http://www.asyura2.com/16/senkyo207/msg/653.html
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◆ 安倍晋三のパールハーバー訪問 ◆ー(兵頭正俊氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1sophmq
12th Jun 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
もはやこの国は滅茶苦茶である。たったひとりの不勉強な世襲議員が首相になっただけで、
自民党も国会もメディアも乗っ取られた。
あまつさえ国まで乗っ取られてしまった。
甘利明の不起訴は、三権分立さえ、この国ではもはや形式的な仮構にすぎないことを、
より明確にさせたものだった。
安倍晋三の行き着いた果ては、金儲けのためなら何でもする誇りなき植民地の完成である。
その忌まわしいひとつの例が形を顕した。世界における核の墓場(核のゴミ捨て場)の建設である。
このことについては、わたしは過去のメルマガで『東京ブラックアウト』を採り上げながら論じてきた。
それが第2の原発破壊を待たずに、ついに具体化し始めた。
『苫小牧福音教会 水草牧師のメモ帳』(2016年5月5日)に
「わが国は世界の放射能のゴミ箱に」が載っている。
「日経新聞によれば、フランスの水処最大手ヴェオリアのCEOが、
日本で放射性廃棄物の処理事業を始めるという。
理由は、環境省が去る3月30日、福島第1原発事故後で出た汚染土に関し、
8,000ベクレル/kg以下の汚染土を、全国の公共事業で利用できる方針を決定したので、
日本は、今や世界のどこよりも放射能に対して寛大な国になってしまったからである。
日本では8000ベクレル/1kg 以下の放射性廃棄物を、公共事業で再利用できる。
日本に運ぶだけで、処理しなくても、放射性廃棄物が再利用できる。
核ゴミは全部日本へ送ればよいというわけです。
「理由は簡単、日本に運べばヨーロッパの低レベルの核のゴミは処理せずそのまま捨てられる。
公共事業にも使って貰えるから。水処理世界最大手、
仏ヴェオリアのアントワーヌ・フレロ最高経営責任者(CEO)は日本経済新聞記者と会い、
放射線量が低いごみの処理事業を日本で始める計画を明らかにした。
多くの原子力発電所が廃炉になるため需要は旺盛だと判断した」
http://bit.ly/1PRWm8q
これが保守を訴える人々の目指す「美しい国」ですか」
http://bit.ly/1XMTQmR
(引用終わり)
ちなみに『東京ブラックアウト』では、三流国家のなれの果てとして、
核の廃棄場が描かれているから、日本は間違いなく三流国家になったのである。
広島・長崎への原爆投下、福島第1原発による海洋・海産物汚染、原発輸出と核の墓場。
こうして見てくると、日本は世界でもっとも核に呪われた国である。すべてに米国が深い影を落としている。
広島・長崎への原爆投下を時系列に沿って整理してみよう。
1 1945年5月にドイツが降伏した。
2 1945年7月16日、ニューメキシコ州の砂漠で、米国は最初の原爆実験に成功した。
3 1945年7月17日〜8月2日 ポツダム会談(トルーマンらは、ソ連を対日戦争に参戦させ、
かつ戦後の敵としてソ連を決めた)
4 1945年8月6日広島原爆投下、9日長崎原爆投下
5 ソ連、太平洋戦争に公式に参戦(実際は8月8日に、スターリンは赤軍に満州進撃を命じていた)
こうして見ると、1945年5月のドイツ降伏、
それに広島に原爆が投下された2日後にスターリンが赤軍に満州進撃を命じていることから、
もはや焼け野原と化していた日本に原爆を投下する軍事的意味はなかったことがわかる。
戦後を見据えていたフリーメイソンのトルーマンらの狙いは、
1 戦後の敵としてソ連を決め、日本へ原爆を投下し、覇権樹立(ソ連威嚇)
2 原爆投下による人体実験によって、いずれ原爆を手に入れるだろうソ連に、圧倒的なデータの差を付ける。
3 長崎への原爆投下は、昭和天皇が神でなくなった後の日本の空白を、キリスト教が支配するのを防ぐ。
このような冷徹な米国1%の戦略は知っておいた方がいい。
広島演説で、オバマは「核」というキーワードなどほとんど使っていない。
オバマは、今後30年間で1兆ドル(約110兆円)を投じて
核兵器の小型化近代化を進めていることぐらい知っておくべきだ。
また、次のビデオは見たうえで、どうしてもオバマへの感謝を述べたければ述べたらいいだろう。
戦争と原爆とプーチン氏とオバマ氏
https://youtu.be/RPvP1iin5fc
きっこが、「オバマ米大統領は7日、訪米中のインドのモディ首相とホワイトハウスで会談し、
東芝の子会社のウェスチングハウスがインドに加圧水型軽水炉の原発6基を建設することを基本合意した」
とのこと。原発のトップセールスでも日米同盟が大活躍、
