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2016年03月16日
筆者は、日本のエスタブリッシュ層に胡坐をかく面々は、意外に、トランプ候補がアメリカ合衆国の大統領になることを望んでいるのではないかと、フト思うことがある。何故かと云うと、「誰かの所為にする」と云う理屈が成り立つからだ。日米欧各国が、中国経済の減速で、世界経済全体が冷え込んだと云う理屈づけと同じ手法で、自己弁護出来るからだ。最近では安倍首相も「津々浦々」口にしなくなって久しい、懐かしい言葉だ(笑)。春闘もチンケなものだし、誰も本気で首相に賛同していない。気の毒でさえある(笑)。
黒田日銀総裁は、15日の日銀金融政策決定会合で、現状の緩和策を維持することを決めた。「企業向け貸し出しや住宅ローン金利ははっきりと低下し、金利面では政策効果が表れている」。黒田はそのような事を発言しているが、岡目八目な解釈の方が、こう云う場合正しいわけで、住宅ローンが繁盛しているのは、借り換え特需であり、新規ローンが現実に増加しているわけではない。企業向け貸し出し金利が下がるのは当たり前だが、新規貸し出しが目に見えて増加しているとは言っていない。つまり、効果は確認できていませんと云うのが事実だ。
異次元金融緩和が、まったくの不発だったゆえに、マイナス金利を導入し、企業の内部留保や個人の貯蓄から、様々な投資や消費を喚起しようと云うのが狙いなのだろう。最近、非常に目につくことは、政権にしても、日銀にしても、霞が関にしても、個々の企業や個人の本音が見えていない政策を立て続けに連発する傾向がある。このような現象は、どのような時代にでも多かれ少なかれ見られたが、安倍自民党政権以降は、一般市民や企業の生計実態が全然見えていないのじゃないか?という疑問の連続になっている。単に、筆者が意地悪な性格だから、それだけではない。
安倍自民党政権に関わる全員が無知蒙昧だと言うのが簡単だが、多分、多くの人は、それなりに正常なのだと思う。では、どうして、ここまでピント外れな結論に至るのか、不可思議だ。筆者が、悪口半分に「棄民政策」に血道を上げている、と揶揄することがあるが、そこまでの悪意もないと見るべきである。バカでもない、悪意でもない。そうなると、どうしてだ?と云う疑問に突き当たる。この疑問にヒントを与えてくれたのが「例えば、奥さんがパートに出て25万円貰うとして…」と安倍首相が予算委員会で解説した時だ。“この人は雲上人だからな”と一笑にふしたが、首相だけが運上人なわけではなく、日本のエスタブリッシュ陣営にいる人々の多くが“雲上人”なのではないかと疑い出している。
雲上人現象は、政治行政だけではない波及的影響があり、社会全体の問題になる。エスタブリッシュ層にいる人々が、国家やその他組織のリーダーとなり、操舵を握っているわけだが、自分たちが指揮指導命令している被支配層の人々の実態を、20世紀後半レベルのまま把握しているとしたら、これは、トンデモナイ悲劇である。1970年代の「一億総中流」のイメージのまま、今日に至っているとなると、これは重症だ。あれだけ言論空間で「中間層の分解」が唱えられているのに、日本人のほとんどは「中流だ」と云う認識で、あらゆることを行っている疑惑だ。
中間層の崩壊などは、ありゃ、アメリカのことだよ。日本のエスタブリッシュ層は、その辺りで思考が停止しているのだろう。たしかに、アメリカ人の殆どは、ハッキリ言って貧乏人だなと思う。これが世界一の経済大国の現状?そんな素直な疑問が出るような国である。それに比べれば、幾分症状は軽いが、同じ病に罹患している点は疑いようがない。まして、安倍自民党政権は、アベノミクスで、格差拡大を助長し、TPPに驀進中となれば、早晩、アメリカ同様になるのは目に見えている。今の、アメリカ大統領選挙の情勢を眺めれば、同じことがわが国でも起きつつある事実に気づく筈だ。
それに、まったく気づかないのは、雲上人の所為なのか?まさか、自覚を持って“生かさず殺さず”の為政を行う、などと考えている筈はないと思いたいが、どうなのだろう?筆者は、前者も、後者も正しいのではないかと感じるようになっている。アメリカでは、共和党と民主党が明らかに二分し、4大政党制の方向に流れている。11月の本選で、一応はクリントンか、或いはトランプ?が2大政党の看板を背負って決定されるのだが、今後のアメリカ大統領は、1期毎に交代する運命になりそうだ。そして、2大政党制は機能不全に陥るのだろう。
クリントンが大統領になったとしても、バーニー・サンダース的政治色も出さないと政治を実行できなくなる。今までのように、ウォール街の代弁者一本槍では、持たないだろう。トランプがなった場合でも、共和党本流の意向にも配慮しないと、今度は議会が持たなくなるので、Wスタンダードが四つのスタンダード国家に変貌してゆくことになりそうだ。わが国でも、「共産党でも良いじゃないか現象」が明確に起きている。安倍自民党が時代遅れな「レッドパージ」と云う時代錯誤プロパガンダに固執しているが、中間層の減少途上にあることに気づいていないようだ。
官僚機構と大企業優先政策は、より貧困層を増やすわけだから、国民の意志を、限りなく反資本的方向に導く。逆説的に言えば、社会主義的思考を助長することに繋がる。もしかすると、強気の攻める姿勢が、実は資本主義や自由主義を追いこんで行っているようにも見えてくる。安倍さんの本音は、もしかして、迂遠的だが「社会主義よ抬頭せよ!」と裏声で応援歌を歌っているのかもしれない。全体主義、軍国主義が、一層嫌われる地固め政治をしているように思えてならない。
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