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2016年02月02日
日銀黒田は、インフレターゲット2%の達成など、夢の夢だと知りつつ、座席に座り続けている。日銀内の評価が二分しているのと同様に、経済紙などの評価も二分化されている。所謂、メディアが祭り上げる識者と云う連中の評価も二分している。つまりは、立場を持っている人種層の中でも、半分の人間が評価できないと言っている。本来であれば、付和雷同勢力の中でさえ、意見が半々に分かれているのだから、利害得失なく判断すれば、日銀のマイナス金利策は悪手なのだ。
考えてみて欲しい、今や、資本主義においては、先進諸国の人々は、耐久消費財に費消するあぶく銭を持ち合わせていないし、今あるものを、耐用年数を超えて使用しても何ら支障ないほど、物に囲まれて生きている。モデルチェンジされたものに飛びつくのは、一部のバカなプチブルか、世間を知らないモラトリアムな子供たちくらいのものである。今や、その子供たちも若者になった時、生活の厳しさを、社会に出た瞬間に気づき、モノなんて欲しくないと、直ぐに悟る時代になっている。
なぜ、そういう感情に包まれるようになったのか、深く考えることはさて置き、新たに購入することで得られるメリットと、それを手にすることで襲ってくるデメリットを、勘案した結果の積み重ねが、時代的にモノ離れを起こさせている。特に、核家族化した日本においては、その耐久消費財を扱う人間の数が少ないから、当然、耐久回数も相対的に少ないので壊れない。使い方について、家族全員が知識を習得する機会が増える。つまり、全員が取り扱い能力を持つ。そうなると、特に日本製の商品などは、まず、壊れなくなる。小生の家などでは、だいぶ汚れたので買い替えたい電化製品が増えているが、壊れないので、買い替える機会を失っている。
概ね、似たような事が、核家族においては起きているに違いない。目を向くほど、革新的新製品が生まれれば別だろうが、リニア技術にしても、ロボットの技術にしても、IPS細胞、バイオの世界にしてみ、眼を剥く程とは言い難い。その上、勤労者の可処分所得は、グローバル経済が拡がれば拡がるほど、その所得は減少傾向を辿るのは、理の当然なのだ。先進諸国でも、日欧は、現に、1%から、まったくと言って良いくらい、経済成長をしていない。米国で漸く2〜3%の成長だが、此処には、米国独自のメカニズムがある。
それは、移民だ。裸一貫のような移民が、常に一定程度流入する。つまり、出生率に関係なく、ゼロから働きだす労働人口を、魔法の杖を振ることで国民化させているわけだ。つまり、社会的問題は抱えることになるが、常に、出産や育児や教育と云う費用抜きに、最低限の労働力を常に注入するメカニズムがある。或る意味で、米国は先進国ではない面を多く擁している。つまり、米国は発展途上国の一種と捉えるべき国と云うことだ。このメカニズムが社会的問題を、あらゆる面で惹き起こしている。
このメカニズムに気づいたのが、ドイツ帝国のメルケル首相だ。米国と結託したとは思わないが、意図的に、シリアやイエメン、北アフリカ等で生まれる難民を醸成し、移民を通じて、発展途上国化させるウルトラな手段に出た可能性が高い。ドットが、この辺のことも理解して、ドイツが世界を滅ぼすとまで言及したのかもしれない。日本会議のような団体に背中を支えて貰いながらも、移民に色気を持つ経団連とどのような手品を使って、融合させるのか、非常に興味がある。まあ、安倍政権のお手並みを眺めながら、どちらに転んでも良いように自主防衛することが、国民の知恵と云う段階に来ているようだ。
米国のツケは、既に具現化したいる。大統領選、泡沫候補と思われていたトランプ氏の快進撃や、社会主義者と言っても過言ではないサンダース議員の熱狂的支持となって表れている。つまり、米国の安価な労働力供給装置が、発展途上国的経済の循環を生みだしているが、そのメカニズムからはみ出す国民も多く存在する問題を抱え込んでいると云うことになる。要するに、資本主義における利益追求の源泉はとうの昔に消えていて、知恵者が寄ってたかって、イカサマな源泉づくりをしている状況、そう考えれば、すべて説明がつく。
金融工学なんてものを駆使して、金融資本主義と云う概念をつくり出したり、放漫経営のような金融緩和政策を長期間実施して、世界中をマネーの海にしたり、サブプライム問題を惹き起こしたり、異次元金融緩和をしたり、挙句にEUや日本はマイナス金利政策にまで手を出す始末だが、それもこれも、無いものを有ると思いたい、無教養な連中の小手先に処方箋を生む元凶だと言える。つまり、ない経済成長が、未だ何処かにあると思いたいのか、思わせたいのか知らないが、まるで、吹き出したくなるような新興宗教の域に突入している。
最近の日本の世論調査を見て驚いたのだが、相当にブラックユーモアな国民性では?と穿った感想を覚える事態になっている。もしかすると、さっさと、安倍自民党に引導を渡すには、第二次世界大戦以上の敗戦のショックを、出来るだけ早く現実化するために、絶対的支持表明をすると云う、ウルトラなハイテク政府操作に、国民の知恵が働いたのではないか?そんな風に考える今日この頃だ。筆者が愚民だと言っていた日本人の多くが、実は、筆者の数倍もニヒルで、勇断を持って、毒には毒をと云う、ブラックユーモアたっぷりの国民なのかもしれない。いや〜恐れいった。参った、参った。
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