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安倍首相、菅官房長官らは耳が痛い? (c)朝日新聞社
ダメ出しされた安倍政権とメディアの自己規制〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160511-00000103-sasahi-pol
週刊朝日 2016年5月20日号より抜粋
強烈なダメ出しだった。「表現の自由」国連特別報告者として初めて公式に訪日したデービッド・ケイ氏(米国)。4月中旬、9日間の滞在で政府関係者やジャーナリスト、NGO関係者ら数十人に会ってまとめた暫定報告で「日本では報道の独立性は重大な脅威に直面している」と懸念を示した。政府による圧力が「メディアの自己検閲を生み出している」と断じ、安倍政権は「メディア規制から手を引くべきだ」と痛烈な批判を加えている。
ケイ氏は米カリフォルニア大学アーバイン校教授で国際人権法や国際人道法が専門。特別報告者は大学教授や弁護士ら専門家が無報酬で任命され、北朝鮮やイラン、ミャンマーなど特定の国や、子どもの人身売買や児童ポルノなど特定のテーマをめぐる人権状況について調査にあたる。
なかでも「表現の自由」の特別報告者は、安倍政権とは数年来の因縁がある。前任のフランク・ラ・ル氏(グアテマラ)は2013年11月、国会で審議中だった特定秘密保護法案について声明を発表。「法案は秘密を特定する根拠がきわめて広範囲であいまいなようだ」と批判し「民主的社会の統率には(情報公開などを通じた)透明性が不可欠だ」と注文をつけた。
14年に特別報告者を引き継いだケイ氏も特定秘密保護法に懸念を示し、日本の研究者やNGO関係者と連絡をとってきた。ケイ氏が今年訪問するのは日本のほかタジキスタンとトルコ。ともに厳しい報道規制で知られる。ケイ氏も「日本は自由な国で民主主義の歴史もある」とわざわざことわりながら、訪問先に日本を選んだのは、前任者から引き継がれた特定秘密保護法に対する懸念が念頭にあったとみられる。
ケイ氏は昨年3月に非公式に訪日し、調査のための公式訪日日程を日本政府と調整。いったん昨年12月の訪日が決まったが、直前の11月になって日本政府側から「予算編成などで担当者のスケジュールが合わない」とキャンセルした。
これには複数のNGOが「日本政府の国際人権基準を軽視する姿勢の表れと国際社会から受け止められる」と批判する声明を発表。改めての日程設定に際しても日本政府が「国会会期中を避け、今年秋以降にしたい」と提示したため、NGO関係者らから「夏の参院選前を避けたい政権の意向か」といぶかる声も出た。ケイ氏が早期の訪日を希望し、4月の公式訪日が実現した。
ケイ氏は12日、調査開始にあたって報道陣の取材に応じ「放送法問題で大臣に会いたい」と明言。番組の公平性を理由に放送局の「電波停止」に言及した高市早苗総務相との面会を希望した。
しかし面会は実現せず、総務省の副大臣や局長が対応。調査を終えて離日する直前の19日に開いた記者会見でケイ氏は「大臣に会いたいと繰り返し申し入れたが、国会会期中で会えなかった」と残念がった。(朝日新聞編集委員・北野隆一)
日本での8日間の調査をケイ氏がまとめた暫定調査結果は、具体的で多岐にわたる。「メディアの独立」の項目では、放送法の問題に多くの行数が費やされた。
自民党が14年11月、選挙中の中立公平な報道を求める文書を放送局に送ったことや、菅義偉官房長官が15年2月にオフレコ会合で、あるテレビ番組が放送法に違反していると批判したとされる件に触れた。
著名なニュースキャスターやコメンテーターが相次いでテレビの報道番組から降板した問題では、元経済産業省官僚の古賀茂明氏の実名をあげたうえで、政府からの圧力でテレビに出演できなくなったと主張していることを紹介した。
またNHKについて「国会はNHKの経営委員に同意し、予算を承認する。特に現在のように国会が一つの連立勢力に支配されているときは、放送局が独立性を欠いているように見える」と述べたうえで、籾井勝人会長の「政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない」との発言を籾井氏の実名とともに記した。
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