【大阪選挙区】　中道なき日本政治の近未来　共産党非合法化も
http://tanakaryusaku.jp/2016/07/00013954
2016年7月3日 20:44　田中龍作ジャーナル

炎天下にもかかわらず人々は身じろぎ一つせず、野党政治家や野党候補の演説に耳を傾けた。=3日、難波高島屋前　撮影：筆者=

　西日本の中心都市大阪で、中道政党が絶滅しようとしている。民進党の尾立源幸候補が落選濃厚となっており、予想通りの選挙結果となれば、民進党は大阪府での参議院の議席を失う。

　大阪市議会ではすでに民進党の議席はゼロとなっており、大阪府議会（定数88）でわずか1議席を有するのみだ。

　地元がこんな惨状で国政選挙ができるわけがない。選挙運動の核となる地方議員がいないのだから。

　衆議院は大阪府1９（選挙区）議席のうち、１議席を辻元清美（大阪10区）が死守する。辻元は前回の衆院選で、次点の自民候補に8千票差をつけての辛勝だった。

　党勢の低迷が続くことから、人気の辻元といえども、次回の衆院選での当選が危ぶまれている。

　衆院の比例復活を除けば、大阪の民進党の国会議員はゼロになるのだ。

松井おおさか維新代表と高木かおり候補。大阪府民の根強い人気があった。=3日、天王寺駅前　撮影：筆者=

　民進党とは打って変わって強い勢力を維持しているのが、おおさか維新だ。大阪府議会、市議会ともに断トツの第一党だ。

　今回の選挙では2人の候補を擁立した。天王寺駅前できょう、行われた松井一郎代表と高木かおり候補の街宣を取材した。

　わざわざ来たという大阪市内の男性は「憲法改正は必要だと思う。いずれやらないといけないから3分の２を獲ってもらい内容の議論にあたればよい」と話し、改憲勢力としての維新に期待を寄せた。

