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どの面下げて? 経済サミットで“主役気取り”の安倍首相
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/178712
2016年4月4日 日刊ゲンダイ 文字お越し
核サミットも「ストレス解消」?(C)AP
この男の勘違いぶりには、世界ものけぞっているのではないか。ワシントンで開かれた核安全保障サミットに出席した安倍首相のことだ。
安倍首相は当地で、世界銀行のキム総裁やFRBのグリーンスパン元議長ら経済金融関係者との懇談を兼ねた夕食会を開催。冒頭、こう挨拶した。
「私は5月に開催される伊勢志摩サミットにおいて議長を務めるわけでありますが、世界経済の持続的な、そして力強い成長に向けて、明確なメッセージを出したいと思っております」
サミット議長国なんて単なる持ち回りなのだが、安倍首相は何かにつけて「私が議長を務めるサミット」と言う。国際社会から選ばれたわけでも請われたわけでもないのに、よく、こんなエラソーにしていられるものだ。自分が世界を牽引していくリーダーにでもなったつもりでいるのか。
「5月の伊勢志摩サミットでは、世界経済の失速への対応が最重要課題になるとみられていますが、テロや難民の問題、ロシアの扱いなど難題が山積しています。どれもG7だけで解決できる問題ではないし、日本が指導力を発揮できるテーマはひとつもない。ましてや安倍首相の手腕では、混乱したサミットを成功に導くことは難しいでしょう。核サミットでの言動を見る限り、その外交センスは絶望的です」(元外交官の天木直人氏)
米国の要請で、日米韓3カ国の首脳会談は早々に決まったものの、日米首脳会談は直前までスケジュールを出してもらえず、結局、3カ国会談のついでに行われた。1年前の米国との約束通りに安保関連法を成立させ、直前の29日に施行するという手土産を持って意気揚々と会いにいったのに、いいツラの皮だ。中国の習近平国家主席とは、立ち話すらできなかった。
■成果なしの核サミットも自画自賛
核サミットでの演説も耳を疑うようなものだった。安倍首相は「原子力の平和的利用を再びリードすべく歩み始めた」と、原発の再稼働推進を宣言。「安全性や事故対策についての知見を世界に広げることが日本の使命だ」と言っていた。福島第1原発の事故は収束しておらず、事故原因もハッキリ解明されていないのに、どうやって知見を広げるというのか。福島県では今なお10万人近くが避難生活を送っている。汚染水対策も効果的な解決策は見つからない。そういう深刻な事実にフタをして、再稼働にシャカリキになっている安倍首相の姿は、国際社会からしたらクレージーでしかないだろう。ワシントンまでわざわざ恥さらしに行ったようなものだ。
「成果なんて、たいした問題じゃない。総理にとっては外遊とゴルフが最大のストレス解消法なんだから。海外に出て心身ともにリフレッシュすることが重要なんだ」(自民党関係者)
もともと安倍首相は持病の潰瘍性大腸炎を抑えるために、副作用の強い薬を大量に飲んでいる。それで気分にムラが出ることもあるとされる。だが、最近の誇大妄想は、とても薬の副作用では片づけられないレベルになってきた。見せ場のなかった核サミットの裏側で、安倍首相は同行記者との懇談でこう自画自賛したのだ。
「G7が協調して、世界経済の可能性を探らなければならないという認識で一致して、日本のリーダーシップに期待が示されたわけです」
日本のリーダーシップに期待? 聞いていて恥ずかしくなるような勘違いぶりである。肝心の国内景気がガタガタで、よく言う。失笑ものだ。
ノーベル経済学者も「足元に注意」と当てこすり
クルーグマン教授の投稿(ツイッターから)
先月から始まった「国際金融経済分析会合」は、消費税増税を再延期するためのアリバイづくりとみられている。景気の落ち込みが激しく、とても増税できる状況ではない。世界経済のせいにして、経済学の権威に増税延期のお墨付きをもらう演出ということだ。
