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「「消費税はなくすべき。せめて、元の5%に戻すべき」富岡幸雄氏インタビュー:岩上安身氏」
http://www.asyura2.com/16/senkyo206/msg/876.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 31 日 00:02:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

「「消費税はなくすべき。せめて、元の5%に戻すべき」富岡幸雄氏インタビュー:岩上安身氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/20104.html
2016/5/31 晴耕雨読


https://twitter.com/iwakamiyasumi

まもなく、「グローバル経済の闇のメカニズム」を暴く!パナマ文書から消費増税まで〜『税金を払わない巨大企業』の著者・富岡幸雄氏に岩上安身がインタビュー!の実況ツイートを始めます。IWJ Ch1→http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1

岩上安身(以下、岩上)「富岡先生のお宅におじゃましております。先生、今ごいくつでしたっけ?」

富岡幸雄中央大学名誉教授(以下、富岡)「91歳です。1925年生まれ」

岩上「こちらに先生の学徒出陣のときのお写真があります」

富岡「毎晩殴られっぱなしでした。暴力によって陸軍は人の理性を奪うんです。地獄のようでしたけれど、僕にとって貴重な3ヶ月間でした」

富岡「見習士官までいきました。国を守るために死ぬのは当然だと思っていました。終戦後、返ってきて大学に行きたかったけど、父は『働いてもらわなければ困る』ということで、国税庁に入りました」

岩上「先生のおじいさんは、戦争当時から東条英機のことを『けしからん』と」

富岡「周りの人間は、『そんなこと聞かれたら困る』と言っていました」

岩上「気骨の人だったのですね。先生もその気骨を受け継がれて」

岩上「今日のインタビューは狙ったような日程になりました。伊勢志摩サミットのあとで」

富岡「僕は狙っていたんですよ。パナマ文書が明らかにされて、消費税増税もわかっていました」

富岡「GDPは実質3期4期続けてマイナスです。うるう年だったからプラス0.1だっただけで。だからアベノミクスは中身がなかったんですよ。『3本の矢』と言いますけど、1本目も失敗したんですよ。一番ダメだったのは成長ですよ」

富岡「外国にはいいように利用されてますよ。サミットの顔立てて、何かしなくてはならないということで、消費税増税を延期することにしたんです。ことごとく経済は政治に利用されていますよ」

富岡「IWJのように独立でやっているのは偉いよ。僕もね、命をはってこうやってご協力しますよ」

岩上「ありがとうございます」

富岡「僕の文藝春秋の担当者はね、『なんで先生はこんなに権力に歯向かうんだ』と」

岩上「前説が長くなりましたが、本題に入ります。『日本経済活性化の決め手は消費税減税の断行―安倍首相に消費税サプライズ減税を提言―』と」

富岡「消費税は福祉のためではなく、法人税減税の穴埋めになっちゃっているんですよ」

富岡「今から30年くらい前、消費税が導入されたとき、僕は社会党と公明党と一緒に反対したんですよ。公明党は庶民の党だった。それが、政権与党になりたいがために、創価学会の同意を取り付けて」

岩上「結局目先です。安倍政権も、選挙のために消費税増税の延期を発表した」

富岡「選挙の争点から消費税ははずすということです。それだけのことです。僕は違います。消費税は、5%に戻さなければならない。減税です」

富岡「消費税というのは、タックスマシーン。無給の徴税員が全国にいるようなもの。こういうものを政府と官僚に与えちゃいけないんです。舛添が無駄遣いをしていると言われていますけど、あんなもの甘いです。消費税はなくすべき。せめて、元の5%に戻すべき」

岩上「他方で中小零細企業が苦しんでいる。僕も社長をしてみて、本当に驚いている。法人税以上に消費税の大きさに驚いている」

富岡「消費税は生きとし生けるものにかかる、『生存税』。生きている限りとられるんです」

富岡「全国の法人の法人税負担を平均すると、21%程度。零細企業の方が、100億円以上の規模の会社よろ法人税の負担が大きい。ひどいでしょ」

岩上「IWJはここ(1000万円以下)ですよ。くう〜」

富岡「中小企業に喝を入れないとダメですよ。何かって言うと政府を頼りますから。中小企業は国の宝ですよ。経営者も自覚していただいて。頑張って利益をあげること。従業員の給料をあげること。従業員を酷使しないこと」

富岡「業績が良いのに税負担率が著しく低い企業の1位は、三井住友FGです。実効税率は0.0006%です。企業名を出して、恨まれますけどね」

富岡「でも僕はファクトにもとづいてやってますから、文句があったら言ってこい。でも誰も来ませんよ。こないだ国会で野党の人が僕の本を出して、『大企業こんなに税金は払っていないよ』と。そしたら麻生さんが出てきて、『そういうことのないようにします』と」

岩上「この(業績が良いのに「実効税負担率」

が著しく低い主な大企業)リストを見ていると、パナマ文書に名前の出てきた企業名がたくさん出てきます。この重なりが、ポイントですね」

富岡「2012年から見ると、課税所得額は小さくなっています。巨大企業ほど、縮小額は大きいのです」

岩上「なんでこんなことになっているんでしょう」

富岡「法人税はタックス・イロージョン、タックス・シェルター、タックス・ギャップの三つの欠陥がある」

富岡「あなたのところは税務署来た?」

岩上「来ましたよ」

富岡「来たの!?昔は3年毎に来ていたけど、今は10年に1回くらいしか来ないですよ。もう少し税務署がちゃんと働いていれば、法人税の取り損ねを減らせるから、消費税増税なんていらないんですよ」