広島で「核なき世界」と言った2週間後にこのアリサマ」とツイートしている。
このように冷静に全体を見ることが大切だ。
オバマの広島見物に、日本人が総転び状態になるなかで、
亀井静香は、原爆投下の原点に、しっかりと踏みとどまっている。
かれへのインタビュー(2016年6月11日)を読んでみよう。(聞き手は村田純一)
「──オバマ大統領来日前の記者会見で、
亀井さんは「謝罪も反省もしないのであれば、広島に来ないでもらいたい」と発言していた。
その後、広島を訪れたオバマ氏のスピーチをどう受け止めましたか。
亀井 逆に聞くが、オバマ大統領は何をしに広島に来たと思いますか」
(引用終わり)
以下、紙幅の都合で亀井の発言のみを、それも一部のみを引用する。
後にリンクを張っておくので、ぜひとも全文をご覧いただきたい。
「「核廃絶」というなら、「核兵器はよくない」と思っているわけでしょう。
一方では、オバマ大統領自身が核開発関連予算をどんどん増やして、核兵器をどんどん強化している。
しかし、なぜ、オバマ大統領はあんな形で広島にやって来たのか。彼は間違えたと思う。
どういうことかと言えば、政治家として、自分の深層心理にあるものを表現するのに、
被爆者がいるところで、おわびもしない、反省もしない。
そのような態度で、「自分の気持ちをよく推し量ってくれ」というのは思い上がりですよ。無礼だ。
そうでなければ(謝罪の言葉がなければ 注 : 兵頭)、被害を受けた方々に、
私が残虐非道なことをやった国の大統領だと見せ物として姿をさらしに来るか、
それとも見物に来るのか、どっちかだ。(大統領来日前の)記者会見でも(私は)そのように言った。
はっきり言って、オバマ大統領は非常に曖昧なことをやったんですよ。
これに対する日本人の対応の方が悲しいよ。
それ(日本の大統領歓迎ムード一色の観 注 : 兵頭)が悲しい。
(被爆者はいいたいことを封印したかというと 注 : 兵頭)いや、新聞にも、
「何しに来たんだ」という声はだいぶ出ていますよ。被爆者が何で「よく来てくれた」と思うか。
殺人者が殺された被害者の墓に来て、
「すいませんでした。反省しています。おわびします」とも言わずに墓参りしてくれたって、
遺族としては意味がないですね。墓参りに来るなら、そういうちゃんとした気持ちを表さないと。
好意的に、彼の立場で言えば、来なかった方が良かっただろう。
そんな状況で墓参りはしなさんなと。10万の人間が死んだ、墓場ですよ。
(亀井のように正直な意見を発言する人が少ないかというと 注 : 兵頭)いや、違う。
マスコミがあおって、私のような気持ちを言えないようにしているんだよ。
何か、ハリウッドのスターが来てくれればうれしいなあ、みたいなことになっているんだ。
(オバマは 注 : 兵頭)自分で(核兵器を)拡大・強化しているじゃないですか。
「核廃絶はできません。恥ずかしい」と言わなければいかんよ。
(米大統領が初めて広島の地を踏んだことを少しは評価することは 注 : 兵頭)ない。
墓参りに来るなら、お経の一つでも上げに来いというんだ。
日本人は、ハリウッドの悪役の超スターが来ても喜ぶんだよ。
亀井が小学生の頃に、「原爆体験」があり、姉が原爆の影響で亡くなったことも、
亀井の考えに影響はあるか (注 : 兵頭)それだけじゃない。
あのときは10万の人間がやられたんだから。惨たんたる状況ですよ。
東京の大空襲だって同じようにやられている。
都市への無差別な爆弾投下だって、国際法違反ですよ。
東京など日本中の大都市が無差別爆弾投下をされ、
米軍機が逃げ惑う市民を機銃掃射までした。原爆だけじゃないんだ。
米国はある面ではいい国だと思っているし、好きだけどね。
頑張れば誰でも上に上がっていけるようなところがある。
(放射能は)すぐに命は取らない。長生きする人もいる。
放射能と人間の健康の関係は、誰にもまだ分からない。
臨床がない。(米国の)スリーマイルと(旧ソ連の)チェルノブイリと広島・長崎だけだから。
米国が(原爆投下で)市民を実験に使ったのは明らかだ。
オバマ大統領はしなくてもいいことをやった。それを評価する日本の方が哀れだ。
核兵器は使えない。使ったら地球が破滅することは分かっているから。
米国が長崎に落とした後、どの国も使っていない。
ベトナム戦争だろうが何だろうが、世界中で戦争をやりながらも、(米国が)負ける戦争でも使わない」
http://bit.ly/25TFja0
(引用終わり)
ここで亀井が語っていることは、わたしはすべて首肯できる。
今はこういった、民族の誇りを背負って語る政治家がほとんどいなくなった。
与野党とも外務省の役人のようなことしか語らない。
思想がないし、自分がないのだ。
ここで、わたしたちは、オバマの広島見物を冷静に対象化しておこう。
ザック・プリスタップ(タフト大学フレッチャースクール アシスタント・ディレクター)は、
「オバマ広島訪問後の日米関係 ── 安倍首相はパールハーバー訪問を」のなかで書いている。
