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NHK理事会の「ウラ議事録」入手! モミイ会長のチョー怖い恫喝 TVドラマさながらの「密室の大ゲンカ」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47568
2016年01月29日(金) 週刊現代 :現代ビジネス
「職務怠慢だ!」「NHKは病んでいる」——次々と飛び出すドラマ顔負けの過激な言葉。不適切な土地取引をめぐって追い詰められた籾井会長と造反した理事たちの激しい応酬を実況中継する。
■響きわたる怒声
「だいたいNHKはおかしい!(土地購入の件を)役員に話したら、すぐに外部の人から連絡があった。すぐに圧力をかけてくる。しかも、NHKの局内を女性の新聞記者がうろうろ歩き回っている。こういうNHKの体質が問題だ!」
東京都代々木のNHK放送センター21階にある役員会議室に、激昂した男の声が響き渡ったのは昨年12月8日のこと。声の主は、NHKの籾井勝人会長である。
この日の理事会は通常とは様相が異なっていた。それもそのはず、籾井会長と彼を支えてきた側近理事たちのあいだに、埋めがたい大きな亀裂が走った瞬間だったのだ。
会議の冒頭で議題に上がったのが、当日の『毎日新聞』朝刊で報じられたNHK関連会社による土地取引に関する疑惑だった。NHK本体の経営委員会を通さずに350億円の土地購入を進めようとした手順が問題視されたのである。
この取引に関して、「手続き上の問題はなかった」と押し切ろうとする籾井会長に対して、これまで会長に面と向かって異を唱えることのなかった理事たちまでもが反旗を翻し、「コンプライアンス違反だ」という発言が相次いだ。不意をつかれた籾井会長は血相を変えて理事たちをなじり、会議室はかつてない緊張感に包まれた。
役員室で交わされた激しい応酬とは、どのようなものだったのか?公式に発表されているNHK議事録上では、あたりさわりのない短いやりとりが記されているだけだが、本誌はより克明に緊迫感を伝える「ウラ議事録」を入手した。
まずは、問題の土地取引に籾井会長とともに関与してきた井上樹彦理事がこう発言した。
「(土地取引の)優先交渉権の文書には会長の了解をもらってサインしましたが、この話は関連会社の資金計画と事業計画が決まらないうちに進んでいて、手続きが整っていません。コンプライアンス上の疑義があるので、見直したいと思います」
この発言に籾井会長が目の色を変える。井上氏はこれまで一緒に土地買収を進めてきた「身内」のはずだった。その井上氏に突然裏切られたのだから、籾井氏が動揺するのも無理はない。
籾井「ちょっと待って。どこにコンプライアンスの疑義があるというのか。私はないと思う。あなたは、この話を進める立場だったでしょ?」
籾井氏の質問が聞こえないかのように、取引の問題点を淡々と指摘し続ける井上理事。
「関連団体運営基準によれば、重要な土地の取得をするにあたっては関連事業者に事前説明が必要なのです。(しかし今回の件では)事業計画、土地の適正価格、経済合理性についての判断が行われていません」
■いわくつきの土地取引
籾井会長にとっては、飼い犬に手を噛まれた思いだったに違いない。
井上氏は、籾井氏がNHK会長就任後間もなく理事職に就いた人物。相次ぐ失言やハイヤーの私的利用問題などで批判されることの多かった籾井体制を陰日向になって支え、局内では数少ない「籾井派」とみなされてきた。
その井上氏の「造反」に、籾井氏の怒りのボルテージは最高潮に達した。
籾井「井上さんも自分で判断して印鑑を押したんでしょう?コンプラ違反だというのなら、天に唾するようなものだ。職務怠慢だろう!」
井上「土地の問題は手続き上、瑕疵がある」
籾井「推進したあなたこそ問題だ!」
造反劇は、これだけでは終わらなかった。続けざまに、籾井会長と親密な間柄だとみなされてきた板野裕爾専務理事が、取引の詳細を知らなかったと発言をする。
「そもそも(土地の価格が)350億円だという話は、今朝の報道で初めて知りました。一度も説明がありませんでしたね。きちんと議論したい」