岩上「安倍政権になってから、不公正が一段と拡大している。ここが大事なんです。こういうことをマスコミは報じません」

富岡「公共政策のために、公平性を歪めても、国の経済を繁栄させるために特例を設けますよ、というのが『租税特別措置』」

富岡「減税相当額、民主党政権時代の終わりには1兆3218億円。それが安倍政権になると1兆8867億円。安倍さんになったとたんに、大きくなったんです」

富岡「不公正も大事だが、一社あたりいくら負けているかが大事です。研究開発税制によって、100億円以上の課税を免れている企業がある。トヨタは1342億円、日産402億円。こういう数字を国会で取り上げるべきです」

富岡「強欲資本主義ですよ。税務六法というのがあります。これだけの分厚さの法律で、法人税の減税を定めているんです。税制の歪みは政治の歪みなんです。税制と政治の間には、そういう関係があります」

富岡「今、野党が僕を呼んで法案を出しても、通らなきゃ意味がないでしょ。自公政権に代わる受け皿政権がなければダメですね」

岩上「野党共闘どうですか。こういうことに興味もってもらえませんか」

岩上「民主党政権は、税制改革までは手つけませんでしたね」

富岡「多少やってんですよ。特措を申告させるようにした。それがあったから、僕の調査ができます。しかし、個別の企業名を出させることまではできなかった。税制調査官と財界が癒着してしまった」

富岡「僕が死んだら良いって思っているのは、自民党と財界ですよ。だからますます死ねなくなっちゃった」

岩上「まだまだ頑張ってもらわなければ、困ってしまいますね」

富岡「増税じゃないです。増収です。法人税の欠陥をただすだけで、9兆4065億円の増収になるんです。公正化です。来週安倍さんは税の『凍結』を発表しますけど、違うんですよ。消費税は減税しなければならないんです」

富岡「大企業から税金を取れ、と言っているのではありません。利益の多寡に合わせて払ってくださいということです。日本という国家の恩恵によって海外でも受けることができるんだから。大企業といえど、国家があってこそです」

富岡「毎年毎年、税制改革をやってるけど、どうでもいいことばかりです。抜本改革をしなければならない。私は日本を世界中で一番税率が低い国にしたいんです。税率を下げても税収は多くなるんです。課税所得を正常にすれば可能なのです」

岩上「税務会計学という学問を先生が作られたわけですね」

富岡「そうです。学問を作ったら700坪の家が建った。会社経営のアドバイスも、マネジメントもできるんですよ。大会社の社長を怒っているんだ」

岩上「先生は実はこういう本も書いています。『節税対策』」

富岡「大阪の商人はすごいよ。講演をやったらきゃあきゃあ言って集まった。僕の講演を聞いた人がビル建てたよ。お宅(IWJ)、マネジメント下手だよ」

富岡「税金は国家主権ですから、一国がどのような税制を作ろうと自由です。他国は勧告しかできません。国家間の税収格差を利用して節税ができるんです。僕が50年前に節税を言っていた頃とは状況が変わった。節税の域を越えて租税回避になってしまった」

富岡「税金という重い荷物を担ぐには、力がいります。力の弱い人には担がせない。それが政治なんです。この国にいることしかできない、弱い人からとるのが消費税です。軽減税率をやるなら、食料品だけでなく、電気料金なんかも安くしなければなりませんね」

富岡「政治的配慮を抜きにして、税のあるべき姿を学問的見地から述べるのが税調査会。鈴木善幸内閣のときに、僕も税調特別委員になった。承継税制を作ったのは僕です」

岩上「ただのおかざりじゃなく、本当にモノを言える人が委員になったのですね」

富岡「今年の12月18日に出る来年の税制改革には、所得税の増税案が入ってます。自民党はこれを参院選前には出さない。政府税調は今月の29日に任期が終わって答申を出すのが通例なのに、出さなかった」

岩上「これ、スクープじゃないですか」

富岡「来年の税制改革の目玉なんです。安倍さんは選挙のためにあらゆる手段を使っています。逆らう人はお払い箱です。僕も税調特別委員を免じられた。こういうのが学者には必要なんです」

岩上「鈴木善幸さんのときに任命されて、中曽根内閣のときに免じられた」

富岡「僕は政治のことを言いたくないけど政治家は切磋琢磨しなくなったね。ただ政権の顔色をうかがう。政治の陳腐化です。石原伸晃さんが『経済は順調に推移しています』と言ったけど、昨日のサミットで安倍さんは『リーマン・ショック級の』ということを言った」

富岡「今一番危ないのは、政府税調の一番詳しい会長の野田毅さんを首にしたこと。軽減税率に反対したから、公明党を立てるために首にしたんですよ。すべて選挙のためにね」

富岡「税と政治に対する信頼が民主主義なんですよ。景気を直すことが先です。格差是正をしなければ。ただし、たくさん稼いでいる人からたくさん取っちゃダメよ。そういう人たちは努力して稼いでいるんだから。所得税も50%が限度ですよ」

富岡「今、節税と租税回避をごっちゃにしてしまっている。節税はあくまで権利です。今の日本は闇の中に入っています。『闇の後に光』」

岩上「『闇』が私には『アベ』に聴こえましたけど」

富岡「安倍さんには焦らず、良い政治をしてほしいですね」

岩上「今日はパナマ文書までいきませんでしたけれども、今度先生の鎌倉のお宅にうかがって、お話の続きを聞きたいと思います」

富岡「文藝春秋から『税金を払わない巨大企業』を出していただきましたが、今パート2を書いています。税の仕組みの根底に触れて、広く社会科学的に研究しています」

以上で「岩上安身による富岡幸雄氏インタビュー」

の実況を終了します。ご視聴いただきまして、ありがとうございました。動画アーカイブは準備が整い次第、IWJのホームページ(http://iwj.co.jp )に掲載します。@iwakamiyasumi


 

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