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実態なき「野党共闘」 マスコミ報道にダマされるな
http://tanakaryusaku.jp/2016/02/00012926
2016年2月8日 01:33 田中龍作ジャーナル
有権者は野党共闘を悲願のように掲げるが、肝心の政党側に危機感がない。=1月5日、新宿西口 撮影:筆者=
野党共闘成立のモデルケースのように報道されている参院選挙区の当該候補者に会った。話を聞いて愕然とした。
党中央はおろか県連レベルの推薦ももらっていないというのだ。推薦を出してくれたのは、国会に議席を持たない某政党だけという。
選挙戦で実働部隊として頼りになるのは、やはり政党や労働組合だ。市民ボランティアには限界がある。
各政党の支援なき「野党共闘」は砂上の楼閣だ。「実態がない」とも言える。
野党共闘が進まない最大の理由は、各党が本気になって調整に動いていないことだ。とりわけ民主党はやる気がない。
民主党は32の一人区のうちすでに15選挙区で公認候補を立てた(2月7日現在)。公認候補の場合、降ろすことはまずない。
他党との調整はきかないのだ。野党統一候補を擁立したければ、「そちらが降りて下さい」ということになる。
民主党は野党統一候補などという発想などないかのように次々と候補者を発表した。=1月30日、定期大会 撮影:筆者=
推薦候補は6選挙区(2月7日現在)に立てている。こちらは調整の余地を多少残す。だがあまり期待できない。労働組合の連合が、市民連合を警戒しているためだ。
市民連合が音頭をとって統一候補擁立を進めていた新潟選挙区に、民主党は候補者を立てた。現職の衆院議員を鞍替えさせたのである。
民主党は選挙の際、おんぶに抱っこで連合にお世話になっている。連合の意向には逆らえないのだ。
市民連合の働きかけなどで、いかにも野党共闘が進んでいるかのように書き立てるマスコミもある。鵜呑みにすると現実を見誤る。危険だ。
「野党統一候補の●●でございます」という予定候補者がいたら聞いてみよう。「各党から正式な推薦が出ていますか?」と。
〜終わり〜
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