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「「ほぼすべての大手メディアが取り上げないTPPの衝撃の真実!」山田元農水相インタビュー:岩上安身氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/19618.html
2016/3/10 晴耕雨読
https://twitter.com/iwakamiyasumi
これより本アカウントで、岩上安身による山田正彦元農水相へのインタビュー「ほぼすべての大手メディアが取り上げないTPPの衝撃の真実!」の模様を実況します。 ( #iwakamiyasumi live at http://ustre.am/eOVh )
インタビュー開始。
岩上安身「TPPの問題は憲法問題でもありますよね」
山田正彦氏「憲法13条(幸福追求権)、25条(生存権)、21条(知る権利)を侵害。そして立法権も大きく侵害。そして司法権もです」
山田氏「先日、岩城法務相は最高裁判決とISD条項とどちらが優先されるのか?という質問に答えられませんでした。もし日本が最高裁判決によってISD条項に従わなかったら、米国は関税分野で報復措置を取る。その意味では、ISDの仲裁機関の方が政府より上位にきてしまうのです」
岩上「今日は、TPPの多岐にわたる問題の中で、テーマを絞ります。メディアが取り上げない衝撃の事実。まずはTPPには農産品の関税撤廃の『除外』規定がなく、『聖域』を含めたすべての農産品がいずれ関税撤廃される可能性がある、という事実。これは例外的に、東京新聞が報じました」
岩上「こうした事実はIWJはずっと取材し、報じてきました。山田さんが農水大臣時代に『TPPを慎重に考える会』を立ち上げましたが、その勉強会をIWJは最初からずっと取材し続けました」
山田氏「勉強会は144回やったのですが、ずっと来てくれていたのはIWJだけでしたね」
岩上「私が最初からTPP反対をしてきたのは、これが安全保障の問題でもあるからです」
山田氏「私が甘利TPP担当大臣(当時)の番記者に、TPPのメリットについて話しているのか?と聞いたら、その番記者は答えられず、『(大臣は)安全保障の話をずっと話していました』と」
山田氏「かつて私が国会議員多数の反対署名を持って訪米ロビイングした時、同行してくれた外務省の若い外交官は、『これまで日本に来た政治家や政府高官は「どうずればTPPに参加できるのか」と言って回っていたが、山田さんは反対と言って回ってくれた。胸がスッとした』と言っていました」
山田氏「今回は、『除外』規定について東京新聞が報じましたが。実は最初に話を持っていったのは日本農業新聞だったのです。しかし報じませんでした。かつては積極的にTPPの問題に切り込んでいましたが、最近は変わってしまいました」
岩上「私が2013年にインタビューした自民党・大西英男議員は、『聖域』について『すぐにではなく、いずれ関税撤廃ということ。自民党の多くの議員も同じ考えだ』と証言しました。これを農業新聞の連載コラムに書いたら大反響。しかしモンサント批判をしたら掲載拒否になりました」
山田氏「私も今回の『除外』規定の件で農業新聞が取り上げなかったとき、『私が書くから載せて欲しい』と言ったら、それも拒否されました」
岩上「本日はこの『除外』規定の他、TPPは遺伝子組み換え食物の貿易を『促進』するものだったという事実、そして『遺伝子組み換え』『国産』などの食品表示がTPP違反になる可能性、さらに日本の食の安全基準・表示を決定する場に米モンサント参加の可能性が!という事実もうかがいます」
山田氏「『国産』表示に関して先に言いますと、TPPでは第8章(TBT)で、その表示を決める際に他国の『利害関係者』を入れることが定められています。米カーギルなどが国産表示に反対して、その意見が通る可能性があるのです」
岩上「政府はTPP承認案とTPP関連法案を3月8日に閣議決定し、今国会に提出予定です。3月中に衆参両院のTPP特別委員会が設置され、4月に審議を開始し、今国会での承認・成立を目指す予定。関連法案は計11本を束ねた一括法案です」
岩上「そして3月2日、参院予算委で安倍総理は『ほとんどの国々が98%の関税を撤廃したのに対し、日本の関税の撤廃率は82%にとどまるという交渉の勝利を得た』と強調しました」
山田氏「成果ではありません。『聖域』(586品目)についても、3割が関税撤廃の対象なのです」
山田氏「本来2国間協定では関税撤廃の『除外』ないし『将来的に見直し』という規定があり、例えば日豪EPAはコメは『除外』です。しかしTPP には一切この規定がないのです。東京新聞が外務省と経産省に確認し、私も農水省に確認しましたが、いずれも『規定はない』と答えました」
