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日米地位協定がいかに「異常」であるか、参院選前の今こそ改正の声を上げるべき(週プレNEWS)
http://www.asyura2.com/16/senkyo208/msg/641.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 7 月 01 日 08:16:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

「受け入れ国が声を上げればアメリカは耳を傾けざるをえないというのは、他国の協定改正の歴史からも明らか」と語る伊勢崎賢治氏


日米地位協定がいかに「異常」であるか、参院選前の今こそ改正の声を上げるべき
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160701-00067320-playboyz-pol
週プレNEWS 7月1日(金)6時0分配信


今年4月、沖縄県うるま市で起きた米軍関係者による日本人女性への強姦(ごうかん)殺人事件。しかし日米の両政府は今回も「日米地位協定」の改正には一切踏み込まず、「運用の改善」で済まそうとしている。

米軍による蛮行が沖縄で繰り返されるたびに問題になる「地位協定」とはそもそもなんなのか? 他国と比べて日米の協定はいかに不平等か?

その問題点を解説した前編『どれほど特殊で不公平かを日本人は知らない? 憲法より「日米地位協定」をまず改正すべき理由』に続き、東京外国語大学大学院総合国際学研究科教授で、世界の紛争の現場に詳しい伊勢崎賢治(いせざき・けんじ)氏に聞いた。

■一度は地位協定を破棄したフィリピン

―軍関係者の犯罪に関する裁判権、捜査権と共に日米地位協定で話題になるのが「主権」に関する問題です。日本の空の大部分がいまだに米軍の管理下に置かれ、米軍ヘリが墜落事故を起こした現場には日本の警察も消防も立ち入れない。こうした状況も国際的に見ればやはり「異常」なのでしょうか?

伊勢崎 先ほども話したようにNATO地位協定は双方の「対等性」「互恵性」が基本ですから、受け入れ国の主権は最大限尊重されています。

そのため、駐留軍がやることは原則として受け入れ国の許可が必要です。例えばイタリアには現在、米軍が使用する基地や施設が大小合わせて100近くあるといわれていますが、イタリアは米軍に対して訓練などに関する詳細な計画書の提出まで求めている。

実際のオペレーションに際しては、双方の軍隊の司令官が責任を持つという仕組みがあり、両者が一体化する必要があることから、当然、イタリア軍の司令官は自由に、無条件で、すべての米軍施設に立ち入る権利が与えられています。

また、緊急の場合も含めて、すべての航空機の飛行や航空管制、物資の輸送などについても、イタリア当局への届け出や許可が必要で、駐留軍車両の排ガス規制や廃棄物の処理方法についても受け入れ国側の規制や環境基準を順守しなければなりません。

しかも、イタリアとNATOが結んだ「補足協定」には、基地を持つ地域の地方政府と駐留軍の間に正式な外交チャンネルを持つことも義務づけられている。これらを比較すれば今の日米地位協定がいかに「異常」であるかは、誰の目にも明らかでしょう。

―では、NATO以外の地位協定と比べると、どうでしょう。とても気になります。

伊勢崎 フィリピンとアメリカの地位協定と比較してみましょう。特に管理権の問題がわかりやすいと思います。フィリピンには独立後の50年代からクラーク海軍基地、スービック空軍基地というふたつの大きな米軍基地があったのですが、1991年にピナツボ火山が大噴火を起こし、溶岩の流出や火山灰の降灰によって基地が使えなくなってしまった。

それと同時にフィリピン国内で大きな民族運動が起きて、米軍基地をかつての植民地支配の名残(なごり)ととらえていた彼らはアメリカとの地位協定を破棄、92年にアメリカ軍はフィリピンから完全撤退します。

ところが、そうやって米軍がいなくなった隙を突いて、中国が南沙諸島を奪いに来た。そこで困ったフィリピンはアメリカとの関係を修復し、再び国内に米軍基地を受け入れて、新たな地位協定を締結したのです。

肝心の内容ですが、これまた日米地位協定とは雲泥の差があります。フィリピンに駐留する米軍に関する「管理権」は基本的にフィリピン側にあり、米軍はあくまでもお客さん扱い。国内で米軍が何をやるか、何を持ち込むかをチェックする「検閲権」もフィリピン側にあります。また、米軍は年間数百億円ともいわれる基地使用料をフィリピンに支払っていて、協定には「核の持ち込みをしない」という条項まで書いてあるのです。

原文を読むと「米軍がフィリピンの主権の下に駐留しているのだ」というニュアンスが痛いほど伝わってきます。

―なぜ、アメリカに国力ではるかに劣るはずのフィリピンがそうした地位協定を結べたのでしょうか。

伊勢崎 アメリカが出している公的な地位協定関連の報告書を読むと、フィリピンとの地位協定を復活するにあたって、自分たちがどこまで譲歩すべきかという点について、かなり真剣に議論していたことがわかります。やはり一度は「追い出された」経験があるのが大きいのでしょう。報告書を見ると、「地位協定の交渉にあたっては、相手国に対する敬意がなければならない」というようなことが書いてある。