　松井代表は行財政改革の成果と必要性をしきりと説いたが、憲法改正については一言も触れなかった。

　松井が強調したのは共産党への批判だった。「共産党は低所得者の味方ですよと言うが『自分たちの給料（議員報酬）上げろ』と一番うるさい。騙されちゃダメですよ・・・」。

左から共産党候補、玉城デニー・生活の党幹事長・・・野党共闘が実ったことを表す光景だった。=3日、難波高島屋前　撮影：筆者=

　なんば駅前で行われた共産党の演説会は聴衆が鈴なりとなり、百貨店の通路まで人で溢れた。

　共産党の演説会は全国各地どこに行っても盛況だ。民進党の体たらくで野党と言えるのは共産党だけだからだ。

　『田中龍作ジャーナル』がインタビューした人々は異口同音に憲法改正と共産党非合法化を警戒した。

　共産党支持歴の長い男性（70代）は、党の躍進を喜ぶ一方で改憲に話が及ぶと表情は一転厳しくなった。

　男性は「（思想信条の自由を）全面統制する恐れがある」と話し口を結んだ。

　志位和夫委員長が「自民党に負けられません」「公明党にも負けられません」と呼びかけると拍手が起きた。

　「補完勢力の維新にも負けられません」と続けると、拍手は各段に大きくなった。

　改憲勢力の自民、公明、お維は共産党を目の敵にする。公明の仏敵でもある。共産党にとって改憲勢力である自・公・お維が脅威に映るのは無理もない。

　話を民進に戻そう。大阪ばかりではない。民進党（旧民主党）の凋落は歯止めがきかない。

　中道が勢力を失い右翼もどきの政党が議会を制圧すれば、共産党非合法化が現実のものとなる。一気に戦前戦中の思想統制の時代に戻る。（敬称略）

　　　〜終わり〜

コメント
1. 2016年7月03日 22:36:45 : AmQyUrkqOE : RjFWWI4A8hE[12] ▲△▽▼ 民進党の凋落は歓迎すべきことでもある、権力側の構想は自民党Ａと自民党Ｂにすること。これならどう転んでも権力側の既得権益は安泰。民進党を自民党Ｂにする作戦が失敗しつつあるということ。 権力側はこれから、おおさか維新、こころ、改革を育て自民党Ｂにするつもりだろうがその作戦は今回の野党共闘の力になった勢力、生活、社民、怒り、共産の勢力によって破られつつある。そう悲観することではない。連合の影響力も潰える。 本当の対立軸が生まれる。
2. 2016年7月03日 22:54:43 : VYkWRQSsIo : oh1Yio8Q2cc[110] ▲△▽▼ ナチスが政権獲得直前のドイツでもドイツ共産党は相当の勢力があった。 補完勢力を脱却してまともな野党になりつつある共産党は、売国自民にはかなり の驚異のはずだ。自民は人間とは思えない連中が牛耳っている。 国会放火事件のような謀略に共産党は気をつけろ。 [３２初期非表示理由]：担当：言葉使いで処理が大量にあるので全部処理
3. 2016年7月03日 23:26:31 : G5lcJfdR9q : z9uHi9M9iCM[4] ▲△▽▼ 大阪は、読売テレビとか、保守系の関西ローカルテレビ局の影響が大きいんじゃないかな。 保守だけど、東京中心も嫌いだ、ということで、おおさか維新みたいなのが、巧みに誘導されて、人気を得ているんだろうと思う。 沖縄で自民党が弱いのは、基地問題もあるが、地元マスコミの影響が大きいだろうね。 結局はマスコミ。戦前日本も、軍国主義の一番の張本人はマスコミだろう。
4. 2016年7月04日 05:26:50 : S3Ndvx16vI : ZfdaqUgFtDM[35] ▲△▽▼ 確かに、おおさか維新は、ポピュリズムという点で ファシズム・ナチズムとの共通性がある。 軍国主義的・復古的安倍自公と、 東洋・西洋両方のタイプのファシズムが、 現代日本に蘇ったという感じがしないでもない。 ただ、どちらにしても米国従属であり、 自立した軍事力は持つべくもなく、 米国属国での対中露牽制役としてしか米国は見ていない。 むしろ米国は日本に対する支配のために米軍を置いているのであって、 日本国民にとっての脅威は、 米国の戦略に乗せられて中露との友好関係を樹立できないという事にあると思う。 しかし、日本の西欧型ファシスト(おおさか維新)は、 現代では経済政策的にはグローバリストでもあり、 昔からのイデオロギー対立観に基づいた 右-左という政治対立図式は、現代日本には当てはまらないと思う。 民進党は、殆んどの議員がグローバリストであり、 その点はむしろ自公・おおさか維新と親和性がある。 民進党は、そうした米国型真性グローバリストと 欧州左翼的グローバリスト (欧州左翼も域内自由貿易推進・欧州統合を目指すという点では グローバリストである。) 及び財務省・官僚利害代弁者が同居する政党であり、 いずれも連合労組内の大企業労組・官公労を支持基盤としている点で、 両ファシストとは区別される存在だろうと思う。 今回の野党共闘は反グローバリストと そうした連合労組代弁者(主力は欧州左翼型のグローバリスト) との共闘であり、 そういう中での大阪の状況は、 ファシスト側ではおおさか維新が自民にとって代わり、 反ファシスト側は共産党が主力になっての戦いなのだと思う。 今の日本の政治状況は、 米国従属のグローバリストと対米自立の反グローバリスト、 ファシスト対反ファシストという２つの対立が存在しているように思う。 共産・社民の両党は、旧来のイデオロギー対立の名残を引きずっているため、 左翼であってもグローバリストになることを免れており、 その点は民進党とは本来は異質なはずだ。 小沢・志位はグローバリズム・反グローバリズム対立よりも 反ファシストでの共闘を作り上げたということであり、 現代の真の対立は、グローバリズム・反グローバリズムだと思う私にとっては、 国民には分りにくいのではないかと思いつつ、 野党共闘には勝って欲しいと思っているので、 投稿者の言うように安倍自公政権に鉄槌が下ることを期待したい。

フォローアップ:

★登録無しでコメント可能。今すぐ反映　通常 ｜動画・ツイッター等 ｜htmltag可（熟練者向）
（タグCheck ｜タグに'だけを使っている場合のcheck ｜checkしない）（各説明）

（←ペンネーム新規登録ならチェック）
↓ペンネーム（2023/11/26から必須）

↓パスワード（ペンネームに必須）

（ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。）
↓画像認証
（ 上画像文字を入力）
ルール確認＆失敗対策
画像の URL (任意):

▲上へ　　　　　 ★阿修羅♪ > 政治・選挙・ＮＨＫ208掲示板　次へ 　前へ

★阿修羅♪　http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。