当落線上に立たされている。今回の参院選では「民共連携」がクローズアップされたが、複数区では“仁義なき戦い”が展開しているようだ。
ダッカで発生した卑劣なテロ事件も、参院選に影響しそうだ。
菅義偉官房長官は2日朝、官邸で緊急会見を行った後、安倍晋三首相の官邸到着と入れ替わりに選挙応援に出掛けた。
この件を、民進党の岡田克也代表は「危機管理への正常な感覚が失われている」といい、共産党の志位和夫委員長は「仮に首相がいたとしても、副長官に任せて離れていいということにはならない」と厳しく批判した。
だが、おおさか維新の会の足立康史衆院議員は自身のツイッターで「揚げ足取り、レッテル貼り、対案なき対案」などと両党を批判し、「民共合作は無責任野党の『当然の帰結』なのです」(抜粋)と指摘した。
ネット上でも「テロを政治利用するな」「民進、共産両党こそ、テロに屈している」などと厳しい意見が聞かれる。
ちなみに、菅氏は「安倍首相が北海道遊説をやめて陣頭指揮しており、まったく問題ない」と話している。
公明党と共産党の「公共対決」が激化している選挙区もある。埼玉と兵庫の選挙区などで、最後の1議席を両党候補が争っているのだ。
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は「今回の参院選の特徴は『公共対決』の激しさだ。両党がすさまじい総力戦を展開している。安倍首相も選挙区の公明党候補の応援に入るなど、異例の対応をしている。『公共対決』の行方が終盤戦のポイントとなりそうだ」と語った。
有権者の判断は。
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