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今年は丙申 干支から占う2016年の行方 日本経済一歩先の真相 高橋乗宣
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/172901/1
2016年1月8日 日刊ゲンダイ
新年の干支は、「丙申」である。これは、どのような年を意味しているのか。
安岡正篤さんの著書「干支の活学」(プレジデント社刊)によると、「丙」という字は〈陽気が囲いの中に入る、つまり物は盛んになりっぱなしということはない、ということを表しておる〉そうである。
丙は前年の乙に比べると陽気が明らかに伸びるのだが、しかし〈その時すでにこの陽気が囲いの中に入るわけで〉、〈盛んな陽気がだんだん内に入ってゆくことを表して〉いるそうだ。
〈物は、盛んな時に必ず衰える兆しを含んでおり〉、だから、〈盛んになったからといって有頂天になることを、もっとも愚としておる〉と書いている。
「申」は〈伸と同じで、のびるという意味〉だそうである。〈善悪両方の意味においていろいろ新しい勢力、動きというものが伸びてくることを表す〉のだという。
この丙申の読みに従うと、今年は、景気は次第に内こもりとなり、株価の乱高下は避けられないということになる。これは、エコノミストとしての小生自身の予測と基本的に同じである。
安倍首相は年頭会見で、「挑戦」という言葉を24回も連発し、「景気は確実に回復軌道を歩んでいる」と語った。さすがの首相も「景気は回復した」と言い切ることは、はばかられたのだろう。国内経済は明らかに後退局面に差し掛かり、景気を浮上させる「成長のエンジン」も見当たらないのが現状だ。
昨年、安倍首相は憲法をも踏みにじって国会で「安保法制」を押し通してしまった。彼は、同法制が成立した直後に母方の祖父である岸信介の墓前に赴き、このことを報告した。
まさしく安保一族であり、このとき彼は燦々たる陽気に包まれていたのであろう。
その後、彼は「新3本の矢」なる政策を打ち出し、日本経済の再活性化に取り組もうとしている。そこで財界首脳たちに圧力をかけ、法人税率の引き下げなどのアメをばらまいたりしている。
だが、日本経済を根底で支えている地方の中小零細企業は、円安による輸入品価格の上昇によって青息吐息である。そのうえ外形標準課税が強化導入されればたまったものではない。1億総活躍といっても、派遣労働などの非正規雇用が増えるばかりだ。
新年早々、株式市場は「申酉騒ぐ」の格言通り荒れた値動きとなっている。安倍首相は長期政権を目指し、衆参ダブル選に打って出るとの臆測が流れているが、その気合も今のうちだ。いざ選挙本番を迎える夏ごろには景気後退を隠し通せず、4年後に名目GDP600兆円という夢も遠のくばかり。衆院解散に踏み切れず、あわよくば東京五輪開催まで総理で、という野望も衰え失せていくのではなかろうか。
申年の新年は、安倍首相がサル(去る)年になることを願う次第である。
高橋乗宣
エコノミスト
1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。
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