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2016/02/15
民主党時代も含めて、歴代政権は財務省に騙されてきた。財政規律こそが最重要課題だと脅されて個人に対する税を増大させ、景気が回復のために法人減税を行うべきとの財務官僚の進言に従って、歴代政権はそのような舵取りをしてきた。
ことに安倍自公政権は企業献金を得たいとの思惑も重なって法人減税に驀進しているが、個人消費を削ぐ消費増税を簡単に導入してしまった。異次元金融緩和が全く機能しないのも、個人消費という需要があってこそだが、需要なき供給増大を企業が実行するはずはない。
財政出動とは何をするのか、答えは簡単だ。人手不足により施設を一部閉鎖せざるを得ない介護士の報酬を引き上げれば良い。保育士も不足しているのは資格取得者が不足しているのではなく、保育士として働く人が不足しているのだ。保育士の報酬を引き上げれば良いだけの話だ。
それでは国家財政が破綻するではないか、と反論する人がいるかもしれないが、日本は財務省が宣伝するような破綻国家ではない。日銀が買い入れた350兆円もの国債は政府連結決算を実施すれば相殺勘定で消えてしまう。国民の目の見えないところで財務省が積み上げている隠し貯金「為替管理会計」などを引き出せば、純然たる国債残は250兆円程度でしかない。
もちろん野放図な財政出動は感心できないが、日本が経済大国として国際的な責任を果たすためには日本が世界経済の牽引役を果たすことでもある。そのためと同時に国内インフラの不足解消のために介護士報酬や保育士報酬基準を引き上げれば良いだけだ。
それでも経済効果が不十分だとすれば国民年金の支給額を引き上げれば良い。国民が老後の暮らしに不安がないと知れば個人消費が活発化する。もちろん消費税は元の5%に戻すべきだ。景気が回復すれば数十兆円の税収増は簡単に実現する。税率を上げて税収増を図るのは愚の骨頂だ。ただ富裕層に対する超過税率は復活させて税収増を図ると同時に、それは格差を縮小させ社会的安定に繋がる。
バカな議員や思慮を欠く大臣の追及は週刊誌に任せて、国会では堂々とアベノミクスの成果を問い、今後の経済運営と国民生活を議論の的にすべきだ。財務省の宣伝によりこの国の国民がいかに重税に喘ぎ、それをマスメディアが無視して財務官僚の広報機関宜しく財政規律を唱えて来たかを問題にすべきだ。
国民の中にもある財政規律最優先、という思考を払拭すべきだ。国家は国民のためにあるのであって、国民が国家のためにあるのではない。ましてや財政規律のためと称して官僚の既得権益を守るために税を課されては国民は堪らない。
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