http://www.asyura2.com/16/senkyo206/msg/794.html
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(資料写真)
G7サミットそのものは国際的にはあまり関心を持たれていないようだが、オバマ大統領の広島訪問は多くの海外メディアが取り上げていた。
そのなかで興味を引いたのは、英国BBCニュースの「スピーチを行い被爆者と話を交わした広島平和祈念公園に「核のボタン」ブリーフケースも持ち込まれていた」という指摘である。
単純化して言うと、被爆者を含む人々の前で「核なき世界」を理想として掲げそれを追い求めるという“非核”のスピーチを行うことになっていたオバマ大統領が、広島平和祈念公園に「核兵器の発射ボタン」を持ち込んでいたというのである。
広島平和祈念公園に限らず、米国大統領が行くところには「核のボタン」が付きそうものだから、この事実自体は、米国大統領と米国軍事組織にとって規定に従った対応でしかなく、戦後世界で覇権国家として振る舞ってきた米国にしてみれば、ごく当たり前の対応ということになる。
そういう前提を理解したうえで言いたい。
オバマ大統領があの場に「核のボタン」を持ち込んだ(持ち込みを容認した)のは、核大国として傲慢さの現れでありあまりの無思慮である。
あのスピーチを行った広島平和祈念公園に「核のボタン」を持ち込んだという事実を多くの人が知れば、スピーチも、抱擁も行った被爆者との交流も、実のある誠意に基づくものではなく、口先だけポーズだけの政治的対応と判断するようになるだろう。
戦争というものは、突然降ってくるものではなく、それなりの期間を通じて前兆や交渉過程があるものである。
規則はともかく、オバマ大統領が広島平和祈念公園を訪れたあの時点が、大統領のすぐそばにどうしても「核のボタン」ブリーフケースが必要な国際政治状況であった考える米国当局者はいないだろう。
「核のボタン」を携えている人は、広島平和祈念公園の外で待機していれば済むはずである。
オバマ大統領はスピーチのなかで「我が米国をはじめとする核保有国は、恐怖の理論から逃れ核兵器のない世界を目指す勇気を持たなければならない」とまで言っている。
そのスピーチを発していた大統領のそばに「核のボタン」がスタンバイしていたという事実は、ブラックユーモアを超えて世界を愚弄する狂気と言えるだろう。
この「広島平和祈念公園“核のボタン”持ち込み」事件は、英国のオンライン新聞インデペンデントも取り上げている。
Barack Obama's soaring rhetoric in Hiroshima contradicts his own mixed record
In office, President Obama has launched a three-decade effort to upgrade America's nuclear strength
David Usborne New York
Saturday 28 May 2016
拙い訳だが、
表題は、「広島でのバラク・オバマの高邁な雄弁は彼自身の様々な記録と矛盾」という辛辣なものである。
サブ表題となっている「In office, President Obama has launched a three-decade effort to upgrade America's nuclear strength」では、「オバマ大統領は今後30年を見据えた米国の核戦力強化に着手」と“核なき世界”を標榜するオバマ大統領の矛盾に満ちた動きを指摘している。
インデペンデントの記事から「核のボタン」に関する箇所のみ抄出する。
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He was seen hugging and smiling with the two survivors, 91-year-old Sunao Tsuboi and 79-year-old Shigeaki Mori, (reporters were too far removed to hear what was said), but those with the keenest eyes might have spotted the military attache who is never far away when an American president travels. He is the one carrying the so-called “Nuclear Football”, actually an armoured briefcase containing the codes for a president to authorise a nuclear launch.
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(私訳)
オバマ大統領が被曝者である坪井直さん(91)と森重昭さん(79)と抱擁し微笑んでいる場面が見えた(記者たちは遠く離れた場所にとどめられていたので話の内容は聞こえない)。しかし、鋭い目で見れば、米国大統領の旅行に離れることなく随行するあの陸軍武官を見つけることができる。彼こそ「核のフットボール」の運び人であり、その装甲が施されたブリーフケースには大統領が核弾頭発射を承認するコードが収められている。
※参照投稿
「日本の核兵器拒否はもう時宜を得ていない?:オバマ氏の広島訪問は日本政府の核兵器保有欲求に引導を渡すための儀式」
http://www.asyura2.com/16/senkyo206/msg/743.html
「日経新聞訳+英語書き起こし:現在進行形で無実の市民を空爆で殺害し続けながら平然とこの内容を語れる厚顔無恥のオバマ氏」
http://www.asyura2.com/16/senkyo206/msg/742.html
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