http://www.asyura2.com/16/senkyo199/msg/820.html
Tweet |
15年10月のJA全国大会で挨拶をする森山農水相(C)日刊ゲンダイ
TPP経済効果はインチキ 政府試算のウソを東大教授が指摘
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/173558
2016年1月19日 日刊ゲンダイ
TPPに伴う農林水産業対策、3122億円を盛り込んだ補正予算案が衆院を通過したが、その背景で政府のインチキがバレてきた。
政府はTPPの経済効果を約14兆円などとはじき、GDPを2.6%押し上げ、約80万人の雇用が増えると試算。TPPによる生産減少も政府が経営安定化対策などを講じることで、主要33品目の生産減少額は1300億〜2100億円程度に収まると言っていた。
ところが、東大の鈴木宣弘教授らが精査、再試算したところ、生産減少額は1兆5594億円に上り、政府試算の7倍以上になるというのだ。鈴木氏の試算を受けて、森山裕農相は15日、「実際の流通の実態と比べると、ちょっと乖離があるのではないか」と反論していたが、とんでもないのは政府試算の方である。
鈴木リポートを読むと、政府試算の問題点は底なしなのだ。
(1)政府試算ではTPP参加によって輸送業コスト半減などの仮定がなされていて、国内産業の生産性向上をいくらでも恣意的に大きくできるようになっている。
(2)政府試算の算出モデルは、輸入が増えても国内産業があまり減らない数式モデルを使っている。
(3)農業をやめることに伴う食の安全保障や洪水防止機能を補うコストが加味されていない。
(4)関税が安くなれば、影響を受けるのは当該品目だけでなく、他の品目への生産シフトなどが考えられるが、他の品目への影響を加味していない――などなどだ。改めて、鈴木氏に聞いてみた。
「政府試算はTPP対策によって国内の生産性が向上するので、国内生産量は維持されるとはじいていますが、そう言わなければ批判が噴出するので、最初に対策ありきで、影響をあとからはじいたのです。本来であれば、まず影響を試算して、公表。それから対策を講じて、改めて試算すべきでしょう。TPPによる全体の経済効果もTPPに入らなかった時の損失額(経産省試算)から入った時の損失(農水省試算)を引いているのですが、経産省も農水省の試算もおかしく、内閣府も含めて、こんな数値を出させられた役人が気の毒になるくらいです。私の試算を公にすれば、いろいろな風当たりがあるのはわかっていますが、きちんとした試算がなければ国会論戦も空回りが続く。だから、あえて、この時期に公表することにしたのです」
政府の試算が「過大だ」という批判は農家からも上がっている。このままじゃ、TPP不況も現実だ。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK199掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。