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「実はみんなマスゾエしてます!」政治家秘書が告発〜あなたの血税は先生の「お小遣い」になっている 合コン代にヘアメイク代に…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48813
2016年06月08日(水) 週刊現代 :現代ビジネス
税金を使って高級店を飲み歩き、旅行に行き、それでも飽き足らず、あらゆる手段でカネを懐に入れようとする——権力を手にするとセコくなるのは、マスゾエさんに限ったことではないようだ。
■女性記者との合コン代に
舛添要一東京都知事の税金私物化疑惑が持ち上がって以来、全国で次々と政治家たちの「血税使い込み」が発覚し、国民を呆れさせている。
横浜市長・林文子氏は、市の広報番組に出演する際のヘアメイク代総額25万円を、市の経費に計上していたことを5月26日の会見で釈明。「市の事業の一環で、問題ない」と話した。また、宮城県議会議長の安部孝氏(自民党)は、内縁の妻の不動産会社が所有する物件を事務所として借り上げ、総額540万円以上の維持費を政務活動費で支払っていた。
いずれも舛添氏と同様、公私混同のそしりを免れない行為だ。
やはり政治家とは、あらゆる意味で「セコい」人々なのか——そんな実感を強める読者も多いことだろう。今回、本誌に告発した女性公設秘書が仕える自民党大物議員も、見るからに「無欲」とはほど遠い人物である。
高級セレクトショップで買ったイタリアンなスーツと靴に身を包み、その顔はよく日に焼けている。肉食系か草食系かと言われれば、明らかに前者だ。秘書が言う。
「議員会館の部屋には、新刊の堅めの新書や、『日本経済のこれから』みたいなタイトルの経済書ばかり並べているのですが、これはあくまで、会館にやってくる支援者にイイ格好をするため。
実際にはその何倍も、『レオン』や『ウオモ』なんかのチョイ悪オヤジ系ファッション誌や、『ゴルフダイジェスト』を毎月買い込んできて、しっかり『政務調査のための資料代』という名目で領収書をもらっているんです。
お客さんがいないときには議員会館でもそういう雑誌ばっかり読んでいるから、本はいつまでたっても新品。『これ(難しい本)はインテリアだからね!』なんて言って笑っている。一応は与党のベテランなんだから、もう少しちゃんとしてほしいんですが」
「この程度なら、まだ可愛いほうでは」と思うかもしれない。しかし、彼が「血税を使って、夜な夜な麻布で合コン三昧」だと聞けば、ちょっと耳を疑ってしまう。もう50代の立派な幹部議員なのだが。秘書が続ける。
「うちの代議士は、マスコミの若手の女の子を誘って合コンするのが大好きなんです。しかも毎回、見栄を張って『もちろん、ここはオレが奢る!』と言うからどんどんカネがなくなる。あげくの果てに、合コン費用を捻出するために、私たち秘書の給料に手を付け始めたんです。
『お前はこないだ、コレとコレでミスがあったから、罰金として夏のボーナスから20万円没収な』と言って、カネを封筒に入れさせて現金で提出させる。そんなことがここ数年続いて、私はほとほと愛想が尽きました。
しかも、それだけでは飽き足らず、最近はある支援者の息子さんの名前だけ借りて『名ばかり公設秘書』に仕立て、その給料をまるまる懐に入れるようにもなりました。
その支援者のほうも『議員秘書経験者』という肩書が欲しいから、代議士と見事に利害が一致した。ありていに言えば、年間数百万円単位の詐取ですよ。バレたら議員辞職モノです」
いったん「公設秘書給与」として支払われたカネではあるが、もとを辿れば出どころは国民の血税である。それをだまし取ったうえに遊ぶカネに充てているなど、完全な犯罪行為だ。第一、真面目に働いているはずの、この女性秘書がかわいそうではないか。
こうした、いわゆる「秘書給与ピンハネ」は、実は国会議員が私腹を肥やす常套手段である。多かれ少なかれ、「どの議員事務所でも同じようなことが行われている」というから驚くほかない。
■ハワイのゴルフ旅行も税金で
