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日本の極貧ミレニアル世代に「サンダース」が必要!
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2016/03/06/post-705.html
サンデー毎日 2016年3月 6日号
牧太郎の青い空白い雲 連載560
ヒラリー・クリントンを相手に「アンタと違って、ウォール街から一銭ももらっていない!」。
バーニー・サンダースは落ち着いた口調だが、挑発的に話すと支持者の歓声が地鳴りになる―と米国に住む友人に聞かされた。「2008年のオバマ旋風」を思い出す向きもあるらしい。
米大統領選は共和党候補が激戦!と思っていたが、民主党が(意外にも)混沌(こんとん)としている。
クリントンに比べ演説力で今一つ......と思われた「74歳」が人気爆発? この男は何者なのか?
ユダヤ系ポーランド人の移民の子で、社会主義的実践を提唱するイスラエルの農業共同体「キブツ」で暮らしたといわれる米国議員「最左翼」。1964年にシカゴ大で政治学の学位を取得したが、卒業後は大工をしたり、映画を作ったり......さまざまな職を経験したという。この頃、ベトナム反戦運動に傾注したのだろう。その後、「職業政治家」の道を選び、81年から8年間、地元バーモント州バーリントン市長、91年から16年間、下院議員。2007年から上院議員。
一匹狼で、一途(いちず)である。そして、いつも無所属で当選する。この「一途な老人」の事務所の壁には「革命に参加せよ」「私は大企業を代弁しないし、彼らのカネもいらない」と書かれたポスターが貼られているそうだ。反権力、反資本、反格差......まさに8年前の「オバマ旋風」を思い出す。
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サンダースを支持しているのは「ミレニアル世代」。00年以降に成人した世代である。彼らは1929年の大恐慌以来、「最悪」といわれる経済の中で青春を過ごした。大学に通うため、お金を借りねばならなかった。大きな借金を抱えての社会人生活。ハンディだった。前共和党政権が国と州レベルで大学予算をカットしたことで、学費が跳ね上がったのが大きな原因だが......彼らは不幸だった。
彼らは少し前まで「不幸」は個人的なものと思っていたのだが......サンダースが登場してから「考え」が変わった。「不幸」は今の時代の若者への差別に起因している、と思うようになった。
この「不幸」は政治的選択で解消しなければならない! 大統領選で公立大学の授業料無償化、 最低賃金を時給15ドルへ引き上げる、と約束したサンダースを彼らは支持した。これは極貧ミレニアル世代の反乱かもしれない。
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「ミレニアル」(Millennial)は、英語で「千年紀の」という意味だ。
米国では、1980〜2000年ごろに生まれた若者を「ミレニアル世代(新千年紀世代)」と呼ぶ。それ以前の世代とは違い、デジタル機器やインターネットが普及した環境に生まれ育った最初の世代。SNSなどを利用した情報の収集・発信が得意で、共同体(コミュニティー)への帰属意識が強いのか弱いのか、ハッキリしない。
ただ言えることは、総じて「貧乏」なのだ。
米国だけではない。「ミレニアル」なんて言葉はないが、日本の若者にも同じことが言える。 非正規労働者という「不幸」に泣いている。しかし日本で、若者たちは相変わらず「不幸は個人的なもの」と諦めているのではないか。
そこが「サンダース」に気づいた米国の若者と大違いだ。
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政治の目標は「貧乏」から人々を解放することにある。
戦後「人間機関車・浅沼稲次郎」が圧倒的な支持を得たのも、「コンピューター付きブルドーザー・田中角栄」が官僚たちに勝ち得たのも「貧乏人の味方」になったからだ。どんな時代でも「貧乏からの解放」が、政治家の最大の使命なのに......今、日本の政治家はそれを忘れている。
「1強」といわれても、まるでカリスマ性がない安倍晋三首相。「挑戦、挑戦!」と言うだけで、政策はチグハグ。格差は広がる。
これでは困る! と誰もが心配しながら「他に頼れる人間がいない」との理由で、支持率は高止まり。 何とも妙ちきりんな「閉塞感」である。これを打破するには「貧乏から解放」の政治以外ない。
なぜ、日本に「サンダース」が出ないのか? 貧乏こそ最大のテーマ。1%の富裕層が99%の庶民の富を収奪する社会を許してよいのか? 劣化した日本の政治家に聞きたい!(一部敬称略)
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