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(回答先: 緊急寄稿 「日本会議」批判に大反論 日本会議会長:安倍首相は憲法改正から後退と分析 投稿者 あっしら 日時 2016 年 7 月 07 日 17:39:39)
「日本会議」会長に著者・菅野完が反撃「どこが事実誤認なのか? 公開討論を」
http://dot.asahi.com/wa/2016070500156.html
2016年7月6日 (更新 2016/7/6 07:00) 〈週刊朝日〉|dot.ドット 朝日新聞出版
安倍政権との“蜜月”ぶりで注目される謎の組織「日本会議」の当事者がついに沈黙を破った。田久保忠衛会長が〈日本会議への誹謗・曲解を正す〉と題した寄稿を「月刊Hanada」8月号に掲載。名指しで批判された『日本会議の研究』著者・菅野完(すがの・たもつ)氏がそれに反撃した。
「田久保氏の寄稿文を読みましたが、彼が正面から否定しているのは外電の記事を始め、私の仕事ではないものばかりで、私の著書については否定できていない。田久保氏の主張では『日本会議の研究』を日本会議の事務局が調べたら『虚実、装飾、誹謗中傷など150カ所以上』の問題箇所があったとのことですが、それは当然でしょう。当事者が読んで問題箇所がないものなんて書くはずがない。ただ、田久保氏は私の著書の主要な論点について明確に事実誤認を指摘できていない。結局、私の本が自分たちを貶(おとし)める目的で書かれたと言いたいだけの、主観的な印象論に過ぎません。そもそも田久保氏は会長と言っても“お飾り”に過ぎない。『日本会議の研究』でも指摘した通り、中心人物は事務総長の椛島有三氏です」
菅野氏は著書の中で、日本会議の活動を実質的に牛耳るのは椛島氏など、生長の家の元信者を中心とした人々だと指摘した。だが、田久保氏は日本会議の組織について、〈会長、副会長、常任理事、理事と、普通の組織と同じだ。(略)特定の人物が壟断できる組織ではない〉と反論した。
「田久保氏の反論文にもある通り、日本会議は私の著書が出版された当日の深夜、版元の扶桑社に対して、椛島事務総長の名義で出版停止を求める申し入れ書を送ってきています。なぜ対外的な文書を会長名義でなく、事務総長に過ぎない椛島氏の名義で送ってくるのか。そんなに早く理事会の議決を経られたのか。『普通の組織』という主張と矛盾するのではないか。
それでいて、メディアで反論する時には今回のように田久保氏が出てくる。私の主張に異論があるというのなら、申し入れ書の名義人である椛島氏自身が表に出てきて私と公開討論でもすればいい」
菅野氏は日本会議の運動戦略として、地方議会を動かして決議などを獲得し、その力をもって国政を動かすパターンがあると指摘した。田久保氏は〈これはそのとおりだ。しかし、それの何が悪いのか?〉と事実と認めつつも憤っていた。
◇
「田久保氏は、政治活動をしていると自ら認めているわけですよね。しかし、こんなに大きな政治運動をしているにもかかわらず、日本会議は単なる任意団体です。財務の公表はどうなっているんでしょう。政治活動するなら、政治資金収支報告書の提出義務がある政治団体として届け出るべきなのではないでしょうか」
菅野氏が日本会議をテーマに選んで取材を始めた動機は何なのか。
「どう考えても安倍晋三首相に強い影響を与えている組織だからです。2015年2月に、自民党憲法改正推進本部の船田元本部長(当時)と安倍首相が話をして、憲法改正の発議は16年夏の参院選後と言い切った。その船田氏の発言を追っていくと、まずは緊急事態条項からという話をしていて、日本会議がそれ以前から主張していたことと一緒だった。ああ、ネタ元は日本会議だったんだと。それをきっかけに、本格的に日本会議の人脈を調べ始めたんです」
意外だが、菅野氏は日本会議は「特定の綱領やドグマで結びついている集団ではない」と語る。では力の源泉は何なのか。