舛添氏の場合は、湯河原の別荘に公用車を使って毎週のように通っていたことや、知事就任前に政治資金を使って千葉へ家族旅行に出かけ、30万円以上を使い込んでいた疑惑が浮上した。
しかし、旅行に関してはこの国会議員のほうがもっとひどい。
「『視察旅行に出かける』という名目で、衆議院の議長に届けも出さずに海外へ行ってしまい、実際は若い女性同伴でゴルフ三昧だったということが、もう何度もあります。行き先がいつもハワイや済州島だから、バレバレなんですけど……」
仕事をズル休みしたうえ、税金を使って海外旅行とは、まさに「いいご身分」である。これほどの、言うなれば「マスゾエぶり」を目の当たりにしながら、何も口答えのできない秘書の立場が気の毒だ。
さらに、一般の国民には決して窺い知ることのできない「ブラックボックス」を、国会議員は持っている。それが「文書通信交通滞在費」、通称「文通費」である。
すべての国会議員には、月々約129万円の議員歳費とは別に、毎月100万円、年間でしめて1200万円もの文通費が支給されている。文通費には、報告・公開の義務が存在しない。好きな用途に使い放題、ということである。
前出と別の自民党議員秘書はこう語る。この秘書が仕える議員は、閣僚経験もある大物だ。
「最近は国民の目も厳しくなっていますし、『使途を全て公開すべきだ』と考える議員やそれを実行する議員もいますが、少なくとも自民党は、まだそこまで進歩的ではありません。
うちの代議士も、数年前までは赤坂や新橋、向島の有名料亭で、芸者を揚げて毎週のようにどんちゃん騒ぎをしていましたね。当然、払いはウン十万円になるわけですが、その代金を文通費から出していた。赤坂の議員宿舎に住んでいるし、地元が首都圏で近いからほとんど帰る必要もない」
この議員には「交通費」も「滞在費」も必要なかったというわけだ。
「当然、それでも足りない分が出てくるわけですが、その時は支援してくれている企業にツケを回していました。しまいには(永田町の隣の)平河町に事務所を構えている代議士の息子まで飲食代を企業に回すようになった。
ある日、店から議員事務所に電話がかかってきて『会社さんに「ひどすぎる。もう払えない」と泣きつかれましたよ』と言われたこともあります」(同・大物議員秘書)
■役人を黙らせるのはカンタン
使い道を明らかにしなければならない、いわゆる「事務所費」や「人件費」といったカネに関しても、政治資金規正法による縛りは年々厳しくなってはいるものの、抜け道がいくらでもある。
たとえば、1万円以下の少額の買い物の場合は、領収書を選挙管理委員会に提出する必要はなく、事務所で保管するだけでOK。もちろん国民から開示請求を受けた場合は応じなければならないが、別の自民党議員秘書によれば、こんな悪質な手口も当然のように使われているという。
「1万円以下の支出の領収書がいらないということは、逆に言えば、1万円以下の手書き領収書なら、正確に金額を記入しなくてもバレないということです。5万円のキャバクラの領収書を処分し、5000円の領収書10枚に分けて、支出の存在自体を隠すことだって難なくできる。
選管は通帳残高のツジツマまではいちいちチェックしませんし、細かい領収書まで全部見る税理士は皆無です。もはや収支報告書は『作文』である、と言っても過言ではないと思います」
一例を挙げると、安倍晋三事務所の過去の少額領収書の中には、「ガリガリ君」などのアイスや安倍総理の好物といわれるオレンジジュース、事務所職員の昼食と思しきラーメン代などが盛りだくさんだった。
また'10年には、民主党の荒井聰消費者担当大臣(当時)が経費でマンガやキャミソールを買っていたことが判明、「キャミソール大臣」などと揶揄されたことも記憶に新しい。
しかし、こうした一見「庶民的」な領収書も、実は問題の本丸ではなかったとしたら——改めて、よくよく精査する必要がありそうだ。
「人件費も闇が深い。収支報告書に項目はありますが、例えば『人件費750万円』と書くだけで、何人に払った、誰々に払った、ということまでは書く必要がない。源泉徴収票は出しますが、領収書はいりません。アルバイト扱いなら源泉徴収票すらいらないんです。
