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「外に出ないで!」安倍首相の選挙演説、周辺国民の生活と商売を大妨害!道路占拠で邪魔!
http://biz-journal.jp/2016/06/post_15622.html
2016.06.24 文=後藤豊/フリーライター Business Journal
選挙カーの上で「景気上昇」をアピールする安倍晋三首相。その演説は注目の的だった。
6月19日の昼下がり、千葉県のJR市川駅北口。自民党の安倍晋三首相が、地元選出の参議院議員・猪口邦子氏の応援に駆けつけた。駅前のロータリーは群衆であふれかえり、演説が終了した後は有権者とハイタッチする首相。「がんばれー」という声援とともに、多くの人に歓迎されていた。
首相の演説終了後、タクシーに乗り込むと、運転手が「選挙運動って、実は迷惑なんだよね」とつぶやいた。人が集まるのだから、タクシーにとってはホクホクなのでは……と思っていたが、実際はそうでもないようだ。
「人があふれて、乗りたい客が乗れないんだ。さっきのお客さんなんか、『人がいっぱいで、タクシー乗り場の場所がわからなかった』って困ってたよ。足の悪いおばあちゃんも『仕方ないけどね……』だってさ」
大多数が首相を歓迎する一方で、「歓迎していない人」もいるようだ。
■自ら「交通の妨げ」になっていた安倍首相の演説団
あるタクシー運転手は、「ようやくタクシープール(乗客を待つ乗り場)に入れたけど、2回も出された」と語っていた。聞けば、市川駅北口のタクシープールは7列あり、通常は25台が客待ちすることができるが、この日は5列18台分のスペースを自民党の選挙カーやポールが積まれたトラック、SPの専用車などが“占拠”していた。
プールが2列8台に制限された結果、9台目以降のタクシーは一度ロータリーを出なければならず、再入場を余儀なくされたそうだ。
タクシー運転手にとって、市川は東京のように流し営業ができる街ではなく、駅前につけていなければ仕事にならない。プールからあふれた運転手は、仕方なく首相の演説が終わって人が少なくなるまで、時間をつぶしたそうだ。なかには、無理やり休憩を取る運転手もいて、「商売あがったりだよ」とつぶやいていた。
首相到着の1時間以上前からタクシープールで遊説の準備を始める警察関係者。周囲は物々しい雰囲気に包まれた。
また、警備上、プール内の運転手は警察から「(車の)外に出ないでください」と言われていた。「普段は車から降りて腰を伸ばしたり、トイレに行ったり、コーヒーを買いに行ったりするけど、それもできないんだからなぁ」と運転手が言うと、説明にあたっていた警察官も「本当、申し訳ありません。私も休みだったんですが……家族サービスができませんでした」と申し訳なさそうに語っていた。
厳重な警戒による物々しい雰囲気のなか、首相到着を待つ人々は1時間前から詰めかけており、駅周辺は立錐の余地もない。演説カーの上から、ウグイス嬢が「小さなお子様もたくさんいらっしゃっています。どうか、交通の妨げにならぬようにご注意ください」と連呼するが、「その原因は、お前らがつくってんだろ」と、再び運転手がこぼす。
■安倍首相の到着に市民が「何様よ」
タクシー乗り場に目をやると、警備のために設置されたポールで場所が制限され、目つきの鋭いSPらしき関係者が案内役をしている。前出とは別の運転手も苦笑する。
「ウグイス嬢が『今、安倍首相が来てくれました!』って叫んだ時、俺の車に乗っていた客が『頼んでないわよ、何様よ』だってさ。俺も、首相が景気を良くしてくれるなら我慢もするけど、全然良くならない。アベノミクスって、一握りの金持ちのための政策であって、その恩恵は俺たちにまでは回ってこないんじゃないかな」
安倍首相到着の瞬間、駅前の信号は青の点灯時間が普段より長く感じられた。おそらく、手動に切り替えたのだろう。そして、プレジデントやベンツなどの高級車が5台、ロータリーに入ってきた。
首相到着の一報を受けたSPは、客を乗せるべくプールを出ようとするタクシーを停止させる。そして、車から“日本のトップリーダー”が降り立つと、群衆は割れんばかりの拍手で迎えた。
壇上に上がった首相は「市川のみなさん、こんにちは! 安倍晋三でございます」と第一声を放ち、20分ほど演説したが、眼下で窮屈な思いをしているタクシー運転手など、眼中にないようである。
「田中角栄のように、観察力の鋭い政治家だったら気がついたかもな。『景気回復だ』『アベノミクスだ』と連呼するのもいいけど、俺たちに『タクシー運転手のみなさま、場所をお貸しくださり、ありがとうございました』ぐらいの言葉があってもいいよな。そんなことを言っても仕方ないか。俺たちは文字通り“下々の者”だもんな」(前出のタクシー運転手)
タクシープールに立ち、タクシーの入場規制を行う自民党関係者らしき人々。
休憩から戻ってきた別の運転手は、「2時間ぐらいつぶされたって、どうってことないんだよ。例えば、駅前で火事などの災害が起きた時、消防車にタクシープールを譲るのは当たり前だし、仕事にならなくても文句は言わない。でも、選挙っていうのは政治家の都合でしょ。権力者の私利私欲によって仕事を邪魔されるわけだから、文句を言いたくもなるよ」とつぶやいた。
首相の車が駅を後にしても、大勢のSPや警察関係者らしき面々は、タクシープールからなかなか引き揚げない。しびれを切らした運転手の1人が「終わったんだろ、早くどいてくれ!」と言うと、ようやく関係者の車は出ていった。
私事で恐縮だが、筆者は選挙運動に携わったことがある。その時は気付かなかったが、選挙活動を一歩“引いて”見てみると、「実は、迷惑をかけていたのかもしれない」と実感させられた。そうした実感を政治家に求めるのは……無理な話だろう。
その後、市川駅では自民党以外の政党に所属する候補が遊説を重ねているが、「誰も演説など聞いていないし、見向きもしない。今回の参院選は自民党の圧勝だね」と運転手たちは予測している。
(文=後藤豊/フリーライター)
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