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通常国会は開会したが(C)日刊ゲンダイ
安倍首相 「安保隠し」「改憲隠し」の危険極まりない狙い 永田町の裏を読む 高野孟()
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/172831
2016年1月7日 日刊ゲンダイ
正月の新聞にあまり読むところがないのはいつものことだが、気になった記事が2つ。1つは、東京新聞3日付の「安保法運用、参院選後に/争点化避け先送り」だ。安保関連法が3月末までに施行されるが、その実施に必要な、PKOでの「駆けつけ警護」に伴う武器使用範囲の拡大のための法改正や、米軍への物品・役務の支援のための日米協定の改定などは、「参院選前に安保法が再び議論になることは避けたい」という自民党などの声を受けて、参院選後に先送りするという。安倍は昨年の通常国会終了直前に「法案を(強引に)成立させても、来年夏の参院選には『もう忘れちゃいましょう』『そんなこともあったね』とすることが大事だ」と側近に漏らしたというが(15年9月9日付朝日新聞)、その言葉通りの徹底した「安保隠し」作戦である。
もう1つは、毎日新聞1日付の「憲法改正、災害想定『緊急事態条項』の追加から着手」。いきなり「9条を改正しようとすれば、公明党の協力は到底見込めない」。そこで、例えば衆院選の時に大規模災害が重なった場合に国会に空白が生じることを避けるには、特例で議員の任期延長を認めなければならないが、これを法律でやると「衆院議員の任期は4年とする」と定めた憲法45条に違反することになるので、憲法に「緊急事態条項」を入れるための改正をしようというのである。
「『国民の理解』を得やすい分野から改憲に着手する」というのが安倍の考えだという。
これもまた、「9条改憲」のホンネを隠して、「大規模災害の時に政治空白があっては困るでしょう」などと言って裏口から改憲に忍び寄ろうという「9条改憲隠し」作戦と言える。こうやって、当たり障りのなさそうなところで国民に「改憲慣れ」を起こさせようという算段だが、実は緊急事態条項は、当たり障りがないどころか、危険極まりない狙いを潜ませてあって、12年の自民党改憲草案では国会議員の任期延長だけではなく、首相権限による「一時的な私権制限」も盛り込んでいる。
例えばの話、ひとたび憲法に「大規模災害など緊急事態に際しては政府の判断で特例措置をとることができる」と書き込んでしまえば、それを受けて、災害だけでなく戦争やテロの場合に首相が「非常大権」を握って国会の承認なしに好きなように権限を発動できるようにする「非常事態法」を制定することになるのだろう。安倍の「安保隠し」「改憲隠し」という衣の下の鎧を見抜かなくてはならない。
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