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2016年03月13日
本日はノンビリと日本の政局、世界の政局を意識しながら、思いのままに書いてみる。特に、テーマらしいものはない。昨日のコラムでも言及したが、20世紀的既存体制(エスタブリッシュメント)が成立不能だと知りながらも、生き永らえる手段として、“角試して牛殺す”ような様々な手段に出ている。日本でも、欧米でも似たり寄ったりの行為が繰り返されている。概ね、どの国、どの地域で行われている政治行政も、行くべき世界の姿が見えないので、慣性の法則に従い、のらりくらりと為政している印象だ。
世界最後のフロンティア地域として選ばれた、ミャンマーなどは、行くべき世界の見本が世界中に散らばっているので、のらりくらりと云う姿は見られない。ただし、彼らも、準先進諸国化した時には、行き先の表示が消えて、迷える国家になると云うのが、どうもグローバル金融経済の掟のようである。アジア最大のフロンティアだった中国も、胡錦濤の欧米金融経済に寄生するようなイケイケ経済から、習近平への代替わりで、中国独自のヘゲモニー戦略(世界なのか、ユーラシアなのか曖昧)とイケイケ経済の副作用の是正と腐敗撲滅への方針転換が経済成長を激しく鈍化させている。
世界経済の低迷に関する専門家の解説は、ことごとく、中国経済の減速が元凶だと云う言説に満たされている。たしかに、世界経済低迷の原因は中国の経済減速であったとしよう。しかし、それでは、世界経済の好況は、中国経済に“おんぶんにだっこ”だったと云う事を力説していることになるのだが、読者は、そこまで読み解く力がないと馬鹿にしているのだろうか。きっと、オバマの中途半端経済政策(金融経済と実物経済の2頭追い)が、実物経済勢力の勢いに水を差したと読む。
しかし、世界中が不況だと云うのに、米国だけが好況だと云うのは、世にも不思議な物語だと気づくべきである。種明かしは簡単で、金融経済が中心で国の経済を回している米国は、地上戦がないバーチャル戦争をしているようなものだから、偽り(見せかけ)の好況感は、幾らでも演出可能だ。米国の金融経済には、人もモノもいらない。金(マネー)もレバレッジを利かせることが可能なので、30倍60倍と高利潤を演出できる。この米国経済のマジックは、見てくれは良いのだが、エスタブリッシュメント層の中で循環している利潤なので、分配の法則に親しまない。ゆえに、分配の法則から取り残された人々が、ファシズムと社会主義の二手に分かれて、アメリカのエスタブリッシュメント層に反旗を翻している。
つまり、実は分配する実物を米国は持っていない証左である。換金不能なコインがザクザクと云うことである。おそらく、近習平はグローバル金融経済のサークルからの脱出を試みているのだろう。グローバル金融経済の蜜の味を放棄するのだから、かなりの禁断症状に陥るだろうが、バーチャル経済から抜け出すことに気づいただけでも、評価に値する。しかし、その世界秩序への挑戦は、ゆっくり死に際を迎えようとしていた金融資本主義に喝を入れた事にもなる。現状はそんなところだろう。
EUもロシアも、この米中の部分ヘゲモニー的な衝突につき合わされている可能性が高い。それでは、日本はどうなのかと云うことだが、この次元になると、どうも米中の部分ヘゲモニー対戦では、米国側一辺倒に掛けているのが実情だが、EUなどは、どちらに転ぶか判らないと、態度を保留している。あの、民主主義・資本主義の兄弟関係にあった英国さえも、態度保留になっているのにだ。未来展望を敢えて言うならば、50年、100年後は、米国でもなく、中国でもないグレートが小さくなり、スモールが大きくなる世界になってゆくだろう。俗に言う「G0」の世界に向かうだろう。