実は、土地の値段に関しては、11月の役員連絡会においてすでに伝えられており、専務理事として会長、副会長に次ぐ実質ナンバー3の板野氏が知らなかったとは考えにくい。あえてシラを切ったのだ。
板野氏の発言を聞いて、籾井会長は、自分が四面楚歌の状況に置かれていることを初めて悟る。結果、怒りの矛先は、NHK全体に向かった。
「板野さんね。今朝、初めて知ったというなら、それはそれでいい。けれど、何がコンプライアンス違反なのか。手続きのどこが悪いというのか。(中略)今回の土地の件はインチキもしていないし、キックバックがあるという話でもない。
だいたいNHKはおかしい。(中略)反対するような案件じゃないでしょう。NHKは病んでいる!」
鬼の形相でNHKそのものを罵り、理事を恫喝し始める籾井氏—もはや自らがNHK会長という地位にあることすら忘れてしまったかのようだ。
TVドラマさながらの「密室の大ゲンカ」。なぜこのような事態になったのか、それを知るためには問題となっている土地取引について知る必要がある。
買収が計画されたのは、東京都渋谷区宇田川町にある3400m2を超える物件で、現在は広大な駐車場となっている。全国紙社会部記者が語る。
「現在は大手不動産投資会社が所有していますが、以前は暴力団による地上げが行われたり、巨大なラブホテルの建設計画が持ち上がったりと、問題の絶えない『いわくつき』の物件でした」
今回の土地取引は表向きは、NHKビジネスクリエイトなど関連会社9社が共同で購入することになっていた。
NHKの関連会社には'15年3月末時点で900億円を超える利益剰余金がある。この剰余金は、国会でもたびたび問題視されてきた。グループ会社が大きな利益を得た場合、NHK本体に配当し、制作費にあてたり、受信料軽減のための費用にあてたりするのが公共放送としてのスジだからだ。
■そして味方はいなくなった
そこで籾井会長を含むNHKの経営陣の一部は、関連会社の剰余金を土地購入に当てようと目論んだ。以下は理事会における籾井会長の発言である。
「剰余金が900億円もあるので国会でも問題にされてきた。有効な投資先が急遽見つかったので、関連団体の統合や経営を考えていくことになった」
土地に投資すれば剰余金の圧縮につながるし、関連会社が買ったことにすれば籾井会長と折り合いの悪いNHK経営委員会の諮問を経ずにことを運べる——だが、そうは問屋が卸さなかった。
NHKの内部事情に詳しいジャーナリストが解説する。
「交渉の主体になったNHKビジネスクリエイトは同じ土地を取得しようとしていたマンション業者に競り勝って、優先交渉権を得ました。しかし、手付け金の融資に際して、みずほ信託銀行から『NHK本体が保証する』との確約が欲しいと要求があった。
そこで井上理事(関連会社担当)らが連名で確認書を作成。これでは、NHK本体の取引と見なされてもしかたがない。経営委員会を通さないのは放送法違反です」
土地買収の件は総理官邸も察知し、問題視した。
「たびたびNHKの運営に関して口を出してきた杉田和博官房副長官から、『これ以上、国会で問題にされそうな事案を増やすな』と一喝された」(前出の社会部記者)
官邸の叱責に震え上がった板野専務理事や井上理事は、これまで面従腹背してきた籾井会長と距離を置くことを決意。それが12月8日の造反劇へとつながった。
理事会で「(剰余金の流動性について)明確な話を聞いたことがない」と発言した板野専務理事に対して、籾井氏は次のように吠えた。
「そんなのは尋ねればいいだけの話だ。あなたは専務理事の役割を果たしていない!」
結局、土地取引に関して監査委員会が調査に乗り出し、購入計画は白紙に戻った。
子飼いだと信じていた理事たちにも見限られ、いよいよ「裸の王様」となりつつある籾井氏。任期満了まであと1年、「NHKはおかしい」と最後まで吠えまくる元気はあるか——。
「週刊現代」2016年1月31日号より
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