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2016/07/05 04:43
<公明党の山口那津男代表は4日のBSフジ番組で、憲法9条改正を目指す自民党と同じ改憲勢力とみなされることへの抵抗感について「全くある」と述べた。現行憲法を評価した上で時代の要請に応じて条文を加えていく立場を強調した。
山口氏は、集団的自衛権の行使を自国防衛に限って認める安全保障関連法が成立したことに触れ「9条を含め、今の憲法は守っていくべきものだ。改正は否定しないが、自民党とアプローチが違う」と説明した。
その上で民進党も改憲を否定していないとして「民進党も含めると(改憲発議要件の)3分の2を超えている。参院選で改憲勢力3分の2を阻止しようという(野党側の)問題の設定自体が誤りだ」と批判した>(以上「産経ニュース」より引用)
何とも苦しい言い訳だ。山口公明党代表は「改憲」だが現行憲法を尊重する、と論理的に全く通用しない言辞を吐いている。しかしそうした言葉とは裏腹に、安倍氏の「解釈改憲」を支持し、自民党と連立政権を組んで「戦争法」の成立を強行した。
かつて公明党は「平和と福祉の党」とのキャッチフレーズを掲げていた。しかし安倍自公政権の一翼を担う立場で「戦争法」を成立させて、日本が世界の何処でも何のためにでも戦う国に変貌させた責任は甚大だ。そして福祉に関しても、消費税を8%に増税して貧困層に重い間接税の比重を大きくした税制体系にして負担を重くする一方で、介護保険料などの引き上げと同時に介護制度の見直しで福祉の後退を推進している。
こうした支離滅裂な政治を実行して、口先では「改憲」に抵抗感がある、などと言い訳をするとは何ということだろうか。米国と一体化して世界の何処でも戦争するとは戦後70年間続いてきた日本の平和を危険に曝すものでしかない。
日本だけが平和であれば良いのか、との反論が聞こえてくるが、日本だけが平和で良い。日本は何があっても国際的な紛争の解決に武力の行使を用いない、というのが現行憲法の真髄だ。それを「平和維持活動なら良いだろう」との言い訳で自衛隊を紛争地域に派遣するのは敢えて火中の栗を拾うことに他ならない。
日本は国連で「敵国条項」で排除された立場にある。その条項は国連既定の改定時に削除されることになっているが、現在ではまだ残っている。そして国連を実質的に回しているのは「安保理常任理事五ヵ国」だ。
国連安保理自国のいずれかが国際紛争の当事国として関与している現実を忘れてはならない。そうした国際的な構図に日本がノコノコ出掛ける必要はない。現在の世界的なテロの広がりの原因は米国が中東のイラクに軍事侵攻してフセインを殺害したことにある。それに対して安倍氏はコミットすべきでないにも拘らず、日本は米国の友軍としてテロと戦う、などと馬鹿な発言を外遊先で行った。
イスラムとキリストとの千年以上に亘る確執の渦中に仏教徒の日本が入り込む必要があるだろうか。むしろ仲裁すべき中立の立場をあるべきではないだろうか。
殺人は憎むべきだ。しかしそれに過剰反応して「テロとの戦いに日本政府は断固として立ち向かう」などと威勢の良い発言するのは愚の骨頂だ。むしろ安倍氏は犠牲者に対して鎮魂の言葉を贈り、犯人たちの命にも同様に手を合わせるべきだ。
公明党は「戦争法」を成立させたことから逃げることはできない。公明党は消費税を8%に増税して貧者の生活をさらに貧しくした事実から逃げることはできない。彼らは自民党と連立している。その責任は重大で、責任逃れするような発言をするくらいなら直ちにバッジを外して一国民となって「国民の生活が第一」の生活を送るべきだ。
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