その結果は、当然、今までとは比べ物にならない程、国家のハンドリングが難しくなる。既存の事例に準えて裁量行政を行っている日本の官僚にとっては、一番苦手な仕事が回ってくる。たぶん、“ひっちゃかめっちゃか”になるだろう。そのような修行の連続は、次世代の官僚離れに繋がり、弱体化していくのだろう。その役割は、多くは地方自治体に丸投げされる。コアな、外務防衛などは、シンクタンクの役割が大幅に増えてゆくものと考えられる。場合によっては、外注などと云う驚くような時代が来るかもしれない。
まあ、それはさて置き、安倍自民党が焦っている。断トツの支持率に支えられている安倍政権が、泥縄状態になっている。ネット右翼が大好きな「レッテル貼り」に奔走し始めたようだ。「敵は民共だ!」たしかに、「立憲民主党」か「民進党」なんて言っている、民主・維新の新党問題は、ネット上であまり議論されていない。今回の夏の参議院選をターゲットにした野党連合は日本共産党の志位委員長が、小沢一郎の知恵も借り、歴史的決意をしたことから起きた野党連合であり、正直維新なんかどうでも良い。その意味では、安倍の貼りつけたレッテルは一部正しい。筆者の評価では、まさに志位と小沢一郎の野党連合と云うことだ。まあ、民主の連合分の票は期待するだろうが。
≪ 首相、参院選「自民・公明と民主・共産の対決」
安倍晋三首相は12日、自民党本部であった全国幹事長会議で「夏の参院選は自公対民共の対決になる」と述べ、民主と共産の選挙協力に強い警戒感を示した。
首相は「民主党は共産党と手を結び、平和安全(安保)法制を廃止する法律を通そうとしている。せっかく強化された(日米)同盟のきずなは、大きく損なわれてしまう」と強調。「共産党の究極的な目標は自衛隊解散、日米安保条約の廃棄だ。この共産党と手を結んで選挙を戦う民主党、民共勢力に決して負けるわけにはいかない」と述べた。 ≫(朝日新聞:河合達郎)
≪ 野党統一候補=民共合作候補 自民、ビラで野党共闘批判
自民党は今夏の参院選に向け、野党5党が進める統一候補擁立を批判するビラを作成した。赤字の大きな見出しで「『野党統一候補』=『民共合作候補』」と主張し、理念も政策も違う民主、共産両党がタッグを組むと強調。参院選を「『自公の安定政権』か、『民共合作の革命勢力』かの選択」と位置づけている。
ビラでは「『理念なき民主党』と『革命勢力・共産党』の打算と思惑の産物」と痛烈に批判したうえで、日米安保条約の破棄と自衛隊廃止という共産の主張を取り上げ、「どうやって日本を守るのか」と疑問を投げかける。
党所属国会議員に配るほか、12日の全国幹事長会議などを通じて地方議員らへの周知徹底を図る予定だ。 ≫(朝日新聞)
米国大統領選の混乱を見れば一目瞭然で、「党の理念」に拘泥する方が、リスクを引きこむ時代に突入しているのだから、かなりの幅を持ったフレキシブルな理念になるのが当然である。このまま進むと、大きな滝がありますよ。左か右の支流に、一時船を退避させましょう。支流が大河に変ることもありますので……。それにしても、安倍自民党の慌て方は異常だ。余程、棄民政策に邁進している自己認識があるのだろう。充分にマスメディアを抑え込み、蜜月状態に持ち込んで、都合の良い情報を流し続けていても、どこかに不安がある。悪政が、実はバレバレなのではないのか?いま、安倍自民党は疑心暗鬼の罠に嵌りかけている。
おそらく、この夏の参議院選だけに限定して、選挙結果を占えば、野党善戦と云う線が濃厚だ。安倍晋三の望んでいた、衆参2/3議席獲得、憲法改正発議要件が見事失敗に終わる選挙結果が見えているのだろう。その、一人天下が眉唾だと、白日の下に晒される現実的恐怖が、今の安倍晋三の発言に滲み出ている。「なんだ、本当は弱かったんだ」いじめっ子大将が実は弱かった。そのような事実が、世間の空気になった時、安倍は、自分が地獄を見ると云う真実を知っているのかもしれない(笑)。心から、いじめっ子が、いじめに遭うことの辛さを、しみじみ味わうことは、世直しの一種、大いに結構である。マスメディアに期待するのはやめておくが、ジャーナリストの猛反撃も見てみたい。
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