山田氏「つまりTPP協定文は、すべての農産品が『例外なく』関税撤廃の対象となるということを定めているのです。さらに日本は名指しで『聖域』について7年後に『関税撤廃』を前提とする再協議をすることを義務づけられているのです。しかも7年以内でも要請があれば再協議があります」
山田氏「さらに、例えば牛肉は15年後までに大幅削減となっていますが、協定文を見ると、この削減ないし撤廃までの期間を繰り上げて、前倒しすることもできる、と書いてあるのです」
山田氏「米国は(私が調査した時は)2兆円もの不足払いを農家に行い、3000億円の輸出補助金で保護している。すると生産コスト60kgあたり1万5000円ほどのコメが3000円で入ってくる。これでは太刀打ちできない。日本の農家でコメを作る人はいなくなります」
岩上「『除外』規定の話について。山田さんや内田聖子さんら『分析チーム』がTPP協定文(英文)を独自分析しました。そもそも日本政府が仮約を発表するまでに2カ月かかったのですが、交渉で日本側はTPPの正文に日本語を加えることを要求すらしていなかったことを政府が認めました」
山田「TPP協定文『第2.4条(関税の撤廃)』を見ると、『別段の定め(=除外規定)』がない限り、締約国は『附属書2―D』に従って『漸進的に関税を撤廃する』と書かれている。2年半前にUSTRのカトラーに『コメだけは例外にできないのか?』と聞いたら、はっきり『できない』と」
岩上「米韓FTA(12年3月)ですら韓国側にコメの『除外』が認められていますね」
山田氏「カトラー氏は私に『米韓FTAを見ろ。TPPではそれ以上のものを求める』と言いました。コメも例外ではなく、すべての品目が関税撤廃の対象になるという事ですね」
岩上「WTO協定でも農業交渉で『非貿易的関心事項(食料安全保障・環境保護など)』の考慮を義務づけている。しかしTPPは、今度は非貿易的関心事項を考慮したら、ISDで訴えられる仕組みになっているわけですね」
岩上「そして『付属書2ーD』を見ると、『オーストラリア、カナダ、チリ、ニュージーランド又は米国』の要請で、『日本国』は発効7年後に関税撤廃を前提とした再協議に応ずる』ことが義務付けられている。名指しで再協議のターゲットになっているのは日本だけ。いったい何の懲罰なのか」
山田氏「農業でここま譲歩し、(日本が勝ち取ったという)自動車分野でも、日本車の関税撤廃は最長30年と長く、さらに日本側に『違反』があったら撤廃までの期間をもっと延ばしても良い、となっている。経済分野でもメリットがありません」
岩上「再協議の問題について民主党の福島伸享議員が国会で追及したところ、石原伸晃TPP担当相は『日本は(7年後に要請があっても)再協議には臨まないんだと思います』などと嘘を連発」
山田氏「息を吐くように嘘をつくとはまさにこのことですね。再協議は義務づけられているのですから」
岩上「一番影響を被っている畜産業界――日本酪農政治連盟の副委員長は昨年12月の民主党のヒアリングで『瞬間的な緩和策と努力の結果だということで納得させられている』『今は悲しいながら、国にお守りいただきたいというスタンスを私たちもとらざるを得ない』と悲鳴をあげています」
山田氏「ここで副委員長は『今なら離農して転職できると考える30代半ばの農家も相当多い』と言っているが、それも難しいだろう。畜産農家は設備等々で3〜4億円の借金を抱えていますから」
岩上「米韓FTAで韓国政府は廃業した農家へ補助金を出した。一方の日本は、IWJが農水省に取材したところ『廃業支援は現在もないし、今後も考えていない』と」
山田氏「私は大臣在任中からずっと廃業できるようにする法整備が必要と訴えてきました。農林中金などを使えばできるんです」
山田氏「農家は農家をやめられないシステムになってしまっている。しかし政府試算では廃業農家が100%転職できる前提になっている。これは自殺者が出ますよ」
第二部として、TPPは遺伝子組み換え食物の貿易を「促進」するものだった!「遺伝子組み換え」などの食品表示がTPP違反になる可能性!…といった事実について触れる予定でしたが、インタビューが長時間となってしまったため、本日はここで終了し、続きは後日再度インタビュー致します。
TPPの問題について、日本農業新聞ですら追及しなくなった今、様々な事実を報じているのはIWJのみという状況になってしまっています。
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