http://www.asyura2.com/16/senkyo208/msg/302.html
Tweet |
アベノミクスはいわゆる経済政策ではなく、膨らんだ政府債務を円滑に管理するための「国債サイクル維持」政策である。
アベノミクスは既発債償還(借り換え)・新発債消化・低金利維持が目的であり、それにより、1千兆円レベルまで肥大化した政府債務が財政政策(30兆円レベルの新規国債発行)や金融動向に悪影響を与えることを避けるものである。
12年秋から円安に反転した円レートの動きは、13年春から始まったアベノミクス(黒田日銀による異次元量的金融緩和)とは無関係(せいぜい円安傾向判断の心理的支え)で、欧州ユーロ圏の銀行危機(南欧政府債務危機)の終焉によってもたらされたものである。
欧州中央銀行が南欧諸国の国債無制限買い上げを表明した後の野田政権時代12年10月にはすでに円安傾向に転換しており、アベノミクスが円安をもたらしたわけではなく、“期せず”して円安がくっついてきたのである。(野田政権は13年8月までは粘ることができたが、そういう経過であっても、円安=株高は実現されていたのである)
円安への転換が12年春などともっと早ければ、二段階の消費税増税政策も浮上しなかっただろう。(消費税(付加価値税)は、円安に替わって、グローバル企業の経営基盤や国際競争力を強化するものであり、社会保障政策の維持や財政健全化とは無関係)
IMFのエコノミストたちが、「日本経済の現状のもとで、日本の指導部がポジティブな変化を達成することはできないだろう」と結論し、「4年目を迎える安倍政権の経済政策「アベノミクス」について、効果的ではないことが分かった」とし「当局の行動は国が掲げたインフレ率と経済成長に関する目標達成の助けにはならない」と総括しているのは正しい。
しかし、上述のように、アベノミクスは、大量に国債を発行しながらも財政を維持し、金利も低めに抑え込み金融に支障を来さないようにする政策なのだから、IMFのエコノミストたち挙げている理由を根拠に放棄する必要はない。
IMFのエコノミストたちは、「現在の経済路線が変わらなかった場合、日本銀行の政策が、日本経済の強い円安依存へ導く」と確信しているようだが、理論的誤りというか誤解である。
貸し出し(マネーサプライ)が増加しないベースマネー(日銀券残高)の増加だけで円安が実現できるわけではない。
日銀当座預金の残高を膨らませることで円安ないしインフレ率上昇が達成できるなら、日本経済は20年以上も苦しんでいないし、消費税増税に依存する必要もない。
現実としても、資源価格の低迷、欧米及び新興国の経済動向という国際条件のなか、マイナス金利政策(これは対銀行ペナルティ政策)まで導入した異次元金融緩和政策状況でも、円レートはややだが円高に振れていることからも、IMFという理屈は適合性がないとわかる。
=======================================================================================================
日本は「アベノミクス」を放棄するべきだ―IMF[スプートニク日本語]
2016年06月22日 07:01(アップデート 2016年06月22日 08:46)
国際通貨基金(IMF)の専門家たちは、日本経済の現状のもとで、日本の指導部がポジティブな変化を達成することはできないだろうとの見方を示している。
IMFは、4年目を迎える安倍政権の経済政策「アベノミクス」について、効果的ではないことが分かった、と考えている。当局の行動は国が掲げたインフレ率と経済成長に関する目標達成の助けにはならないという。
IMFの専門家たちは、現在の経済路線が変わらなかった場合、日本銀行の政策が、日本経済の強い円安依存へ導くとの確信を示している。
IMFは、現在の状況のもとでは、日本が掲げる経済成長率やインフレ率上昇、財政黒字の目標を達成することはできないとの見方を示している。
http://jp.sputniknews.com/business/20160622/2347958.html
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK208掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。