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100年後に名を残す「偉人」は誰だ!?【財界・政界編】 孫正義か柳井正か、安倍晋三か小泉純一郎か……
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47317
2016年01月18日(月) 週刊現代 :現代ビジネス
「有名人」は星の数ほどいるが、50年後、100年後まで語り継がれるのはほんの一握り。後世の人々に「偉人」と呼ばれるのは誰か、議論百出の末に出た結論をお届けしよう。
【財界編】豊田章男か、ゴーンか孫正義か、柳井正かほか 本物の経営者は誰か
■日本人の価値観を変えた
数万の社員を手足に、莫大な富を稼ぎ出す大企業のトップ。今回取り上げたのは、いずれ劣らぬ現代の名経営者たちだが、「誰がより後世に名が残るか」については意見が分かれる。まずは、日本を代表する大富豪の2人。
「ファーストリテイリングの柳井正社長は、『流行に業績が左右される』という業界の課題を打ち破り、日本のアパレルが世界に通用することを証明した」(経営コンサルタントの小宮一慶氏)
「ソフトバンクグループの孫正義社長は、IT・通信という最先端分野で大事業を次々立ち上げ、既得権益をものともせず道を切り開いた」(名古屋大学客員教授の水谷研治氏)
経営者の偉大さは、「新たな価値を生み出し、多くの人の暮らしをよくしたかどうか」で決まると言える。識者から「日本人の服に対する価値観を変えた」と評され、多くの支持を得たのは柳井氏だった。確かに、「二人のどちらかがいなかったとして、代わりが見つからないのは……」と考えると、柳井氏に軍配が上がる。
日本経済のエンジン・トヨタのハンドルを握る豊田章男社長。経営者としての評価は、フランスから日本へ渡り、いまや日本の自動車業界の「顔」となった、日産のカルロス・ゴーン社長に少し後れをとっている。
「会社を再建したという点では共通していますが、ゴーン氏でなければ、日産はあれほど鮮やかに復活できなかったと思います」(前出・小宮氏)
「ゴーン氏は、自動車会社の経営者という枠を超えて、『企業再生請負人』として評価できるレベル。潰れかけた日産を立て直した実力は確かです。
豊田氏は、自動運転やAI開発に注力している。自動車業界を襲う大変革を乗り切れば、歴史に名を刻めるでしょう」(嘉悦大学教授・小野展克氏)
表の説明/存命の人物を対象に、各分野の識者と編集部の評価を総合して、項目別に合計100ポイントを各人物へ割り振った
「名経営者」「カリスマ」として人気を二分している、京セラ創業者で日本航空名誉顧問の稲盛和夫氏と、セブン-イレブン会長の鈴木敏文氏では、稲盛氏が僅差で優った。
「どちらも素晴らしい経営者ですが、歴史に名が残ると思うのは稲盛氏です。彼の最大の業績は、私塾『盛和塾』で多くの経営者を育てたこと。中国でネット通販会社を興し世界的企業に育てたジャック・マーも、稲盛氏を師と仰いでいます。彼らが稲盛イズムを引き継ぐ」(前出・小宮氏)
独特の哲学をもつユニークな名経営者が、富士フイルム会長の古森重隆氏と日本電産社長の永守重信氏、そして「カレーハウスCoCo壱番屋」創業者の宗次コ二氏だ。裸一貫から全世界1400店舗を超える巨大チェーンを育てた宗次氏、衰退するフィルム事業からデジタル機器・医療分野へシフトし、V字回復を成し遂げた古森氏を推す声もあったが、最終的に軍配は永守氏に上がった。
「日本が最も必要としているのは、一から事業を作り出せる永守氏のような経営者です」(経済ジャーナリストの井上久男氏)
「永守氏と日本電産は、『モーターという狭い分野に注力して、世界でトップを取る』という戦略の先がけです。日本企業が海外でどう戦うか、という先例を作った功績は大きい」(前出・小野氏)
また、「名門」の重圧の中で、確かな実績を積み重ねている経営者もいる。サントリーHD会長の佐治信忠氏や、スズキ会長の鈴木修氏である。
