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福知山駐屯地の史料館に展示されている銃弾=京都府福知山市天田 :朝日新聞
着弾した小銃弾を展示していた陸自福知山駐屯地の危険性ー(天木直人氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1sogolv
31st Mar 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
南スーダンに国連平和維持活動(PKO)で派遣されていた京都府福知山市の陸自駐屯地部隊が、
宿営地内に着弾したと思われる小銃弾を持ち帰り、それを福知山駐屯内にある資料館に展示していたという。
きょうの一部の新聞(朝日、東京)がこれを見つけて報じている。
これに対し、中谷防衛大臣は「着弾があったかどうか調査している」と繰り返し、
菅官房長官は「当時の南スーダンPKOの活動地域で、
我が国のPKO法における武力紛争が発生したとは考えておらず、
(紛争当事者間の停戦合意成立など)参加五原則は維持されている」と強調したという。
いずれも、自衛隊が戦闘に巻き込まれたわけではない、PKO法違反をしていない、と、
この事が政治問題化しないように躍起だ。
しかし、この事件の問題の本質は、自衛隊が危険な状況下に置かれていたという事ではない。
官邸も防衛大臣も知らないところで、そのような銃弾が堂々と展示されていたという事実だ。
事実、防衛省は、このような銃弾が展示されていた事を「今回はじめて知った」と認めている。
そして不適切であるとして展示を直ちに撤回している。
すなわち今度の銃弾展示は、政府の知らないところで、
福知山駐屯地部隊の判断で行われていたということだ。
そして福知山駐屯部隊が展示した背景には、
自分たちは戦闘状況の中で勤務していたという高揚感の誇示意識があったのではないのか。
まさしくシビリアンコントロールの及ばない事への危惧を象徴する事件だ。
しかも、その判断が自衛隊幹部の判断を仰ぐことなく、
福知山駐屯地の独断で展示されていたとしたらどうか。
その展示について、誰も問題提起することなく、
今度のニュースを受けて慌てて撤収したとすればどうか。
調査すべきは着弾があったかどうかではない。
このような展示が行われ、それが今日まで放置されていた背景だ。
今度の銃弾展示事件が教えてくれたもの。
それはシビリアンコントロール逸脱の危険性に違いない。
◇
KO宿営地「着弾」の銃弾? 陸自史料館で展示
http://www.asahi.com/articles/ASJ3Z3J6PJ3ZPLZB00S.html
2016年3月30日12時48分 朝日新聞
京都府福知山市の陸上自衛隊福知山駐屯地の史料館に、国連平和維持活動(PKO)で南スーダンに派遣された陸上自衛隊第5次派遣施設隊の宿営地で発見された銃弾1個が、「日本隊宿営地に着弾した5・45ミリ小銃弾」と記載されて展示されていることがわかった。駐屯地は30日、「誤解を招く表現だった」として「着弾した」と書かれたプレートを撤去。近く、銃弾の展示もやめるとしている。
プレートには、2013年12月16日未明の日付が書かれていた。防衛省の統合幕僚監部報道官室によると、この日の午前1時すぎ、首都ジュバの宿営地で、複数の隊員が銃声を断続的に聞いたという。銃声が何に起因するものかについては「確認できていない」と説明する。
防衛省はこれまで銃声について公表していなかった。理由について、「南スーダンでは銃声が聞こえることが多く、自衛隊員の安全が脅かされる事態ではないと認識しているため」と説明。銃弾の展示については「今回初めて知った」という。
一方、駐屯地広報室によると、自衛隊が使用している小銃の弾は、展示物とは異なる5・56ミリ弾だという。同室は「着弾」と判断するのに必要な要件である、銃弾が地面に当たった際に発生する砂ぼこりを目撃したかなどを、現在駐屯地にいる隊員では確認できないとしている。宿営地外に落ちていた弾を持ち帰った隊員がそれを宿営地内に落とした可能性や、宿営地を造る前からその場所にあった可能性もあるという。「着弾」と表記したことについて、当時の展示責任者に確認中としている。
陸自は12年から南スーダンでのPKOに参加。13年11月から14年6月まで5次隊として派遣された約400人のうち、福知山駐屯地からは、隊員約90人が参加した。現地で、難民キャンプでの給水や排水溝整備などの難民支援活動にあたった。宿営地付近で14年1月に銃撃戦が起き、第5次派遣施設隊の隊長(当時)は、正当防衛や緊急避難に該当する場合の射撃を全隊員に許可した経緯がある。この際は、発砲はしなかったという。
南スーダンでのPKOには、昨年11月から今年6月までの予定で9次隊が派遣されている。安全保障関連法の成立後としては初の派遣だが、政府は「駆けつけ警護」などの新しい任務や活動はさせない方針。(横山健彦、小河雅臣)
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