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スキャンダル隠し! 衆参ダブル選の姑息〈これでいいのか? 「消費増税」はじめ難題全部先送り〉
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「週刊文春」2016年4月14日号 :東京新報
保守政党の矜持はどこに行ったのか。スキャンダル隠しで並み居る議員は国会を休み、“不都合な真実”は公表を先送り。選挙のためには、なりふり構わずバラマキで国民を釣ろうとする。その様は政権与党の名前が泣いている。本当にこれでいいのか、自由民主党。
二月下旬、北海道の自民党市議の携帯が鳴った。
「出ると『アベです』と言うから、どこのアベさんかなと思ったら、安倍総理でした。北海道五区の補欠選挙について『支援をお願いしたい』と相当気合が入っていました。百人近くに電話していたそうです」(市議)
すっかり戦闘モードに入った安倍晋三首相が、衆参ダブル選に向けて、走り出している。
「北海道五区は、公明党の調査では、野党統一候補にリードされたと出ました。四月第三週に首相が北海道入りする予定です。最近も、柴山昌彦首相補佐官が『菅義偉官房長官が相当ピリピリしている』と言っていました。ただ、負けた場合でも、安倍首相は衆参ダブル選に打って出るでしょう。衆院小選挙区での野党共闘はそう簡単ではない。いま解散を打てば、そこに楔を打つこともできます」(官邸担当記者)
解散風が吹き始めたのは、三月十七日、日本商工会議所の会合でのこと。安倍首相は、挨拶をこう締めくくった。
「今年は私どもにとっても大切な年となる。中身についてはあえて申し上げないが、大体、皆様には想像がつくのではないか」
意味深な発言に会場にはどよめきが起こった。官邸関係者が明かす。
「“中身については”以降は、手元の原稿にはなかった。総理のアドリブ発言です。親しい新聞社トップに『(一九八六年にダブル選に踏み切った)中曽根(康弘)さんはいつ解散を決断したんですか?』と尋ねるなど、ダブルは総理の頭の中にずっとあるようです」
解散に乗り気なのは、麻生太郎副総理兼財務相も同じ。周囲には、こう洩らしているという。
「景気はこれからどんどん悪くなる。それなら早く解散を打つのが一番だ。この状況で打てなかったら、解散できなかった総理として名を残すことになる」
一方、慎重姿勢を崩さないのが、菅官房長官である。
「『いま解散するのはリスクが大きい。自民党の議席は二、三十は減る。公明党と合わせて三分の二を確保するのは非常に難しい』と洩らしている。二百九十議席超という圧倒的な議席数を維持すべきという考えのようです」(前出・官邸関係者)
消費税の軽減税率の導入をめぐり、麻生氏と菅氏の間には隙間風が吹いた。以来、二人の関係は微妙なままだ。
「一月の宜野湾市長選で自民党推薦候補が勝利した時、麻生氏は『菅が入らなかったから勝てた』と漏らし、北海道の補選に菅氏が応援に入ると聞くと『入らないほうがいい』と言っています」(同前)
自らの悲願である憲法改正を見据え、衆参ダブル選挙に前のめりな安倍首相。吹き荒れる解散風に、自民党が躍起になっているのが、スキャンダル隠しだ。
〈議員欠席 今三十一日次のとおり、欠席の届出があった。 甘利明君 大西英男君 菅原一秀君〉(衆議院公報第六十二号より)
三月三十一日の衆院本会議に、三人の自民党議員の姿がなかった。翌四月一日の本会議も揃って欠席している。
“欠席三人組”の筆頭は、金銭授受疑惑で閣僚を辞任した甘利明前TPP担当相(66)。「睡眠障害で自宅療養が必要」という診断書を国会に提出して以来、二カ月以上にわたり、永田町から姿を消している。
■菅原氏の地元で小誌が消えた
「甘利氏は次の衆院選に当選して、ミソギを済ますつもりなのでしょう。選挙区では三月に入って、参院議員との新たなツーショットポスターが貼られていました」(地元の神奈川県議)
甘利氏は一月二十八日の辞任会見で「東京地検特捜部の元検事である弁護士に調査を依頼した」と述べていた。だが、二カ月が過ぎても、いっこうに調査結果は公表されない。それどころか、当然話を聞くべきURや国交省には、上西郁夫UR理事長や石井啓一国交相が「甘利事務所からの接触はない」と認める通り、調査を行なった形跡すらないのだ。
一方で、特捜部の捜査は着実に進んでいる。
「焦点は、一三年八月にURからS社に支払われた二億二千万円の補償金の見返りに甘利事務所に渡った五百万円です。地検はUR職員への聴取を重ね、三月下旬から告発者の一色武氏を聴取している。選挙が近いうえ、八月にあっせん利得罪の時効が来ますから、五月の連休前に甘利事務所へのガサ入れがあると見られます。ただ、今の特捜部は、政権への打撃を危惧して、立件には及び腰です」(司法担当記者)
“欠席三人組”の二人目が、「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番」と発言し、党から厳重注意を受けた二回生議員、大西英男氏(69)だ。
大西氏は三月二十四日の派閥会合で、北海道の補選応援で現地入りした際のエピソードを披露し、「自民党は好きじゃないと言われ、巫女さんのくせに何だと思った」「巫女さんを誘って札幌の夜に説得しようと思った」などと発言した。
大西氏を直撃すると、「『巫女さんまでも』と言った方が良かった?