つまり、米軍が改めて駐留するにあたって、一方的な押しつけじゃなく、これが双方のコンセンサスに基づく運用だということに配慮しないと、また同じ轍(てつ)を踏むことになる、と言っているんですね。もちろん、これは一回追い出された国が相手だから反省しているのであって、追い出すどころか、国民のほとんどが「地位協定って何?」という国が相手なら話は別です。
―それは日本のことですね。

伊勢崎 自国内に外国の軍隊が駐留していれば、いろいろな事件や問題が起きるのは避けられないことだし、それは基本的にどの国も同じです。これまで紹介してきた他国の地位協定も、そうした問題に直面し、国民が自ら声を上げ、国に働きかけることで改正を実現して、現在のような形になったのだということを忘れてはいけません。

もちろん、アメリカの立場で考えれば、地位協定が自国にとって有利な状況ならばそのまま続けるのが国益に一番かなっている。しかし、受け入れ国が声を上げればアメリカは耳を傾けざるをえないというのは、他国の協定改正の歴史からも明らかです。

―日本でそうした声が上がらないのはなぜでしょうか?

伊勢崎 おそらく、右にとっても左にとっても現状維持がみんな幸せなんです。その陰で沖縄の人たちが幸せじゃないというだけの話であってね。そう考えると、在日米軍基地を沖縄に集中させるという戦略は、本土の人間の目に触れないところに問題を持っていくという意味で、見事に成功していると思います。

それに、「日米地位協定はパンドラの箱だから絶対に開けちゃいけない」みたいなことを言う人の多くが、この不平等な協定に象徴される戦後のゆがんだ日米関係の上で既得権益を抱えている人たちですからね。絶対にそれを手放したくないのでしょう。

でも、日米地位協定の問題は、決して沖縄だけの問題ではないし、単なる裁判権や捜査権の問題でもない。これはもっと大きな、日本という国の主権に関する問題であるということを他ならぬ日本人自身がまず理解する必要があると思います。

そして参院選前の今こそ、「日米地位協定を改正せよ!」と、声を上げるべき時が来ているのではないでしょうか。

●伊勢崎賢治(いせざき・けんじ)
1957年生まれ。東京外国語大学大学院総合国際学研究科教授。政府や国連から請われ、アフリカ・シエラレオネやアフガニスタンで武装解除を指揮するなど、世界の紛争の現場に詳しい。近著に『本当の戦争の話をしよう 世界の「対立」を仕切る』(朝日出版社)、『新国防論 9条もアメリカも日本を守れない』(毎日新聞出版)など

(取材・文/川喜田 研 撮影/有高唯之)


前回記事
どれほど特殊で不公平かを日本人は知らない? 憲法より「日米地位協定」をまず改正すべき理由(週プレNEWS)
http://www.asyura2.com/16/senkyo208/msg/601.html

 

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コメント
 
1. 2016年7月01日 10:48:29 : 46au376vfM : ZYM7DDGC_rw[660]
安倍では、日本の独立など考えられない!

経済奴隷で、アメリカに搾取され続ける事になる。

今では、安保法制で命まで差し出さねばならないことになった。

とんでもないことです。早速退陣させてしまおう。

基地のある沖縄では、若き女性が殺され続けている。許せん!

不平等条約に手を入れない政府は、日本国民の代表でない!

韓国、フィリッピン、ドイツ、イタリアでは、改正が行われている。

日本だけだ!

何考え政治している!こら!自民党。

腐りきった改悪した自民憲法草案を作成する前に、日米地位協定を廃止せよ!

これが、政治への、要望だ。


2. 日高見連邦共和国[2428] k_qNgoypmEGWTYukmGGNkQ 2016年7月01日 11:05:19 : IeaB3HQJJg : 1uIcocViqWs[814]

安保や地位協定どころか、最近のニュースは“参院選挙”にすらあまり触れない。

安倍様の犬HKの夜のニュースがその好例。うん?そんなに情勢が悪いの?(笑)



3. 2016年7月01日 12:02:11 : DkwqmygT32 : kudxFhXkmmU[4]
> ところが、そうやって米軍がいなくなった隙を突いて、中国が南沙諸島を奪いに来た。そこで困ったフィリピンはアメリカとの関係を修復し、再び国内に米軍基地を受け入れて、新たな地位協定を締結したのです。

