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米国の若者、親同居率40% 過去75年間で最高
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景気が回復して雇用が伸びているにもかかわらず、親など家族と同居する若者の比率は2005年以降上昇し続けている。CHRIS KIRKHAM記者が解説(英語音声、英語字幕あり) Photo: iStock
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CHRIS KIRKHAM
2016 年 12 月 22 日 12:57 JST
米不動産情報サイトのトゥルーリアが国勢調査を分析したところによると、2015年に親、兄弟姉妹やその他の親族と同居していた米国の若者の比率はほぼ40%と、1940年以降の75年間で最高だったことが分かった。
景気が回復して雇用が伸びているにもかかわらず、親など家族と同居する18―34歳の若者の比率は2005年以降上昇し続けている。05年当時は、直近のリセッション(景気後退)が始まる前で、およそ3人に1人が家族と同居していた。
これは、過去の景気循環時のトレンドに反している。これまでは、親族と同居する若者の数が、リセッションを受けて急増した後、景気が回復するとともに減っていく傾向にあった。
この結果、ミレニアル世代の住宅需要は予想を大幅に下回っている。同世代の数は米国史上最多だ。ハーバード大学のジョイント・センター・フォー・ハウジング・スタディーズ(以下HJC)によれば、30歳未満の成人の数は過去10年間で500万人増えたが、世帯数は同期間で20万世帯しか増えていない。
アナリストたちは、多くの都市で家賃が高騰していることや、住宅ローンの借り入れ基準が厳格化していることを要因に挙げ、その結果、米国の若者の自立が難しくなっていると指摘している。
トゥルーリアのチーフエコノミスト、ラルフ・マクラフリン氏は、「これらの要因が若い世帯を永続的に住宅市場から閉め出し続けるとは思わないが、将来にわたって彼らの住宅所有率を歴史的低水準にとどめる可能性はあるだろう」と話す。
18―34歳の若者の親らとの同居率の推移
https://si.wsj.net/public/resources/images/NA-CM849_FAMILY_16U_20161220162704.jpg
親などと同居する米国の若者の比率は、大恐慌が正式に終わったとされる年の1年後である1940年に最大(40.9%)に達した後、1960年に最小(24.1%)となった。その後、1980年から2000年代半ばまでの間は、31―33%程度で推移したが、それ以降は徐々に上昇している。
世帯形成は、住宅の取得しやすさや収入と密接に関係している。HJCによると、収入が2万5000ドル未満の25―34歳のうち、自ら世帯を形成している人の比率は40%だった。この比率は、収入が2万5000―5万ドルになると50%、5万ドル以上になると58%にまで上がった。
国勢調査のデータからは、米国の若者がそれまでの世代より遅い時期に結婚・出産していることがうかがえる。だが、エコノミストたちは、ミレニアル世代は歴史的に見て多いため、世帯数は25年までに現在の2倍以上に増えるだろうとみている。
それでも、この世帯形成の遅れを受けて、住宅建設業者は彼ら若者世代の向こう数年間の行動がどうなるか思案している。カリフォルニア州に本拠を置く住宅建設会社、MBKホームズのティム・ケーン社長は、ミレニアル世代の世帯形成が明らかに遅いと指摘。このため、「今後同じペースで世帯形成が進むのか、そして、住宅取得のブームが起きるのか」が分からない状態にあると話している。
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