巫女さんが反自民で、これはきちんと説得しなくちゃいけないな、と。(夜の街に誘うと言ったのは)性的な意味じゃないよ。説得しなきゃという意味だった。尊敬する下村(博文)先生から、注意しなさいよ、と。(国会欠席は)喘息なんだよ。診断書もある。二日間の療養が必要だった」と饒舌に語り、相変わらず意気軒昂だった。
“欠席三人組”のトリを務めるのが“保育園ヤジ議員”こと菅原一秀衆院議員(54)。小誌先週号は、国会期間中に愛人とハワイ旅行に行ったことや、「子供を産んだら女じゃない」と暴言を吐いていたことなどを報じたが、菅原氏の地元、練馬区の書店やコンビニでは発売直後に小誌が消えたという。
■女性秘書の頭に資料を落とす
「午前中に中年の男性が一人で十五冊ほど買っていきました。毎週買う常連さんが来る頃には売り切れになっていました」(書店員)
経産副大臣などを歴任した菅原氏は、菅官房長官に目をかけられており、入閣候補の一人だった。
「菅官房長官は『菅原から“迷惑をかけた”と言われた。休みだし、自分のカネで行っているからいいんじゃないの? 独身だしね』と言っていました。ただ、菅原氏は報道後、『風邪をこじらせた』と言って、国会を休みました」(政治部記者)
ところが、風邪をこじらせた菅原氏がやっていたのは、フェイスブックの更新だった。小誌が店頭に並ぶ三十一日未明、フェイスブックにお詫びのコメントを載せると、四月三日夜までに少なくとも六十七回にわたり、文章の順番や表現を細かく修正し続けた。
菅原氏の愛人だったA子さんは「私が記憶を捏造しているような内容で本当に許せません」と漏らし、こう反論する。
「菅原さんは、『愛人』という表現が悪質と書いていますが、『結婚はしない』と言っていましたし、ホテルに行くたびにお金をもらう関係でした。最初だけ五万円ですぐに三万円になりましたが……。ハワイ旅行について、菅原さんは『ゴルフをしてからは夜の食事までそれぞれの時間を過ごしました』と説明していますが、これもウソです。
ハワイ旅行一日目は夕食まで同じ部屋で過ごし、ホテルに隣接するレストランで旅行会社の人と夕食を食べました。夕食後は菅原さんと二人、ホテルの庭のハンモックに寝転がってお喋りした。この時、菅原さんと『ブログの更新時間が不自然だよ』と会話したのを覚えています。二日目も三日目も旅行会社の人と三人でゴルフをして、ホテルに戻った後は菅原さんの部屋に呼び出されました。
四日目はゴルフをした後、好きなモノを買っていいと言われ、クレジットカードを渡された。サインを似せるよう何度も練習させられました。気に入ったバッグなどの写真を送り、菅原さんにOKをもらえたら、その商品を買いました。
毎日遊んでばかりいたんです。それなのに、フェイスブックでは、熱心に仕事をしていたかのように書いている。政治家のことが信用できなくなりました」
先週号の報道を受け、菅原氏の元秘書も、パワハラをこう告発する。
「A子さんにお金を投げつけたり着信拒否したり、すごく分かります。秘書にもよく書類を投げつけていたし、着信拒否もしていました。女性秘書に『そんなことも分からないのか』と頭の上から資料をバサッと落とすこともしょっちゅうでした。運転手を務める秘書は、菅原氏から『道が違うだろ』と怒鳴られ、スーツに靴で蹴られた跡がついていた。〇七年に『週刊新潮』に秘書給与ピンハネ疑惑が報じられた時は、秘書が選挙区と国会周辺の書店を手分けして、雑誌の買い占めに走らされました」
菅原氏にA子さんの反論や元秘書の告発について確認を求めたが、「そのような事実はございません」と書面で回答した。
スキャンダル隠しは、この三人にとどまらない。宮崎謙介前衆院議員の“ゲス不倫”問題もその一つだ。
「宮崎氏は長髪を短く切った姿を議員宿舎で目撃されていましたが、三月中旬には、親子三人で妻の金子恵美議員の実家がある新潟に帰ったようです。金子氏は当初、四月から国会に復帰し、記者会見する予定で野田聖子元総務会長に相談していました。しかし、会見は先送りされ、五日にぶら下がりに応じただけでした。ただ、宮崎氏との今後については『ご容赦いただきたい』と口を濁していました」(自民党担当記者)