「歴史に残る変革を成し遂げたという点では、佐治氏でしょう。佐治氏はビール事業だけでなく、ハイボールでも顧客を大きく増やしました。また海外で積極的なM&Aを行ったり、新浪剛史氏というプロ経営者を招くなど、名門に新しい風を入れている」(前出・小野氏)
若手からも才能が現れ始めた。代表格が、楽天社長・三木谷浩史氏と、いま業績急上昇中の「ミドリムシ企業」ユーグレナ社長・出雲充氏だ。前者がハングリー精神あふれる「肉食系」ならば、後者は世のため人のためを旨とする「草食系」。これから天下を取るのは、どちらのタイプなのか。
「多角経営を極める三木谷氏のバイタリティは凄いですが、出雲氏の事業はノーベル賞も狙える。ミドリムシという事業内容も、『世界の食糧問題を解決する』という目標もユニーク。こうした『社会貢献型』の企業は他に例がない」(前出・水谷氏)
「いま」の積み重ねが歴史を作る。新しく現れた才能も、いつか「本物の名経営者」と評される日がやってくる。
【政界編】安倍晋三か、小泉純一郎かほか 100年後に名が残る政治家ははたしているのか
■総理の「器」とは
総理大臣の通算在職日数で、小泉純一郎元総理(1980日)に迫る安倍晋三総理(1471日、1月4日現在)。識者はどちらをより高く評価するのか。まず、ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「安保や原発再稼働を正面から論じず、『リスクはない』とごまかす安倍総理のやり方は不誠実です。小泉氏は国民に『痛みに耐えてくれ』と正直に言ったうえで、それでも圧倒的な支持を得ていた。リーダーとして語り継がれるのは小泉氏でしょう」
だが、実績という面では安倍氏を推す声も多い。
「賛否は措いても、『政治家としての最終目標』と位置付ける憲法改正のために、経済を猛勉強してアベノミクスを実行し、日米関係にも気を配って安保法制を通したことは、単純に凄い。憲法改正を実現すれば、確実に歴史に名前が残ります」(政治評論家の浅川博忠氏)
「日本を変える」という目的のために、あらゆる手を尽くす安倍総理は、後の世から見れば「スケールが大きい」と映るかもしれない。ただ、総理には「自分が国を壊してしまうのではないか」という畏れも抱いてほしいものだが……。
表の説明/存命の人物を対象に、各分野の識者と編集部の評価を総合して、項目別に合計100ポイントを各人物へ割り振った
一方で「最強の官房長官」については、識者全員の意見が、現職の菅義偉氏で一致した。
「自公連立を成し遂げた野中広務氏の功績は確かに大きいですが、政策面での実績があまり思い浮かびません。対する菅氏は、政策と政局の両方で辣腕を発揮し続けています。軽減税率や、公明党・橋下維新との連携の裏にも彼がいる」(時事通信特別解説委員の田崎史郎氏)
美名があれば汚名もある。民主党の鳩山由紀夫・菅直人両元総理の「政界・負の遺産対決」は、わずかに菅氏のポイントが鳩山氏を下回り、「最低の総理」の称号を得た。
「国民にもたらした実害の大きさでは、菅氏ですね。東日本大震災のとき、原発事故の対処に右往左往し、支援を待つ多くの被災者を一時期、置き去りにしてしまった」(前出・田崎氏)
石原慎太郎・元東京都知事と、前大阪市長の橋下徹氏の「東西人気首長対決」では、橋下氏が石原氏を圧倒した。
「橋下氏は大阪都構想を本気で実現するために、地方自治法の改正まで漕ぎ着けた。その手腕は本物です。住民投票で敗れ、挫折を知ったことも大きい」(東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏)
「橋下氏は予算の細部まで理解しているから、部下も従うしかない。破壊力に実務能力が伴った、スーパーマンのような人」(経済学者の高橋洋一氏)
弁護士ならではの理論武装にもとづく強権と、他の追随を許さぬ選挙での強さから「独裁者」の異名をとった橋下氏。100年後の人々は、彼をどう呼んでいるだろうか。
【スポーツ・学者編】につづく
「週刊現代」2015年1月16日・23日合併号より
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