また、昔は事務所費で切手やハガキを大量に買い込んであとから換金するというのが常套手段でしたが、最近はさすがにできなくなってきた。かわりに増えているのが『ホームページ管理費用』。
全然更新していない公式ホームページや、無料のブログしか使っていないにもかかわらず、親族や知人・支援者の会社に毎月数万円支払っている議員が多いんです」(前出・自民党議員秘書)
地方の首長や議員たちの「マスゾエ事案」は、以前から地元では問題視されていたものの、なかなか全国規模の話題になりづらかった、という実情がある。それゆえに手口はどんどんエスカレートし、やがて耳を疑うような一大不正となるケースも少なくない。
そうした中で、ここで改めて全国の読者に問いたいのが、自民党徳島県議会議員たちのすさまじい「マスゾエぶり」だ。
徳島県議会では、長年にわたって自民党会派が実権を握っている。地元の関係者によれば、「やりたい放題」で野放しになってきたが、ついに地元のオンブズマンによるメスが入った。
中でも悪質だったのが、議長を務めた経験もある児島勝前県議の「領収書偽造」である。市民オンブズマンとくしまの浜川健一氏が言う。
「児島氏はまず、手元にあった全く関係のない領収書の金額を砂消しゴムで消し、『38万5000円(会議費・弁当・会場費300名)』と書いて選管に提出しました。そして翌年、その領収書の上からペンで『3』を『8』に書き換え、『88万5000円(研修会議費・講師弁当・会場費)としてまた提出していたのです。
調べてみると、児島氏は他にも、同様の手口で何回も同じ領収書を出していることが分かった。金額の頭の数字だけ書き換えて、末尾の消費税の部分が変わっていなかったので、気付いたんです」
あまりにもレベルが低い話だが、これほどハチャメチャな「収支報告書」にも、「県の担当者は気付いていたが、トラブルを恐れて何も言えなかった」(徳島県議会関係者)という。なお児島氏は、この件で追及を受けて議員を辞職。長年にわたって詐取してきた政治資金約710万円は、返還する意向を明らかにしている。
■それ、詐欺ですから
児島氏のケースは、ほんの氷山の一角にすぎなかった。
地元の百貨店で「事務用品」と偽って子供服3万円分を購入していた議員。知己の印刷会社から白紙領収書を複数枚受け取り、自由に金額を書き込んで提出、総額103万円を事務所費としてだまし取っていた議員。知人の郵便局長に依頼して、「ハガキ1万枚」の領収書を作らせたが、本当にハガキを購入したかどうか分からない議員……。
出るわ出るわ、「第二・第三のマスゾエ」のオンパレードである。彼らが全て、国民の血税を私物化し「小遣い」だとみなしていたことは、今さら言うまでもあるまい。
こうした議員の中には、現在も県議会議員を続けている者、あるいは市議や町議となって永らえている者も少なくない。その中で本誌が注目したのは、当選3回の元木章生県議である。
元木県議については当初、「福祉関連の本を買ったという名目で領収書を提出したが、実際には絵本などを買っていた」という疑いが俎上に上り、その後、人件費の不透明な支出が次々に浮上した。
「元木氏は'13年度、のべ12人に1回3万円ずつ『政務活動補助職員給与』という名目で人件費を支払っていました。ところが、領収書が本人の手書きだったうえに、支払相手がすべて後援会関係者、しかも高齢のとても選挙の手伝いなどしそうにない人たち。『本当に働いてもらったのか』『払ったフリをして、懐に入れているのではないか』と怪しまれたのです」(前出・議会関係者)
本誌記者が、支払相手として領収書に記載されていた70代男性に話を聞くと、「払ってもらった覚えはない」と語った。もしこの男性が証言する通り、支払い実態がなかったとすれば、詐欺も疑われる事案である。ただし、元木氏は昨年7月にこれを訂正。すでに該当の金額を返還したという。
元木県議本人は、取材に対して「弁護士に任せていますので」とだけ答えた。
今日も日本には、血税に巣くって気ままに暮らす、無数の「マスゾエ」がうごめいている。きっと、あなたの街にも。
「週刊現代」2016年6月11日号より
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