http://www.asyura2.com/16/senkyo206/msg/812.html
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7月10日国政選挙で安倍政治にNO!を突きつけるー(植草一秀氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1sonve1
29th May 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
安倍政権は伊勢志摩サミットを不正利用して消費税再増税再延期を打ち出した。
消費税再増税再延期については、
安倍首相が2014年11月18日の記者会見で次のように述べている。
「来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、
さらに延期するのではないかといった声があります。
再び延期することはない。
ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。」
「平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。
3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつく
り出すことができる。
私はそう決意しています。」
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2014/1118kaiken.html
(動画の7分48秒以降の部分)
「景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします」
と述べたことは、リーマン級でスーパーライト級であろうと、景気状況とは無関係に、
消費税再増税を実施するということである。
この発言と、その後の安倍首相の
「東日本大震災やリーマンショックなどの状況に陥らなければ」
という発言が矛盾している。
第二の矛盾は、安倍首相が日本の国会で、
アベノミクスによって日本経済が改善したと強調していることと、
今回サミットで、世界経済がリーマン危機の状況と類似していると述べたことである。
この言動は、その場その場で都合の良い言葉を並べているだけで、
真実を真摯に受け止める誠実な姿勢が存在しない。
第三の矛盾は、日本政府が緊縮財政を実行しているのに、主要国の積極財政を提唱したことだ。
2016年度当初予算と2015年度補正後予算を比較すると、
歳出が2兆9415億円小さく、
税収が1兆1800億円大きい。
マクロ経済に与える影響では、これを
4兆1215億円の緊縮予算
と捉える
安倍政権は熊本地震への対応として7780億円規模の補正予算を成立させたが、
これを差し引いても3兆3435億円の緊縮財政になる。
この緊縮財政運営と積極財政の提言は根本的な矛盾を示している。
安倍首相は、
今回サミットで「リーマンショック時との類似」を持ち出したことで、
消費税再増税再延期の大義名分を整えたつもりなのかも知れないが、
客観的な正当性はなく、安倍政権はアベノミクスの失敗の責任を問われるべきである。
日本経済は低迷し続けているが、これは世界経済危機によるものではなく、
アベノミクスの失政によるものである。
アベノミクスは金融政策、財政政策、成長戦略の三つを提示するものだが、
安倍政権は財政政策運営において、2013年だけは積極財政を実行したが、
2014年以降は超緊縮運営に転じた。
そのために日本経済は不況に逆戻りし、超低迷を続けている。
私は、この超緊縮財政政策運営を修正しない限り、日本経済の改善はないと指摘してきた。
安倍政権は私の政策主張に全面的に従う姿勢を示しているが、
2014年から2016年にかけての政策失敗が消えるわけではない。
朝日新聞を含めて日本のメディアは、財政政策の軌道修正を批判するが、
これらのメディアがマクロ経済政策の基本をまったく理解していない。
経済政策運営で重要なことは、「中立」を基準に政策判断をすることだ。
「朝日新聞」を含めて多くのメディアは、「緊縮こそ正義」の主張を振りかざすが、
その「緊縮こそ正義」の主張が、日本経済の「失われた30年」を生みだしてきた主因である。
「中立」を基本に据えて、景気過熱時には「緊縮」を、
景気後退時には「積極」を採用するのが正しい政策判断である。
財政政策論議でより重要な視点は、財政政策の内容の是正だ。
「積極財政」=「バラマキ」と考える単純思考が横行するが、これが間違いなのだ。