だが、執行部が引き締めに躍起になっても、新たな問題発言が噴き出すのが、今の自民党だ。
■「不倫メール」で慰謝料五百万
発言の主は、参院選比例区で自民公認で出馬する山田宏前衆院議員(58)。待機児童問題に火をつけた「保育園落ちた」ブログを「落書き」と切り捨て「生んだのはあなたでしょう。親の責任でしょ、と言いたい」と発言したのだ。
「首相と山田氏は思想信条が非常に近い。五年ほど前から親しい間柄になり、野党時代の安倍氏を支えてきました。山田氏は『二〇一四年末の総選挙直後に安倍首相に口説かれた』と言っていましたが、実際、他の候補者に先駆けて、昨年九月に公認が出ています」(山田氏の知人)
今回の発言に対しては、公明党の井上義久幹事長が苦言を呈するなど、内外から批判が高まっている。
小誌が山田氏に発言の真意を尋ねたところ、「誰が書いたか分からないようなものでしょう。新聞やネットの記事の見出しは、言葉の切り取りですね。水掛け論ではなく、ちゃんと政策を議論して欲しい。党や都連から正式な注意やお咎めはありません」
山田氏は松下政経塾の二期生で、日本新党から衆院議員に初当選したが次の選挙で落選。杉並区長に転じた後、日本創新党を結党し、参院選に挑戦するも惨敗を喫した。一二年には、日本維新の会に入って、衆院議員に復帰したが、党分裂で次世代の党に。今回の自民党公認で、山田氏が政党を移るのは、これで八度目になった。
また、山田氏は、妻子がいるにもかかわらず、過去には女性問題が幾度も取り沙汰されてきた。
〇五年には、渡嘉敷奈緒美・現厚労副大臣との不倫騒動が報じられている。発端は渡嘉敷氏の夫(当時)が二人の「不倫メール」を発見したこと。山田氏は「メールは夫が偽造したもの」と主張し、夫が山田氏を名誉毀損で訴える事態にまで発展した。当時、裁判を取材していたジャーナリストの横田一氏が振り返る。
「裁判では夫がメールを偽造していないことが認められ、山田氏が夫側に計五百万円の慰謝料を払うことで合意しています。慰謝料の五百万円は確かに支払われた、と聞きました」
山田氏は数年前、渡嘉敷氏との関係を尋ねた知人に、「男だったら、こういうのがあってもいいだろ」と言い放ったという。今回改めて尋ねると、「全部決着したこと」とだけ答えた。
さらに山田氏は、『週刊朝日』(一〇年六月十一日号)でも、自宅には帰らず、愛人が暮らすマンションにほぼ毎日出入りしていたことが報じられている。
今回、改めてこの愛人のことを問うと、山田氏は突然、妻と法廷闘争状態にあることを語り始めた。
「えーと……、いま家内と裁判をしているところなので。あなたが結婚されているか知りませんが、夫婦の間にはいろんなことが積み重なっているんです」
山田氏の夫人を直撃したところ、「家族の形を変えるつもりはありません」とだけ答えた。
すると、山田氏から再び小誌に連絡があった。
「この取材に公益性はあるんですか。私はいま税金から給料をもらって生きているわけではないんですよ。(参院選に)出る前に(プライベートなことを)言われるのは納得できません。
私が一方的に悪いことをして家内から訴えられているのとは違って、これ以上は難しいのではないか、とお互いにずっと話をして。家内もね、離婚裁判というのはやっぱりお互いが進めようとならない限りは、最後は損害賠償ですよね。だから彼女も、そういう言い方(「家族の形を変えるつもりはない」)をするんだと思います。お互い気持ちがもう離れている中でね、もう一回一緒になるのは難しいところもあるんです」
山田氏は、HPで「日本の目指す道」として教育の大切さを訴え、子どもに教えるべきものとして「道徳」を掲げている。参院選に出馬する以上は、自らが「道徳」的であるか、検証するのは当然のことだろう。
