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2016年6月 4日
認可保育所の建設計画をめぐって杉並区と周辺住民との間で議論が続いている。公園をつぶすなという住民の声も一理あるとは思うのだが、ちょっと気になっているのが杉並区長の「緊急事態」という発言だ。「緊急事態」と言わざるを得ない危機的状況になるまで保育所新設をほったらかしにしてきた行政の怠慢に対する反省がないんだね。これじゃあ住民だっていい気はしない。なによりも、「緊急事態」ってのは脅しに聞こえてしまうのはうがち過ぎというものだろうか。
区長のこの言葉を聞いて思い起こすのが、このところ改憲を喚くひとたちがよく口にする「緊急事態条項」だ。「大災害の緊急事態に対処する」ってのを口実に、広く人権を規制し、総理大臣による権限を大幅に強化する「緊急事態条項」は、いまや改憲派のお試し改憲の目玉になっている。なんでこんなのが突然出てたきたんだろうとない頭をひねっていたら、その答を『日本会議の研究』(菅野完、扶桑新書)が教えてくれた。
同書によれば、「日本会議」の源流は谷口雅春時代の「生長の家」にあり、その思想を受け継ぐ、いわば「生長の家原理主義」にのっとった「生長の家政治運動」に行き着くと言う。そして、彼らが目指すのが、「緊急事態条項の追加」「家族保護条項の追加」「自衛隊の国軍化」で、ペテン政権はこの「改憲アジェンダ」(『日本会議の研究』より)にそって動いてるとか。とてもわかりやすい図式で、「緊急事態条項」が飛び出した経緯がストンと胸に落ちる。(ちなみに、現在の「生長の家」は「生長の家原理主義」」とはまったく関係がない)
古舘伊知郎の最後の一刺しでもあるテレビ朝日『報道ステーション』の「特集・独ワイマール憲法の“教訓”」がギャラクシー賞を受賞したが、ヒトラーの「国家緊急権」とペテン総理一派が企む「緊急事態条項」の酷似性を指摘したこの特集は、ある意味「日本会議」の目指す「改憲アジェンダ」への警鐘でもあったということが、『日本会議の研究』を読了してみてよくわかる。
・『報ステ』古舘伊知郎“最後の一刺し”がギャラクシー賞を受賞! 安倍とヒトラーの類似性をドイツ取材で証明
http://lite-ra.com/2016/06/post-2303.html
杉並の保育所問題から「日本会議」へと話が飛躍してしまったが、「国民を戦争に参加させるのは簡単なことだ。国民には攻撃されつつあると言い、平和主義者を愛国心に欠けていると非難し、国を危険にさらしていると主張すればいい」というヘルマン・ゲーリングの発言に見られるように、「緊急事態」という言葉が権力側にとっていかに都合のいものか、ということは抑えておきたい初夏の日差しの土曜の朝である。
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