ムダを排除する「積極財政」があり得る一方、ムダを温存する「緊縮財政」もあり得るからだ。
これまでの財務省の財政政策運営は、ムダを満載にしながら、
本当に必要な社会保障支出を切るという「緊縮財政」であった。
いま求められているのは、
バラマキ公共事業や天下り利権満載の支出を全面的に切り込む一方、
社会保障制度拡充に財政資金を思い切って投入する「積極財政」である。
円高傾向の下で日本経済を底支えするには財政政策を緊縮から中立、
あるいは積極に転換することが必要不可欠だ。
私の主張を採用して安倍政権が財政政策を軌道修正することは、
経済状況の改善をもたらしてしまうことにつながる可能性が高い。
『金利・為替・株価特報』
http://www.uekusa-tri.co.jp/report/index.html
では、安倍政権が消費税再増税再延期を2年以上にする可能性が高いことを記述した。
岡田克也民進党代表が提唱した2019年4月の消費税再増税に
安倍政権が同意しない可能性が高いことを記述した。
3年延期の可能性を指摘したが、安倍政権は2年半延期を提示した。
2年半延期は、2019年10月の消費税率10%を意味する。
2年延期の可能性が低いと判断した理由は、
2019年夏に次の次の参院選が実施されるからである。
消費税再増税直後の参院選では与党が不利になることは明白である。
そこで、2020年4月まで消費税再増税を再延期する可能性が高いと記述した。
しかし、安倍政権は2019年10月消費税再増税を選択した。
基本的には予想どおりの対応である。
しかし、2019年10月の再増税の場合、消費税再増税が参院選争点に位置付けられる可能性が高い。
このとき、増税推進と増税阻止で選挙が実施されれば、増税阻止が支持を得る可能性が高いであろう。
そうなると、安倍政権は再々度、消費税再増税を延期する可能性が高い。
つまり、安倍首相は消費税率の10%への引上げを、事実上断念している可能性が高い。
本当に不毛な論議が積み重ねられてきたということになる。
いま私たちが考えるべき最大の経済問題は、
格差是正
である。
安部政権下で株価が上昇したが、日本経済は凋落した。
民主党政権下の経済成長率平均値が+2.0%であった
のに対し、
安部政権下の経済成長率平均値は+0.7%である。
経済は沈んだのに、株価だけが上がった。
株価が表示しているのは大企業収益の増大である。
東証第1部上場企業数は1900社。
日本の法人数は400万社。
全体の0.05%にも満たない企業の収益だけが拡大したのである。
失業率の低下、有効求人倍率の上昇は、
小さくなった労働者の取り分を分け合う人数が増えたことを意味する。
大多数の一般庶民が、低賃金労働に駆り出されただけなのである。
これを
「アベノミクスの成果」
だと言っているところに、安倍政権の本質が鮮明に表れている。
「格差是正」
に重要な役割を果たすのが
「税制」
である。
庶民を苦しみに追い込む消費税ではなく、
「能力に応じた負担」
を実現するために
所得税と法人税の課税強化を実施するべきなのである。
法人税については、2007年の政府税制調査会が、
「日本の法人の負担は国際比較上高いとは言えない」
との結論を示した。
税だけでなく社会保険料負担や各種租税特別措置を含めて検討すると、
日本の法人負担は国際比較上高くないとの結論を示したのである。
つまり、
「法人税減税は必要なし」
との結論を示したわけだ。
それにもかかわらず、政府は2012年度以降、法人税の大幅減税を繰り返してきた。
その理由はただひとつ。
消費税増税を推進するためだった。
個人が反対する消費税増税。
企業も反対に回れば実現できない。
そこで、企業にあめをしゃぶらせるために法人税減税が推進されてきた。
しかし、その対象は大企業だけである。
財務省が大企業減税を推進したもう一つの理由は、大企業がマスメディアを支配しているからである。
マスメディアは大企業のスポンサー支出によって成り立っている。
大企業が消費税増税推進の方針を示せば、マスメディア報道はこの方針に逆らえない。
安倍政権はサミットを不正利用し、アベノミクス失敗を隠して消費税再増税再延期に進み、
参院選を乗り越えようとしている。
内閣不信任決議案を野党が提出すれば衆院解散に突き進む可能性もある。
日本の主権者は、安倍政治の暴走をこれ以上許さないために、
参院選単独でも、衆参ダブル選でも、
安倍政治に対峙する統一候補を定めて投票を集中させなければならない。
それが、日本を救う唯一の道である。
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