「日本会議の特徴は権利を主張する者、彼らから見た『サヨク』的な者をハラスメント的に敵視することです。これまでの活動を見ていくと、『男女共同参画事業反対』『夫婦別姓反対』『従軍慰安婦報道反対』『ジェンダーフリー反対』、そして、『外国人参政権反対』と、反対運動がほとんどです。こうした主張はつまり、『女、子ども、外国人は黙ってろ』ということを言っているに等しい。男優位の社会が当然と思っていて、女性や若者が権利を主張すると『黙ってろ』、外国人が権利を主張すると『よそ者は出ていけ』と言う。ですが、そういう主張をしているのは、日本会議だけじゃないですよね? 日本のオッサンって、皆そうじゃないですか。日本会議は、実は“日本のオッサン会議”なんですよ。そのオッサンたちの主張のおかしさを、メディアはずっと放置して取り上げてこなかった」
00年代以降、魚住昭氏ら多くのジャーナリストなどが日本会議に関する論を出すようになったが、元祖は異なるという。
「1980年代からいち早く日本会議周辺の人々は危険だぞと警鐘を鳴らし続けてきたのはフェミニストたちでした。しかしメディアはその孤独な戦いを無視した。メディアもまた、世の中と同じで男優位だったからです。だから『日本会議とは何なのか?』と聞かれたら、『お前だよ』としか言いようがない。これは日本の縮図なんですよ。だから、日本会議って本当に良いネーミングだと思います。よくぞつけたなと」
◇
参院選では、改憲勢力が3分の2をうかがう勢いと報じられている。日本会議は何を目指すのだろうか。
「日本会議側が改憲の最初の候補に挙げているのが緊急事態条項の追加です。要は『非常時なんだからガタガタ言うな』というのを合法化する。『女、子どもは黙っていろ』という考え方と同じです。緊急事態法を根拠に独裁を敷いて何か実現したい政策があるのならば、賛成しないもののまだ理解できる。ところが、日本会議の主張というのは『弱い者は黙っていろ』で終わってしまう。その先がないんです。それが日本の国体だから復活させたいというのならば、そんな国体はクソくらえですよ」
意外なことに、菅野氏は自身のことを「極右かつ保守主義者」だと規定する。
「私は憲法改正を否定しません。が、我々は現代に生きているわけで、少なくとも個人主義や基本的人権など近代を形作る諸価値を否定してはいけない。ところが自民党の改憲草案などを見る限り、そうした価値観を否定している。その意味では、日本会議に集う人々はどんな革新政党よりもっとラディカルな、『右の革命勢力』と言えるでしょう。自民党も保守中道の宏池会や木曜クラブ(旧田中派)のような、今で言えば岸田文雄外相や二階俊博総務会長などがしっかりしていれば良いんですが、安倍首相の出身派閥で昔から日本会議と親和性の強い清和会が天下を取ってしまっている。昔なら、清和会が天下を取るなんて信じられないこと。保守主義者として、革命勢力とは戦わなければならないと思っています」
◆ ◆ ◆
本誌は日本会議広報部に田久保会長、椛島氏と菅野氏との対談を申し込んだが、回答は以下の通りだった。
〈本会が菅野氏との会談に応ずることはありません。菅野氏は、出版以前よりツイッター上で本会及び役員を攻撃する発言を繰り返しており、そのような者との会談に応ずることは今後もありません。菅野氏の言論活動は本人の自由であり、本会の関知するところではありませんが、虚偽の吹聴や事実誤認については、別途指摘してまいります〉
菅野氏が指摘した、椛島氏が扶桑社に出版停止を申し入れした経緯については、次のように回答した。
〈申し入れ書送付は店頭発売日当日であり、事態が急を要したため役員間で連絡を取って文書を作成しました。なお、本会から発出する文書は、文書内容に応じ、異なる役職者名義で発する場合があります〉
また、政治団体として届け出をしない理由についてはこう答えた。
〈本会は、自らを政治団体とは認識しておりません。日本会議は、国会や地方議会にさまざまな請願活動を行なっていますが、請願権や集会・結社の自由は憲法で保障された権利であり、それを行使する活動が政治団体登録を義務づけるものではありません〉(本誌・小泉耕平)
※週刊朝日 2016年7月15日号
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