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新党憲法9条構想を支えるもう一冊の本  天木直人
http://www.asyura2.com/16/senkyo206/msg/210.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 16 日 18:05:30: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

新党憲法9条構想を支えるもう一冊の本
http://xn--gmq27weklgmp.com/2016/05/16/post-4564/
16May2016 天木直人のブログ


 私は、実はいまからひと月ほど前に、もう一冊の本の献本を受けていた。

 その本は「戦後政治を終わらせるー永続敗戦の、その先へ」(白井聡著 NHK出版新書)と言う本だ。

 その本を推薦しようとしてそのままになっていた。

 そこに書かれている事はまさしく私の考えである。

 なぜ我々は永続敗戦であり続けるのか、つまりなぜ我々は対米従属から自立できないのか。

 それは一般国民にその覚悟がないことと、この国の権力を握る者たちの多くが、政界であれ、官界であれ、財界、学界、メディアであれ、対米迎合から利益を得ている対米従属利益共同体になってしまっているからだ。

 そう喝破する著者は、民主党政権がなぜ破たんしたかの理由を、官僚の使い方が下手だったとか、人材が二流だったとか、政権政党としての覚悟がなかったとか、第二の自民党でしかなかったとか、などといった皮相的なことではなく(もちろんそれらも理由であることを認めているが)、この対米従属利益共同体という巨大な壁に立ち向かおうとしなかったからだと言い当てる。

 そして、この戦後レジームからの正しい決別、つまり対米自立は、冷戦後のいま、もはや保守、革新の問題でもなく、政権交代の問題でもない。まったく新しい政治をつくる事でしか実現できないと主張する。

 それはまさしく私がかねてから訴えて来たことだ。

 しかし、私はこの本を推奨する事にためらいがあった。

 そんな事をいくら書いてみても、私の書いたものがそうであるように、一般国民を動かせないと考えたからだ。

 何かが欠けている。

 そう思っていたところに出て来たのが、きのう紹介した矢部宏冶氏の「日本はなぜ、『戦争が出来る国』になったのか」だ。

 ここまで米国の日本支配が不正義、不条理である事が、米国政府の極秘文書で明らかになった以上、もはや一般国民といえども立ちあがるしかない。

 「戦後政治を終わらせる」と言う本を書いた時は、もちろん白井氏は、矢部宏冶氏の「日本はなぜ、『戦争が出来る国』になったのか」という本の事を知らなかったに違いない。

 そして白井氏は、この矢部氏の新刊の出版を得て、自らの正しさと説得力を得る事になる。

 この二つの新刊こそ、新党憲法9条構想を支える双頭の書だ。

 奇しくも白井氏も矢部氏も、日本が対米自立に目覚めるとすれば、それは沖縄からだと言い当てている。

 それもまた私の考えと見事に一致する。

 白井氏の「戦後政治を終わらせる」は既に発売されている。

 新書であるから読みやすい。

 その後で、矢部氏の「日本はなぜ、『戦争が出来る国』になったのか」を読めば、矢部氏の本の凄さが倍加する。

 おりから参院選がまじかに迫り、既存の政治の不毛さと歯止めのない安倍暴政によって、日本の行き詰りがますます明らかになっていく。

 この二冊の本は、日本の未来は我々の手で作るしかないという事を教えてくれる「希望」の書である。

 私は、「希望」は新党憲法9条構想の実現であると確信しているが、もちろん、それ以上の手段があれば、それがどのようなものであっても大歓迎だ。

 参院選の後に、あらたな動きが出て来なくてはいけない。

 その時に光輝くのが、この2冊の新刊である(了)

 

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コメント
 
1. 2016年5月16日 18:49:41 : cbvDgfrvmM : W262hTYshXw[5]
白井聡は終戦でなく敗戦と言い換えることから戦後認識を変えることが重要だと言い続けてきたが、当時の日本人たちのほとんどは敗戦の衝撃も戦争が終わることの安堵に比べたらその衝撃も一瞬のものであったのかもしれない。

日本の戦争は8月15日で時間がリセットされたが、本当は9月2日にこそ意味があった。
しかし15日から17日後の9月2日の出来事は、天皇の玉音放送より衝撃を以って日本国民に受け止められなかったようだ。
ミズーリ号の船上で降伏文書に調印する屈辱より、これまでの、そしてこれからの生活のことで日本人はそれどころではなかったとも言えるし、もう懲り懲りだと一日も早く忘れようと努めたのかもしれない。

過ぎたことに拘泥して何になる?という日本人特有のこだわりの無さは、東日本大震災でも原発問題でも繰り返し発揮されてきた。
白井聡の永続敗戦論をまだ読んでいないが、あったことを無しにしてしまう無意識の集合的共同体ともいうべき空気に支配されがちなこの国で忘れてはいけないことを刻み付けるには、人知の及ばない自然の脅威に永続的にさらされることで孫子の代まで言い伝え続けることを血肉化するより他ないのかもしれない。

あと、あいかわらず天木直人の上から目線は気に障る。


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