安倍政権が隠しているのは、スキャンダル議員だけではない。
解散の大義名分として掲げると見られているのが、消費増税の先送りだ。一七年四月に予定されている消費増税を再度延期するため、信を問うというものだ。
しかし、安倍首相は一四年に消費増税先送りを発表した際、「再び延期することはない。はっきりと断言します」と述べていた。
増税先送り=アベノミクスの失敗となってしまうことを怖れる安倍政権が、延期の理由にしようとしているのが、世界経済の情勢不安だ。
「官邸は増税先送りの環境を整えるために、なりふり構わず著名学者を『国際金融経済分析会合』に招きました。P・クルーグマン教授は京都で予定があり、出席を一度断わりましたが、増税反対派のクルーグマン氏にはどうしても来て欲しかった。本田悦朗内閣参与が交渉を重ね、会合の一週間前に承諾を得たのです。この会合で経済学者から『経済不安が世界に蔓延』などの言葉を引き出し、首相は満足気でした。ただ、クルーグマン氏は首相のオフレコ発言を暴露し、D・ジョルゲンソン教授は『ショーのようだった』と漏らしていたそうです。彼らは自らの理論が政治的に利用されるのに不快感を覚えたのでしょう」(政治部デスク)
■政策の失敗を姑息な策で隠す
さらに、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、運用実績の公表日を七月二十九日にすると発表した。過去五年の公表日は七月二日から十日の間だった。今回の参院選は、七月十日投票が確実視されるだけに、例年通りなら、投票日直前に公表される予定だったのだ。
「安倍政権発足後、GPIFはポートフォリオを見直し、株式の比率を引き上げました。その結果、一五年度の損失は五兆円を超えると予想されています」(経済部デスク)
巨額損失はひた隠す一方で、選挙向けのバラマキは行なうという。ただ、景気は低迷気味だ。三月末に成立した一六年度予算はバブル期以来の高水準となる、五十七兆円台半ばの税収を見込んだが、前提となるのは、名目GDP成長率三・一%という楽観的な見通し。しかし十―十二月期に続き、一―三月期のGDPもマイナスに落ち込む可能性が出てきている。
「そこで首相は公共事業を中心に予算を秋までに前倒しで執行し、十兆円近い大型補正予算を編成する方針です。若者向け商品券なども配る。ただ、国際公約でもある財政再建は大きく遠のくことになります」(前出・政治部デスク)
消費増税を再凍結し、禁断のダブル選に挑もうとしている安倍一強政権。
だが、元経済財政担当相の林芳正参院議員は「(先送り解散は)やるべきではない」と言い切る。
「基本的に消費税は予定通り上げるのが望ましいし、上げられる環境にするべく努力することに尽きます。前回の選挙の時、『次は再延期しない』と総理が仰(おっしゃ)ったことを、有権者は覚えている。解散は総理が決めることですが、消費税が絡まないようにすべきです」
実際、国民はどう考えているのか。小誌はメールマガジン読者を対象に緊急アンケートを実施。まず増税見送りについて尋ねたところ、賛成が七五%を占めた。景気低迷を理由に挙げる意見が大半だった。
では、首相が増税を見送ろうとする本当の理由は何か。結果は「世界経済情勢不安」が三〇%だったのに対し、「アベノミクスの失敗」が四八%にのぼった。首相の“ノーベル賞学者のお墨付き作戦”は失敗しているようだ。
増税見送りを争点とするダブル選については、反対(五三%)が賛成(四七%)を上回った。賛成で目立つのは、そもそも〈増税されると嫌〉(三十二歳女性)という意見。一方、反対では〈ダブル選挙はあくまでも政権、政党の都合。自らの政策の失敗を、増税先送りという姑息な策で覆い隠そうとするものだと思う〉(六十六歳男性)との声が上がった。
国民は、姑息な腹の内を見透かしている。
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