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三菱自動車の不正事件があぶりだしたこの国の天下り天国ぶり
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29Apr2016 天木直人の公式ブログ
三菱自動車の不正を見抜けなかった国交省に責任はないのか。
これは誰もが思うことだろう。
それをいち早く書いたのがきのう4月28日の日刊ゲンダイ(4月29日号)だった。
その記事の要旨は次のごとくだ。
この国で車の燃費試験を独占して来たのは「交通安全環境研究所」なる独立行政法人だ。官僚の天下り先で、2014年度には国交省OBが理事職に収まり、年間1500万円の報酬を得ている。30・8億円に上る年度予算の内9割以上を国の交付金や補助金、要するに国民の税金に頼っているが、試験に必要なデータの測定はメーカーに丸投げ。「どうせアイツらには見抜けっこない」とメーカー側にも見くびられて、不正の温床となっていったのだ・・・
この独立行政法人をつくり、監督するのは国交省だ。
まさしく国の責任である。
その責任を問う声が上がる前に、国交省は素早く手を打った。
石井啓一国交大臣は、きのう4月28日の閣議後の記者会見で発表し、それをきょうの各紙が報じている。
国が異例の再試験に踏み出すと。
しかし、国の試験と言っても何のことはない。
それを行うのは「自動車技術総合機構」という独立行政法人だという。
そして、ここであらたな疑問が出てくる。
この自動車技術総合機構という独立法人は今まで何をしていたのか。
なぜこれまで担当させてきた交通安全環境研究所に再試験をさせないのか。
役立たずだから別の天下り法人に再試験をさせるというのか。
それではなぜ交通安全環境研究所を廃止しないのか。
いったい、いくつの天下り法人を国交省はつくれば気が済むのか。
この国は役人天国だ。
天下り法人をなくすと大見得を切った民主党政権だったが官僚機構の税金泥棒ぶりには指一本手がつけられなかった。
そして自民党政権の復活と共に官僚機構が見事に跋扈し始めた。
この国は民主党政権の失敗によって以前よりはるかに悪くなった。
そして二度と政権交代が起きる可能性はなくなった。
天下り天国は続くということである(了)
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