★阿修羅♪ > 国際16 > 313.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
フランス極右政党の党首がトランプ勝利を大喜び 来春の大統領選への影響は?(JBpress)
http://www.asyura2.com/16/kokusai16/msg/313.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 11 月 14 日 10:28:35: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

フランス・パリで行われた会議で講演する極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン党首(2016年11月8日撮影)。(c)AFP/Eric FEFERBERG〔AFPBB News〕


フランス極右政党の党首がトランプ勝利を大喜び 来春の大統領選への影響は?
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48369
2016.11.14 山口 昌子 JBpress


 現地時間の11月9日5時30分、米ニュース専門テレビ・CNNがフランスで「ドナルド・トランプ勝利」の第一報を流した。

 フランスは大統領選を5カ月後に控えている。それだけに「アメリカが第一」「保護主義」「外国人排斥」などを唱えるトランプ氏が世論調査などの予測を完全に裏切り、圧勝したことに衝撃が走った。

 同時に、各政党や各メディアは大統領選に備えてトランプ勝因の分析を急いでいる。

■現政権はしぶしぶ新大統領を祝福

 フランスにとってアメリカは「永遠の同盟国」だ。アメリカ建国以来、両国は交戦したことが一度もなく、両国とも国連常任理事国、核保有国という共通点もある。目下は共同でIS(イスラム国)の壊滅を目指してイラク、シリアでの空爆も実施中だ。

 新聞メディアでは、まず夕刊紙ルモンドが9日午後にトランプ氏の勝利を1面トップで報じた。翌10日には、右派系フィガロが「暴風雨」、左派系リベラシオンが「アメリカ、精神病」、大衆紙パリジェンが「我々にとって変化すること」などと各紙が独自の見出しを掲げてトランプ勝利を伝えた。

 フランソワ・オランド大統領(社会党)は9日午前、険しい表情で「われわれは不透明な時代に入った」と発言。だが、10日には「次期大統領閣下」あてに「祝福する」とのメッセージを送った。そして「共通の挑戦」に対して、意見を交わして共に戦っていくことなどを提案した。

 また、外相のジャンマルク・エロー氏は、9日朝、ラジオとのインタビューで「保護主義」を基調にしたトランプ氏の外交政策に危惧を示す一方で、「世界平和のために同盟国として共に働く必要がある」と述べ、同盟国の絆を強調した。

 フランスとしては、米国の新大統領が「粗野な人種差別者」(同)で、「最悪の帝国」(リベラシオン)となっても、民主主義を基盤にした同盟国としてうまく付き合っていくしかないというわけだ。

■トランプ氏の勝利を喜び祝福するルペン氏

 フランスの政治家の中で、キャンペーン中からトランプ支持を鮮明に打ち出していた人物がいる。極右政党「国民戦線(FN)」のマリーヌ・ルペン党首だ。

 トランプ氏の勝利が伝えられると、ルペン氏はいち早く「祝意」を表明。メディアの取材にも満面の笑みでホワイトハウスを訪問する用意があると答えた。

 トランプ氏の主要支持層は、「保護主義」に共鳴する白人中間層と地方だと言われる。今回の選挙では、従来は民主党の票田だった北東部の18州でトランプ支持が広がった。ウィスコンシン州などでは、外国資本の影響で工場を解雇された白人貧困層や移民の労働者などもトランプを支持した。トランプ氏の勝利は、現状に対する「怒りの勝利」であり、「変化への希求」の結果というわけだ。

 ルペン氏もこの数年、「反欧州(反EU)」「反難民、反移民(外国人排斥)」を掲げて、欧州議会選挙や市町村選挙で勝利をおさめてきた。その勝利の背景には、オランド政権の極端な「緊縮財政」や、それに伴う「高税金」「失業増加」などへの反発がある。従来は共産党や社会党に投票していた労働者階級や貧困層が、この数年で国民戦線の支持に鞍替えしつつある。

 また、トランプ氏の勝因の1つに、ヒラリー・クリントン氏が「エスタブリュッシュメント」(既得権益層)である点も挙げられている。

 女性だから“目に見えないガラスの天井を破れなかった”わけではない。大統領夫人、国務省長官として長年ワシントン政界で生きてきた純粋培養のエスタブリッシュメントであることが国民とのかい離を招き、そっぽを向かれたというわけだ。

 ルペン氏が勝利を重ねてきたのも、国立行政院(ENA)出身者が政財官界を牛耳る首都パリのエスタブリッシュメントにそっぽを向く「静かなる大多数」の支持があったからだという分析がある(注:ENAはオランド大統領をはじめ多くのエリート政治家を輩出してきた高級官僚養成所)。

■サルコジ氏にとっても「追い風」?

 各種世論調査によると、来春の大統領選で、ルペン氏は2回目投票、つまり決戦投票に進出する可能性が高いとされている。

 その場合は、右派政党「共和党(LR)」候補との最終対決になるとみられる。現在、共和党の公認候補の座を争っているのは、アラン・ジュペ元首相とニコラ・サルコジ前大統領だ。もしもサルコジ氏が共和党公認候補になった場合、ルペン氏が大統領選で当選する可能性も否定できない、との結果が出ている。

 サルコジ氏もトランプ勝利を「追い風」と捉えているようだ。トランプ氏が勝利すると、サルコジ氏は米国の「単一的考えに対する拒否」が表明されたと指摘。エスタブリッシュメントやエリート支配が否定されたのだと分析している。

 サルコジ氏はENAを出ておらず、大統領時代には握手を拒否した男性に「このバカ、引っ込んでいろ」と品位を欠いた言動で顰蹙を買った。金銭にからむ係争事件もいくつか抱えている。トランプ氏が「粗野」「下品」などの批判があるにもかかわらず圧勝したのをみて、国民が真に期待する政策を掲げることこそが勝利につながると確信したといわれる。

■世界の政治家とメディアが肝に銘じるべきこと

 近々、大統領選出馬を正式表明する予定のエマニュエル・マクロン氏(前経済相)もトランプ勝利を密かに喜んでいるとされる。マクロン氏もトランプ氏同様、議員経験はなく政治家経験もゼロに近い。左派政権の大臣としては異例の銀行家出身で大金持ちだ。

 社会党左派のアルノー・モントブール元経済・再生産・デジタル相も、トランプ氏の勝利を「アメリカ国民の尊厳なる選択」として歓迎。今回の結果は「体制化した左翼の支配的流れの無能力性」を示したと述べ、出馬中の社会党の予備選(来年1月)で自分への流れが有利になったとの認識を示した。

 フランスをはじめ全世界の政治家とメディアが、これまで「ポピュリスト」とレッテルを張り軽蔑視していた人物が、超大国・米国の大統領になった。この厳然たる事実は、国民が本当に政治に期待し求めているものを、真剣かつ謙虚に検討するときが来たと、肝に銘じるべきなのかもしれない。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際16掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
国際16掲示板  
次へ