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下流老人 安倍政権の選挙対策バラマキ3万円は効果なし〈週刊朝日〉
http://www.asyura2.com/16/senkyo199/msg/819.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 1 月 19 日 07:30:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

            必要なのは選挙対策のバラマキではない


下流老人 安倍政権の選挙対策バラマキ3万円は効果なし〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160119-00000000-sasahi-pol
週刊朝日 2016年1月22日号より抜粋


 日本では「下流老人」が激増中だ。安倍政権は低所得の年金受給者に1人3万円の臨時給付金を配るというが、必要なのは選挙対策のバラマキではない。「貧困大国」と呼ばれるアメリカでは、じつは低所得者向けの公的扶助は結構整っている。月150ドルほどのフードスタンプ(食料クーポン)のほかに、連邦社会保障局(SSA)が運営し月額750〜850ドル(約9万〜10.2万円)が支給される補足的保障所得(SSI)、子どものいる困窮家庭への貧困家庭一時扶助(TANF)などがある。ジャーナリストの矢部武は日本には、下流老人へのセーフティーネットが必要だと訴える。

「貧困大国」と呼ばれるアメリカだが、じつは65歳以上の高齢者の貧困率は日本よりはるかに低い。米国勢調査によれば、14年の貧困率は14.8%だが、65歳以上では10.0%だ。一方、厚生労働省が14年7月にまとめた「国民生活基礎調査」では、日本の貧困率は16.1%で、65歳以上に限ると18%となっている。国全体の貧困率は大差ないのに、65歳以上では日本のほうがはるかに高い。この数字に日米両国の高齢者の貧困対策に取り組む姿勢と公的支援の中身の違いが表れているようだ。

 日本に必要なのは一時しのぎの対策ではなく、下流老人の生活と尊厳を守るための体制作りである。筆者は今回の取材をもとに三つの提案をしたい。

 まずは下流老人の最後の砦である生活保護を使いやすくすることだが、そのためには申請者の親族への扶養照会は見直したほうがよいのではないか。他の先進国を見ても、親族に扶養義務を課しているのはイタリアくらいで、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどほとんどの国では受給条件として問われるのは個人の資格だけである。

「親族への扶養照会があるから生活保護を申請したくないという高齢者は多く、孤立死の原因にもなっています。要するに、息子や娘に迷惑をかけたくないのです」(生活困窮者への支援活動を行っているNPO法人「ほっとプラス」代表理事の藤田孝典さん)

 親族に頼めないから役所に行っているのに、役所から親族に連絡がいくとなればますます申請しにくくなってしまう。このような状況を反映し、日本の生活保護の捕捉率は先進国の中で最低レベルにある。

 10年の調査では、日本15.3〜18%に対し、フランス91.6%、スウェーデン82%、ドイツ64.6%となっている(日本弁護士連合会から)。

 二つ目は下流老人が住宅を安く借りられるようにするための家賃補助である。日本には低所得者向けの公営住宅はあるが、圧倒的に数が足りない。そのため下流老人の多くは仕方なく民間賃貸住宅に住み、「家賃を払うと手元にほとんど残らない」状況に追い込まれている。家賃補助があればなんとか暮らしていける、という人は少なくないのである。三つ目は定年制の再考だ。内閣府の「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」では、半数以上の人は「70歳以降まで」または「働けるうちはいつまでも」働きたいと考えている。にもかかわらず、ほとんどの職場では定年制があるため、60〜65歳で仕事を辞めなければならない。

 定年で仕事を辞めてしまうと、新しい仕事を探すにも職種は限られる。定年になった人が働けるのは駐車場の整備係かスーパーの警備員、ビルの清掃員くらいという現実を知って嫌になる人は少なくない。しかも賃金は大幅に下がるため、いくら働いてもなかなか生活は楽にならない。

 定年制の見直しは年功序列賃金の見直しとセットで進めなければならず、簡単ではない。しかし、世界的に見れば、日本の定年制は特異な存在と言える。アメリカでは企業が従業員の年齢だけを理由に退職を迫るのは年齢差別禁止法(1967年)違反とされ、定年制は廃止された。また、欧州でもほとんどの国で定年制は廃止されている。

 ボストン大学で高齢者就労の研究を行っているマルシェ・キャットスーペス博士はこう指摘する。

「高齢者の中には年金や蓄えが不十分で働かなければならない人や、自らの経験や能力を役立てたいと思っている人などさまざまな人がいますが、定年制の問題は全ての人を同じように画一的にみてしまうことです。彼らの能力、経験などを活用しないのは国や社会にとっても大きな損失です」

 定年制がなければ、高齢従業員は個々の体力・気力・能力や老後の備えなどの状況に合わせて退職時期を決められる。そうすれば、年金だけでは生活できない下流老人をかなり減らすことができるだろう。

 

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