これが、いわゆる「ネトウヨ」の皆さんが「沖縄米軍の縮小などとんでもない」と言う理由ですよね。


コメントに回答しましょう。 中国が南沙諸島を一方的に軍事侵略していることは事実です。
http://www.asyura2.com/12/senkyo136/msg/221.html
投稿者 真相の道 日時 2012 年 9 月 23 日 19:29:48: afZLzAOPWDkro

ただ、これらの人は

>  肝心の内容ですが、これまた日米地位協定とは雲泥の差があります。フィリピンに駐留する米軍に関する「管理権」は基本的にフィリピン側にあり、米軍はあくまでもお客さん扱い。国内で米軍が何をやるか、何を持ち込むかをチェックする「検閲権」もフィリピン側にあります。また、米軍は年間数百億円ともいわれる基地使用料をフィリピンに支払っていて、協定には「核の持ち込みをしない」という条項まで書いてあるのです。
原文を読むと「米軍がフィリピンの主権の下に駐留しているのだ」というニュアンスが痛いほど伝わってきます。

という事はほとんど言いませんね。いや、もしかしたら知らないのかも。


4. 2016年7月01日 18:36:53 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-9534]
2016年7月1日(金)
沖縄新基地 何も語らず逃げ続けるのか
県民の願いに背向ける政権
論点 2016 参院選

 「次の被害者を出さないためにも、全基地撤去、辺野古新基地建設に反対、県民が一つになれば可能だと思っています」。6月19日、沖縄県那覇市。6万5千人が集まった県民大会で、元米海兵隊員に殺害された女性の父親のメッセージが読み上げられました。

 戦後70年以上にわたり、基地あるがゆえの苦しみを背負わされてきた沖縄県民の怒り、悲しみ、憤りは、“限界を超えている”という表現すら生ぬるい段階に達しています。
遊説まで見送り

 ところが安倍自公政権は、被害女性の父親を含め県民の願いに何も応えていません。

 安倍晋三首相は、参院選の勝敗を左右する1人区での遊説を最重視しています。現職閣僚が立候補している沖縄選挙区も、その一つのはずです。ところが首相は、6月28日に予定されていた遊説を見送り、現時点で沖縄での日程を入れていません。県民に何も語らないまま、選挙戦をやりすごそうとしているのです。

 首相だけではありません。自民党候補は21日に発表した参院選政策のうち、「三つの約束」(重点政策)に基地問題を入れておらず、公示後の演説でもまったく触れていません。

 彼らが何も語ることができない理由は、何より、基地をなくすどころか、辺野古新基地固執の姿勢を何ら変えていないからです。政府は参院選後に沖縄県との形式的な協議の場を設け、21日までに県を相手どり、辺野古埋め立て承認取り消しの違法確認訴訟を起こすかまえです。
野合の自公協力

 もう一つの理由は、自公の枠組みで選挙をたたかうためです。公明党沖縄県連は「辺野古新基地に反対」の政策を掲げているにもかかわらず、新基地推進の自民党候補を推し、公明比例候補とセットで押し上げを図っています。

 同党の弁士は29日の那覇市内の決起大会で、立憲主義回復を求める野党共闘を「野合」だと批判しました。しかし、辺野古新基地の是非という重大争点を黙殺して選挙協力する自公こそ、究極の野合です。

 「辺野古に新基地を造らせない」と訴えてたたかい続ける翁長雄志知事は、辺野古の現地闘争に加え、選挙闘争の重要性を指摘してきました。知事を支える「オール沖縄」を代表するイハ洋一候補の勝利が、県民の願いを実現する上で決定的な意味を持っています。

 (竹下岳)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-07-01/2016070101_02_1.html


5. CRITES[18] gmKCcYJognOCZIJy 2016年7月02日 20:10:58 : naD857iIpc : UaSoTL5Zq4s[1]

>おそらく、右にとっても左にとっても現状維持がみんな幸せなんです。

地位協定によってアメリカの支配下にあった方が、日本の支配層には都合がいい。自分たちの地位が安泰だからだ。やつらは乞食エリートだ。

地位協定によってアメリカの支配下にあった方が、左翼には都合がいい。空想的平和主義に浸れるからだ。こいつらは体制に寄っかかった反体制だ。

今の地位協定は「アメリカ軍=主」「自衛隊=従」の関係になっていて、占領状態が継続しているが、これを「自衛隊=主」「アメリカ軍=従」にするには、憲法を改正して自衛隊を日本軍として位置づけ直す必要がある。

小林節は本来この線だろうが、安倍晋三率いる「壊憲派」が出てきた。こいつらが狙うのは、憲法をぶっ壊して、乞食エリートの座を独占することだ。すなわち「アメリカ軍=主」「自衛隊=従」の関係を固定して、国内では「下々」を相手に「お上」として威張り散らすわけだ。だからこいつらは国民に「服従」だけを教え込もうとする。

こんなケチな連中がのさばったら、日本国民の活力が枯れてしまう。


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