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安倍とメディアに「大名は愚者になる」を教えたい!
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2016/03/27/post-757.html
サンデー毎日 2016年3月27日号
牧太郎の青い空白い雲 連載563
江戸幕府の知恵者、保科正之(ほしなまさゆき)は、会津・松平家の初代で徳川家康の孫にあたる。第三代将軍・家光の異母弟で、家光と四代将軍・家綱を輔佐し、幕閣に重きをなしていた。
その保科正之について、こんな逸話が残っている。「小櫃与五右衛門(おびつよごえもん) 会津神公を諷諫(ふうかん)せし事」(諷諫とは「遠まわしに忠告すること」という意味)。
ある日、保科が儒臣・小櫃与五右衛門に「そのほうが楽しみとしているものは何か?」と聞いた。小櫃はおそるおそる「それは二つあります。貧乏なので驕(おご)るということはできません。もし、私が富んだ家に生まれたら、驕って礼儀の道を忘れたでしょう」と語ったという。
「では、もう一つは何か?」
小櫃は黙ったまま。答えようとしない。10日後、再び問うと渋々「大名に生(うま)れ申さず 是(こ)れ大なる冥加と 常々天道に対し 有り難く存じ奉る」と答えた。その意味は、〈大名は「家中の者たち」によって、愚者にされる。周りが家来ばかり。機嫌を取り、良いことばかり耳に入れる。その点、身分の低い自分は師匠や友人がアドバイスしてくれるので愚者にならなくてすんだ〉という。
これを聞いた保科は「阿呆(あほう)者にならないように」と高名な儒学者・山崎闇斎(あんさい)を招き礼節を学んだ。
この逸話を『名将言行録』は「大名は愚者になる」という"見出し"を付けて、紹介している。 権力者は(どんなに賢くても)次第に愚者になる。
× × ×
このところ、政権の「家中の者たち」はバカばっかりである。無知、傲慢、不倫、失言......うんざりする。タガが外れた!ということなのか?
「他の内閣より良さそうだから」
という消極的理由で、我々は「仕方なく安倍政権」を選んでいるのだが、「家中の者たち」は驕る。主君を諫(いさ)めるどころか、自ら恥を晒(さら)している。
こんな時、江戸時代の瓦版は「驕れる愚者」をあざ笑った。ところが、いまの大メディアはどうだろう? 「家中の者たち」のように政権にお世辞を言っている。
「甘利・口利き」疑惑が明るみに出た直後の世論調査。高支持率を保ったことを取り上げて、「決める政治 危機にも強く」などと見出しを付け、「スピード辞任による政権のダメージコントロールの巧みさ」を称賛したところもある。大メディアは「モノが言えない家中の者たち」になった。
× × ×
新聞各社は消費税の軽減税率を新聞に適用するよう主張する。高市早苗総務相の「電波停止」発言にテレビ各社はダンマリだ。そんな中で、首相は「気に入ったメディア関係者」と会食を続ける。そして、「ヨイショ記事の数々」。「口利き」疑惑と同じような図式ではないか? (『読売新聞』は「新聞社に手心を加えているとの勘ぐりはまったく的外れ」などと主張しているが)大メディアの「家中の者たち」現象が存在する。
× × ×
安倍政権で批判すべきことは数々ある。安倍さんは4月下旬からの大型連休中に、ロシア南部のソチ市を訪れ、プーチン大統領と会談するらしい。なにも伊勢志摩サミットの前に行かなくてもいいのに......オバマ米大統領は電話首脳会談で「ロシアに間違ったメッセージを伝えてしまわないか」と心配そうだった。
安倍さんは訪露の意思は変えず、オバマ氏は「日本の国益のために行くと言うならば、それでよいだろう」と捨てゼリフを残して、電話を切ったとされる。アメリカの言いなりになる必要はないが、わざわざ「サミットの前」にすることもないだろう。選挙を前に北方領土で「色よい返事」を期待しているようだが......プーチン氏はそれほど「お人よし」ではない。
「家中の者たち」である(外務省はもちろん)メディアの面々が、「この時期の訪露は常識外れです」となぜ言わないのか?
安倍さんを愚者にしている「家中の者たち」。国際社会からは嘲笑の的となっている。
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