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参院選「改憲勢力3分の2」が安倍政権の命運を分ける(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/16/senkyo208/msg/772.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 7 月 04 日 09:18:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

3つある自民党の勝敗ラインのうち、安倍首相が死守したいのが「改憲勢力で3分の2」に達すること。これが達成できなかった場合、安倍自民は一気に弱体化することになる 写真:伊藤真吾/アフロ


参院選「改憲勢力3分の2」が安倍政権の命運を分ける
http://diamond.jp/articles/-/94188
2016年7月4日 西山大樹[清談社] ダイヤモンド・オンライン


7月10日の参院選投開票まで、残り10日を切った。選挙に先立ち、自民党の安倍総裁は「自公で過半数を獲る」との目標を掲げているが、党内では「自民単独での過半数を」との声も上がっている。果たして、与野党それぞれの実質的な「勝敗ライン」とはどこにあるのか。政界の動向に詳しいジャーナリストの鈴木哲夫氏に聞いた。

■自民に内在する3つの勝敗ライン
 焦点となるのは“憲法改正”

 各党、様々な思惑がせめぎあう参院選の勝敗ラインだが、もっとも気になるのは与党である自民党の設定値。鈴木氏によると、自民には3つの勝敗ラインが存在しているという。

「まず1つ目は、安倍首相が公言している『自公での過半数』。しかしこの勝敗ラインには、大きな問題点があります。3年に1度の参院選は定数242名のうち、毎回、半分の121名しか改選されないのですが、安倍首相が掲げているのは、その『改選121名の過半数』なのです。法案を通すためには非改選の議席も含め、参議院全体で過半数を占める必要があるのに、改選される121名だけで過半数をとっても意味がない。明らかに勝敗ラインを低く見積もっています」

 鈴木氏によれば、「この設定値は選挙結果が責任問題にならないようにまずは低くしているという狙いがあるのでは」とのこと。

 安倍首相も党首として、また、自身の進退がかかっている以上「迂闊なことは述べたくない」というのが本音だろう。

「2つ目の勝敗ラインは『自民の単独過半数』。参議院では現在、自公で過半数である135議席を占めていますが、自民単独ではやや足りない。この状態では、法案を通すために公明党に気を使ったり、彼らの提示する条件を飲まざるを得ないケースが出てきてしまいます。そんなふうに公明党の意向を気にせずに議会運営をするためには、今度の選挙で自民党は『57議席』を獲得する必要があるんですね。そうすれば単独で過半数に届きます」

 昨年の「軽減税率の導入」についても、公明党は「やりたい」、自民党は「やりたくない」と、真っ向から意見が分かれたが、自民党は公明党に配慮して導入を決めざるをえなかった。自民が単独過半数を獲得しない限り、こういった問題は今後もなくなることはない。

「3つ目は『改憲勢力で3分の2』に達すること。これは安倍首相の政治家としての信条でもある“憲法改正”を実現できるかどうかの勝敗ラインです。日本国憲法は最高法規なので、改正のためのハードルは高く、過半数でなく衆参それぞれで3分の2の賛成が必要。それをクリアして初めて、国民投票で問えるわけですね。この場合は自公のみならず、おおさか維新の会や、日本のこころを大切にする党など、他の改憲勢力と合わせて『78議席』に達すればクリアできます」

 憲法改正は、安倍首相が「在任中に成し遂げたい」と語るほど思い入れがあり、自民の公約にも含まれている政策だ。そうであれば、この3つ目こそが自民にとっての「実質的な勝敗ライン」と言えるだろう。

■勝利の凱歌をあげる日も近い?
 野党が目指す勝敗ラインとは

 自民が3パターンも抱えている勝敗ラインだが、野党にとってのボーダーはどこになるのか。自民の勝敗ラインと、どう関わってくるのだろう。

「自民だけでなく、野党にとっても最大の焦点は憲法改正です。ですから改正に反対する勢力からすれば、勝敗ラインは必然的に『改憲勢力が3分の2に達するのを防ぐこと』になります。野党にとっては阻止できなくはない目標といえるでしょう」