だが、それは安倍首相という人物を見誤っているかもしれない。アベノミクスは成功していると本気で信じ、世界経済を牽引するのは自分だと思い込んでいる。伊勢志摩サミットで華々しく世界経済再生プランをブチ上げる。そのために、有識者の意見を聞いている可能性がある。
分析会合に招かれたノーベル経済学者のポール・クルーグマン米ニューヨーク市立大教授が、“非公開会合”の内容をツイッターで公開して物議を醸したが、記録には、安倍首相が「オフレコだが」と断った上で、「ドイツは財政出動の余地が大きい。訪独の際に説得しなくてはいけないが、何かいいアイデアはないか」と尋ねる場面がある。「説得」とはまた居丈高に出たものだ。
シグマ・キャピタルのチーフエコノミスト、田代秀敏氏が言う。
「説得材料はないかと聞かれ、クルーグマン教授は気候変動対策として『先進世界におけるグリーンテクノロジーへの移行』を刺激策の例に挙げたものの、『私は外交の専門家ではないので……』と困惑気味に答えていました。原発再稼働を推進する安倍首相にとって、グリーンテクノロジーへの移行は受け入れ難いものでしょう。そもそもドイツは、第1次大戦後のインフレーションの反省から、徹底した財政均衡主義を取っている。財源の裏付けなしにバラマキするような財政出動はあり得ません。もっと言えば、昨年3月の7年ぶりの訪日時にわざわざ朝日新聞社を講演会場に選んだメルケル首相が、安倍首相の“説得”に簡単に応じるとも思えません」
30日に官邸の庭で公明党の山口代表と花見をした安倍首相は、報道陣から「日本の景気は何分咲きか」と聞かれ、「七分咲きぐらいかな」とノーテンキに答えていたが、冗談じゃないのだ。サミット議長の晴れ舞台に浮かれている間にも、日本経済はどんどん沈下している。山口代表も、「風雪に耐えて気高き花の色」などと、おべっか俳句を詠んでいる場合か。
■国民生活は「存立危機事態」
日銀が1日に発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)は、大企業の製造業と非製造業、中小企業の製造業と非製造業の景況感がいずれも悪化。2月の鉱工業生産指数の速報値も、前月を6.2%も下回る93.6と低調だった。全15業種のうち13業種で生産が前月より下がった。
「鉱工業生産指数の低下は、鉱工業生産活動の全体的な縮小を示します。一方、在庫指数を出荷指数で割った『在庫率指数』の上昇は、生産活動により産出された製品への需要減少を示し、景気後退の前触れを示す指標のひとつになっています。2月に大幅下落した生産指数も、114.1まで上昇した在庫指数も、それぞれ過去の景気後退期での水準に匹敵します。また、国交省が3月30日に新たに発表した『 不動産価格指数(商業用不動産)』は、商業用不動産の価格が昨年10〜12月期に下落したことを示しており、金融緩和による資産価格の押し上げが止まったことが分かります。今年1月の実質賃金(5人以上)は前年同月比4.43%減で、民主党政権期の平均より4.95%低い。2月の勤労者世帯の消費支出は前年同月比1.68%減で、民主党政権期平均より4.84%減です。2月がうるう年で1日多かった効果を差し引けば、実態はさらに減っている。『経済で、結果を出す』はずだったのが、生活の『存立危機事態』とでも言えるような事態になっています」(田代秀敏氏=前出)
クルーグマン教授は、官邸で開かれた国際金融経済分析会合に出席した3月22日、ツイッターに「お足もとにご注意ください(Please pick your steps」という標識が掲げられた木の写真をアップし、「Always good advice」と意味深なツイートをしていた。安倍首相に対する当てこすりとしか思えない。
アベノミクスの失敗で足元の自国経済がガタガタなのに、世界のリーダー気取りで経済危機対応にシャシャリ出てくる厚顔無恥。国際社会から見たら、さぞや滑稽で奇異に映ることだろう。
こういう経済オンチ首相の時に議長国が回ってきて、よりによって世界経済がサミットの最重要議題になるなんて、タイミングが悪すぎる。国民は笑っていられない異常事態なのである。
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