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自民党の議席調査「最新生データ」を入手! 参院選「落ちる議員/落ちそうな議員」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49050
2016年07月04日(月) 週刊現代 :現代ビジネス
文字通り日本中を駆け回る、安倍総理をはじめ自民党の面々。しかし、どこへ行っても敵味方入り乱れる激戦地で、早くも消耗ぎみだ。彼らが手にする「苦戦リスト」には、誰の名が書かれているのか。
■サヨナラ、法務大臣
「私はどうしても、第一声を、熊本から、発しようと、このように考えました」
4月に起きた大地震の爪痕がいまだ消えない熊本城。参院選の公示日である6月22日の朝、安倍総理はいつも以上に一言一言を区切って、この選挙戦で最初の演説を始めた。しかし——。
「熊本城では、さすがに自民党の支持者を集めていたので何事もなかった。しかし、その後に行った市内の商店街では、総理に向かって『選挙なんかより復興のほうが先じゃないのか!』と観衆から罵声が飛んだんです。
熊本の人は、選挙どころじゃないというのが本音で、このままいけば投票率は相当下がる。まあ、下がれば下がるほど自民党が有利になりますから、別に問題ではないんですが……」(九州ブロック選出の自民党議員)
公示前の6月8日から22日まで、安倍総理が遊説で訪れた場所を順に挙げてゆくと、山梨、山形、奈良、三重、愛媛、長野、岩手、宮城、青森、秋田、大阪、滋賀、新潟、千葉、熊本、福島となる。
これらはほぼすべて、自民党候補が苦戦するとみられる「重点選挙区」だ。今回の選挙で、安倍総理や小泉進次郎衆院議員をはじめとする自民党の「顔」は、そこに的を絞って遊説に回っている。
「ただ、総理は20日に行く予定だった北海道での遊説を取り止めたのに加えて、実は東京都下での演説もドタキャンしているんです。
公示日の22日夜はテレビのニュースにも出ましたが、化粧をしても顔が青白かったし、何となくやせたような気もする。党内では『(21日に急逝した)鳩山(邦夫)さんじゃないが、安倍さんも体調、大丈夫か』と言う人もいます」(自民党関係者)
本誌は今回、自民党が5月中旬、そして6月の第1週~第3週の週末に行った世論調査データを入手した。重点選挙区や注目度の高い21の選挙区に絞って、その「生データ」を最終ページに掲載している。それに沿って、全国の選挙区を見ていこう。
熊本を訪れた22日の午後、その足で安倍総理が向かった福島も、重点選挙区の筆頭格だ。
自民党の岩城光英氏は現役の法務大臣。しかし、調査データを見てみると、民進党現職の増子輝彦氏との差は14ポイントを超え、ますます開いている。東北ブロック選出の自民党議員が言う。
「厳しいです。皮肉なことに、地元では『岩城さんが法務大臣なのがよくない。何で復興大臣じゃないんだ』と言われています。福島県民の最大の関心事は復興とTPPですからね。
さらにまずかったのが、福島入りした森雅子(参院議員)さんの演説。『(復興)財源が必要な時期に、福島で与党の国会議員を減らすなんて考えられない』『復興に水を差す、金を捨てる、ブレーキをかけることなのです』と言ったのが、『自民候補が落ちたら、復興予算を削る』という恫喝めいて聞こえてしまい、支持者に不評だった」
■新潟、長野、三重で負ける
もうひとつ、安倍総理の思うように運んでいないのが山形である。自民党新人の月野薫氏と、無所属で元参院議員の舟山康江氏(民進・社民推薦)の差は、最新の調査でやや縮まってはいるものの、依然として約12ポイントと大きく開いている。
山形は、遠藤利明五輪担当相のお膝元。月野氏は遠藤氏が連れてきた候補者だが、引退を表明している現職の重鎮・岸宏一氏が遠藤氏と折り合いが悪く、「遠藤が勝手に立てた候補者なんて応援できない」と、協力拒否を公言していた。
「6月9日に安倍総理が山形を訪れたあと、遠藤さんが岸さんに東京の料亭で正式に頭を下げて、いちおうは手打ちになった。岸さんは表向き『ようやく非を認めてもらえた』と言っていましたが、かといって、これで本気で月野さんを支援するとは思えない。