 この勝敗ラインは、政権奪取を狙う野党陣営のものとしては、やや頼りなくも思える。しかし、憲法改正が「難しい政策」である以上、逆に、阻止することは「容易」なのだ。では、野党が大幅に議席を伸ばすチャンスもあるのか。

「それは一概には言えません。戦況はかなり拮抗しているからです。理由はいくつもありますが、もっとも大きな要因として『いまの自民は地方で弱い』ということが挙げられます。アベノミクスの恩恵は、大企業と都市部では顕著でしたが、地方では3年経ったいまでもアベノミクスの恩恵は少なく実質賃金なども上がっていません。農家もTPPには絶対反対ですし、東北では秋田を除いて自民は1人区で、厳しい戦いという政党マスコミの世論調査も出ているぐらいです」

 今回の選挙では、メディアの多くが“改憲勢力で3分の2を伺う勢い”と報道しているが、自民が行った世論調査では『1人区では10以上も議席を落とす』と出ているという。

「しかし今回、選挙区では野党の選挙協力がうまくいきましたが、比例では統一名簿ができなかったので、野党はバラバラになっています。そのため与党への批判票がバラけてしまい、相対的に自民党がガッと得票を伸ばすことになるんですね。つまり、選挙区では野党が挽回しているものの、比例区では依然として自民が強い。与野党ともに、互いに気の抜けない選挙になるでしょう」

 いくつかの複数区においても、自民は候補者をだいたい2名出しているが、鈴木氏によると「1人目は大丈夫だが、2人目がギリギリの当落線上にいる」とのこと。1人区も含め、選挙区において野党が票を伸ばす可能性が高い以上、複数区でも自民党は気が抜けないといえるだろう。

 今回の選挙では、勝敗ラインがいくつも存在し、どれをもって「勝った」「負けた」と判断してよいものか、非常に分かりづらい状況となっている。

「ここまで、複数の勝敗ラインを挙げてきましたが、やはり、もっとも注目すべきは、『自民を中心に改憲勢力で定数の3分の2を占める78議席を獲得するか否か』というボーダーが、今後の政局を大きく左右することは間違いありません。憲法改正できないとなると、安倍首相の求心力は弱まりますし、本人のマインドも下がるかもしれません。そういった意味では、今回の参院選が非常に大きな分岐点となります」

 安倍首相の憲法改正を阻止できたとなれば、野党も大手を振って勝利を宣言でき、「勝った」という大義を得て、政権交代に向けて勢いがつく。つまり、安倍首相が自ら掲げる勝敗ラインである「自公で過半数」を満たせたとしても、改憲勢力で3分の2に達しなければ、安倍政権は終わりなのだ。目前に迫った参院選、各党の動きに注目したいところだ。
 

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コメント
 
1. 日高見連邦共和国[2462] k_qNgoypmEGWTYukmGGNkQ 2016年7月04日 11:07:04 : mFuG9qQlTk : haqrMEPyuI4[93]

