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4月は「現状維持」だった(C)日刊ゲンダイ
万策尽きた日銀 決定会合で“参院選向けサプライズ”あるか
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/183416
2016年6月14日 日刊ゲンダイ
安倍政権の応援団と化している日銀の金融政策決定会合が15、16日に開かれる。黒田総裁が悪評フンプンのマイナス金利を導入してから3回目だ。
三菱東京UFJ銀行は国債市場特別参加者(プライマリー・ディーラー)の資格返上に動き始め、長期金利は過去最低のマイナス0.155%まで下げた。アベクロの経済政策にノーを突きつけられたままでは、参院選は戦えない。サプライズはあるのか、ないのか。ついに「黒田バズーカ4」を放つのか。
経済評論家の斎藤満氏はこう言う。
「結論から言えば、日銀はまったく動けないでしょう。安倍政権を後方支援したくても、万策尽きている。マイナス金利は業界が猛反発しているし、国民も戸惑っている。銀行株が下落傾向にあるなど、副作用が出ていますから、マイナス金利の深掘りはできません。国債の買い増しも厳しい。購入量は年80兆円に達していて、総発行額の3分の1を占めている。市場に歪みを生じかねません」
ETF(上場投資信託)の購入拡大をやれば、株価は上がる。しかし、選挙対策とはいえ露骨すぎるために見送られる公算だ。
「株価が上がっても物価は上昇しないし、景気も回復しない。異次元緩和から3年余りですが、効果はまったく出ていない。消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く)は2カ月連続マイナスでした。さすがのアベクロも金融政策の限界に気づき、財政政策へのシフトを図っています。秋の臨時国会で第2次補正予算を組み、赤字国債を買い増しする形で日銀が引き受けるシナリオ。ヘリコプターマネーの始まりです」(前出の斎藤満氏)
日銀を引受先にした国債をじゃんじゃん刷って、日本中にカネをバラまこうというのだ。そんなことをすれば、いずれ国債は暴落し、日本企業の株価にも影響する。安倍首相にも黒田総裁にも退場願わないと、本当に取り返しがつかなくなる。
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