総理も岸さんには一度頭を下げていますから、一向に岸さんが腰を入れないとなると、総理の怒りはますます遠藤さんに向かうでしょうね」(自民党関係者)
データを見ると、自民党が特に苦戦を強いられているのは東北各県だが、北陸~中部・東海でも野党候補との差が徐々に開いているのが分かる。新潟や長野、三重だ。
今回から1人区となった新潟では、生活の党の元祖「小沢ガールズ」、森裕子氏が野党統一無所属候補として出馬し、有利に戦いを進めている。民進党衆院議員が言う。
「鷲尾英一郎(衆院議員)は同じ野党なのに、『次の衆院選で社民党候補を出さないように根回ししてくれたら、支援する』などと言って、まったく森さんのことを支援していません。ただ、今のところ自民党の調査でも6%近く差が開いていますから、普通にやれば逃げ切れるでしょう。
相手の中原八一は元県議ですが、かろうじて支持層があるのは新潟市内の1区だけで、田舎では森さんが圧倒的に強い。10万票近く差がついているんじゃないかな」
■島尻・沖縄担当大臣は完敗
接戦とされていた長野は、フタを開けてみると元TBSキャスターの杉尾秀哉氏が圧倒。23日には小泉進次郎氏が長野市内で街頭演説に立ったが、16ポイントの差は、彼の力をもってしても巻き返すには大きすぎる。
「進次郎は山形、新潟、岩手、長野、熊本、沖縄と、たった3日の間に、一番キツイところをほとんど回っている。われわれも『選挙が終わるまで永田町には帰って来るな』と茂木(敏充選対委員長)さんから言われましたが、やっぱり自民党イチこき使われるのは進次郎でしょうね」(自民党中堅議員)
しかも今回、進次郎氏は18歳選挙権対策の役目も負わされている。18歳・19歳の人口は240万人で、全有権者の2%。進次郎氏は演説のたびに聴衆の中から若者を指して「キミ、何歳?」と聞くのだが、このパフォーマンスがどこまで功を奏するかは未知数だ。
西日本に目を転じると、さすがに自民党の支持基盤が強い地域が多いだけに、データの上でも自民党候補が有利な選挙区がほとんど。ただ、大阪の数字に関して、民進党議員からこんな疑問の声が上がっている。
「自民党の調査では、ウチの尾立(源幸)さんが8%台で6番手になっていますけど、民進党の調査では4番手なんですよね……。
民進党内で言われているのは『共産党候補が民進党候補に勝っているように見せたほうが、共産票が民進党に流れるのを防ぐことができるから、数字をいじっているんじゃないか』という話。勘繰りすぎですかね?」(前出と別の民進党議員)
ともあれ、自民党の新人で、元外務官僚の松川るい氏がトップの構図は揺るがない。2番手・3番手がおおさか維新の会政調会長の浅田均氏と、公明党の石川博崇氏というところまで、情勢はほぼ固まっている。
改選議席3の兵庫は、おおさか維新の会の片山虎之助共同代表が元NHK記者の次男・大介氏を送り込み、安泰という。
「自民党の末松(信介)さんも30%近い支持をキープしている。残り1枠を民進党現職の水岡俊一と公明党新人の伊藤孝江が競っていますが、意外に水岡が苦戦中です。
というのも、兵庫は公明党が『何としても取る』と重点選挙区に設定し、大阪からも党関係者・支援者を大量に派遣している。大阪の公明党候補の石川博崇が大丈夫だと分かったので、関西の戦力をここに集中させたわけです」(近畿ブロック選出の自民党議員)
九州では、激戦が予想されている大分で、自民党新人の古庄玄知氏が民進党現職の足立信也氏を約4ポイントリードし、追い落とす勢いだ。一方、かねて自民党の苦戦が報じられていた沖縄は、現職の島尻安伊子沖縄担当相が、野党統一候補の元宜野湾市長・伊波洋一氏にほぼダブルスコアで差を付けられている。
上記の最新調査から推計すると、自民党の獲得議席数は50~55。公明党の獲得議席は10を超えるとみられるため、「自公で改選過半数の61議席を超える」という目標には達するが、「完勝」とはとうてい言えない。
「早くも、自民党内の関心は『岩城さんと島尻さんが落ちたら、空いた閣僚ポストには誰が座るか』に移っています。ベテラン勢が浮き足立ち始めた」(前出・自民党中堅議員)
投開票まで1週間を切った。この参院選が、安倍政権のターニングポイントになる。
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