今の安部政権の状態が“何処”にあるのか、太平洋戦争の海軍を例に取って考察してみると・・・

==========

@パールハーバー奇襲 : 空母起動部隊による長躯空襲。米海軍の旧式戦艦の多数を轟沈撃破。

Aマレー沖海戦・インド洋作戦 : 南雲機動部隊による、英・蘭海軍の極東艦隊掃討作戦。

B珊瑚海海戦 : 日米ほぼ同一規模・能力の機動部隊による史上初の空母決戦。
ポートモレズビー攻略ならず。

Cミッドウェー海戦 : 世界の海戦史上に残る不名誉な“被パーフェクトゲーム”。ミッドウェー攻略ならず。

Dソロモン海を中心とする南太平洋の海空戦 : 太平洋戦争の趨勢を決めるガチンコ勝負。最後は死線、撤退を転進と糊塗。

Eマリアナ沖海戦 : 小沢機動部隊による、アウトレンジ戦法を引っさげた起死回生の大作戦。マリアナの防衛線を失う。

Fレイテ沖海戦 : 空母機動部隊を囮に、レイテの輸送艦隊を戦艦の主砲で葬り去ろうとする邪道、屈す。武蔵没ス。

G台湾沖大航空戦 : 艦隊主力と、南洋資源地帯からのシーレーンを分断された日本の、基地航空部隊による最後の効果的な抵抗戦。

H空襲への防空戦 : マリアナ、重慶を基地とする、B29を中心とする空襲への絶望的な防空戦。

I沖縄沖海空線 : 大和以下、最後の帝国艦隊の海上特攻。基地航空隊の援護にの末に、大和、沖縄の海に没す。

==========

たぶん、安倍の頭では、イメージ的に『米豪分断』を狙い、さらにラバウルの安寧を狙った
『ポートモレスビー攻略作戦』が今回の選挙まのだろう。太平洋戦争の推移と一緒で、
ここまで連戦連勝、南雲機動部隊は行くところ敵無し、セレター攻略、南洋資源地帯も確保した様は、
まさに『アベノミクス万々歳』の“戦果”に沸く、今の自公政権の“おごり”と見事に通じる。

お気楽な日本指導層は、ポートモレスビーが墜ちれば豪州は戦意喪失、あわよくば連合国から離脱、講和(降伏)、
猪口才にも『無敵皇軍』の行く手を阻むフィージー・サモア方面の米軍の残存空陸軍(日本はそう思ってた)は
“干上がる”と思ってた訳だ。でもそれは只の希望的観測であり、外交ルートを通じて英国・豪州と講和のチャンネル
を開いていた訳でもなく、仮にポートモレスビーを攻略出来ても“維持する”算段もなく、
“勢い”で決戦をしかけ、太平洋戦争開戦以来初めて“天狗の鼻を折られた”のが『珊瑚海開戦』である。

*****

そう言った意味で、やはり今回の選挙は『B珊瑚海海戦』に相当すると言ってよかろうかと。

ちなみに、この珊瑚海開戦で“討ち漏らした米空母”が、直後のミッドウェー海戦に“乱暴な応急処置”で参戦し、
日本空母4隻を沈没さすという大戦果の一翼を担うが、同じく珊瑚海開戦で損傷した翔鶴や、
搭載航空機の消耗が酷かった瑞鶴はミッドウェー海戦に参加しなかった(出来なかった)事も、
あの開戦(ミッドウェー海戦)が“あのような結果”になった主要な原因のひとつである。

そもそも、パールハーバー空襲の際、石油タンク、港湾施設、ドック・工場等に打撃を与えていれば、
その後の米空母によるヒット&アウェイによる策動も、珊瑚海海戦で傷ついた空母を力技で修復する事も、
無理してミッドウェーを獲りに行くこともせずに済んだ可能性が高い。(パールハーバーの基地機能が
壊滅すれば、おそらく米軍は基地の“確保”には拘らず、結果日本は労せずミッドウェーを占領できた)

この“故事”を『アベノミクス』に当てはめると、目標は戦艦・空母だ、補給や基地機能は眼中に無し、
という旧日本軍の姿勢こそが、『金融政策』(派手な的)だけに目をやり、もっと大事な『財政出動』や
『構造改革・規制緩和』(新しい成長産業の育成)を怠っている安倍内閣とホント“重なり合う”のである。


2. 2016年7月04日 11:56:21 : S3Ndvx16vI : ZfdaqUgFtDM[42]
うーん。
ダイヤモンド・オンラインも大手マスコミよりは野党側に良い予想だが、
やはり無党派層の投票率は予測できないみたい。

私は地方の1人区は野党善戦するものの大勝利とまでは行かない程度で、
むしろ比例区の方が野党が健闘するような気がしているのですが。

1人区の情勢は自民独自調査の方がマスコミより正確だと思う。

各地の共産党の活動・東京での三宅の戦いが
無党派層の投票率を上げるような気がしている(期待している)のですが。
甘すぎるでしょうか?


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