「(安倍晋三は 注 : 兵頭)2015年4月の米議会上下両院合同会議の演説では
「日本国と、日本国民を代表し、先の戦争に倒れた米国の人々の魂に、深い一礼を捧げます」と表明した。
安倍が真珠湾を訪問すれば、この演説が作り出した流れをさらに大きくできるし、
オバマの広島訪問を歴史的文脈に位置づけることができる。
真珠湾を訪問すれば、
広島と長崎への原爆投下を(パールハーバーに始まる)歴史の流れのなかに位置づけ、
日本の痛ましい過去への認識を高めることができる。
真珠湾での記念式典に参加すれば、日本は過去の歴史を再解釈するのではなく、
平和の促進にコミットしていることを世界に示すことにもなる。
さらに、日本が安全保障を強化しても、近隣諸国はより穏やかにこれを受け止めるようになるかもしれない。
2015年9月に、(安全保障関連法案を通じて)日本は憲法第9条の解釈を見直し、
これまで国土防衛しか認められてこなかった自衛隊が、
アメリカを含む同盟国が攻撃された場合には、支援を行うことに道が開かれた」
(『Foreign Affairs Report』2016 NO.6)
(引用終わり)
太平洋戦争における、軍事的には不必要だった広島・長崎への原爆投下は、
インディアンや黒人への原罪意識と同様に、時間とともに米国の贖罪意識に深化しつつある。
また、米国の若い世代では、原爆投下は不必要だったという認識が増えてきている。
それを解消するために、米国の1%はオバマを広島に遣わしたのである。
その意味は、太平洋戦争は、日本の宣戦布告なしのパールハーバー急襲から始まり、
広島・長崎への原爆投下によって終わった。
原爆投下は、戦争を終わらせるためにやむを得ないものであった。オバマの広島見物は
このストーリー強化の第一幕なのである。
米国の1%は、それをこれまで人種的に差別してきた黒人にやらせたのである。
このストーリーを完成させるためには、第二幕として日本の首相にパールハーバーを訪問させ、
謝罪させなければならない。そこで初めて米国は太平洋戦争の贖罪意識を払拭できるのだ。
「(安倍が 注 : 兵頭)真珠湾を訪問すれば、
広島と長崎への原爆投下を(パールハーバーに始まる)歴史の流れのなかに位置づけ、
日本の痛ましい過去への認識を高めることができる」とは、まことに直截な書き方だ。
米国にとってはパールハーバーがあくまでも中心であり、
パールハーバーによって広島・長崎を相対化したいのである。
安倍が、パールハーバーでの記念式典に参加すれば、
「日本が安全保障を強化しても、近隣諸国はより穏やかにこれを受け止めるようになるかもしれない」し、
「自衛隊が、アメリカを含む同盟国が攻撃された場合には、
支援を行うことに道が開かれた」のを評価するだろう。
自衛隊の、合法的な米国による傭兵化。そして自衛隊の海外派兵。これが第三幕だ。
おわかりだろうか。核廃絶などはどこにもない。
広島・長崎、そしてパールハーバーへの、トップの相互訪問によって、
日本の集団的安全保障がやりやすくなるというのだ。
ザック・プリスタップは、この論文を次のようにまとめている。
「最後に、広島と真珠湾を両国の首脳が相互訪問すれば、
日米同盟を感情面からも支えることができる。北朝鮮がいまも核開発を進め、
中国が南シナ海でのプレゼンスを強化しているだけに、
日米間の安全保障パートナーシップは不可欠だ。
オバマと安倍はこれらの課題に、
ワシントンと東京が連帯して立ち向かっていくというパワフルなメッセージを、
相互訪問を通じて発することができる」
(引用終わり)
ここに書かれていることこそ、オバマの広島見物の、ほんとうの狙いである。
広島とパールハーバーを両国の首脳が相互訪問する戦略は、
1 米国の広島・長崎への贖罪意識の払拭
2 米日軍事同盟の強化
の2点から成っている。ここには、その背景までしっかりと書かれている。
「最後に、広島と真珠湾を両国の首脳が相互訪問すれば、
日米同盟を感情面からも支えることができる。
北朝鮮がいまも核開発を進め、中国が南シナ海でのプレゼンスを強化しているだけに、
日米間の安全保障パートナーシップは不可欠だ」。
行き着く果ては米日軍事同盟の強化なのだ。
第一幕はすでに上がった。オバマの広島見物で日本が失ったものは大きい。
いずれオバマによって拡大強化された小型核兵器を、米軍支配下の自衛隊が使う時代がくるかもしれない。
そのとき、亀井の指摘した通りに、「日本人は、ハリウッドの悪役の超スターが来ても喜」び、
「オバマ大統領はしなくてもいいことをやった。
それを評価する日本の方が哀れ」な状況が出現しているだろう。
「ベトナム戦争だろうが何だろうが、世界中で戦争をやりながらも、(米国が)負ける戦争でも使わない」
核兵器を、日本だけに投下した贖罪意識は、日本に使わせることで、完全に消滅するのである。
これが第四幕だ。
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