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支持者と握手をする池田真紀候補(C)日刊ゲンダイ
補選でコケれば安倍政権は一気に下り坂 永田町の裏を読む
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/179360
2016年4月14日 高野孟 日刊ゲンダイ
夏の参議院選挙に向けての政局の流れを大きく左右する衆議院北海道5区補選が12日スタートした。亡くなった町村信孝元衆議院議長の娘婿で元商社マンの和田義明が自民党公認、公明・新党大地など推薦で、1カ月余り前までは10ポイント差で優位といわれていたが、直近の新聞や労組による調査では、対する野党統一候補の池田真紀が意外なほどの健闘で、接戦ないし数ポイントをリードしたといわれる中での選挙戦本番である。
池田陣営の戦いぶりは異例ずくめで、第1に、池田自身が幼い頃から家庭内暴力で一家離散、18歳で結婚して2人の子どもに恵まれた直後に夫が借金漬けで蒸発という過酷な人生体験をさらけ出して、そうだからこそ資格を取得して「誰ひとり置いてきぼりにならない社会を」と介護ヘルパーとして働いて、その中で法律や制度の壁にブチ当たって政治家を目指すことになったという、どん底から這い上がってきた自分の物語をストレートに訴えている。これがまことに説得力があって、自民党大物の娘婿のエリート商社マンによる「弔い合戦」という、まるっきり上から舞い降りてきたような経歴とは、鮮やか過ぎるほどの好対照をなしている。
第2に、池田の選挙態勢は市民主導である。12日の出陣式には、推薦する野党の党首4人が打ち揃って応援するという話もあったが、地元はそれを断って、第一声は「戦争をさせない北海道をつくる市民の会」の上田文雄=前札幌市長と本人のみ。その2日前に千歳市内で開いた集会では、鳥越俊太郎はじめシールズの奥田愛基、ママの会の長尾詩子、法政大学の山口二郎、上田らが弁士で、政党色はなかった。無所属候補だからというだけではなく、市民主導の選挙に徹するという覚悟の表れだろう。それに対して和田陣営の出陣には自公の幹事長、大地の鈴木貴子、北海道知事らが馳せ参じた。
第3に、大地が和田陣営に加わったことの効果が意外に小さい。自民党大物秘書が言うには「官邸としては、この選挙区で数万の固定票を持つ大地を引き込めば安泰という計算を立てていたが、無党派層には、この間ずっと民主と共闘してきた大地が“裏切った”という不信感が強く、さらにその裏切りの決め手は『鈴木宗男を北海道知事にしてやる』という密約だったという噂が出回って、なおさら反発が広がった」という。この選挙で自民党がコケると安倍政治は一気に下り坂に向かう。
高野孟ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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