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大接戦のアメリカ大統領選〜勝敗を決める2種類の票 統計では3%の誤差しかない
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50132
2016.11.05 歳川 隆雄 ジャーナリスト「インサイドライン」編集長 現代ビジネス
■勝敗を左右する「隠れトランプ票」
わずか1週間前、誰が米大統領選の現在の混迷を予測していただろうか――。
米連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コミー長官は10月18日、民主党のヒラリー・クリントン大統領候補の「メール問題」に関して追加の捜査が必要と判断、再捜査の方針を文書で米議会に通達した。
共和党のドナルド・トランプ大統領候補は、クリントン氏の国務長官時代の「メール問題」を「ウォーターゲート事件以上の政治スキャンダルだ。彼女に大統領の資格はない」として批判の集中砲火を浴びせ、連日のメディア報道もあり奏功しているのだ。
事実、米政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス(RCP)」の11月3日付の世論調査によると、クリントン氏支持率はわずか1.3ポイント差のリードまでトランプ氏に猛追されている。
統計上、誤差の範囲の3%内に入っている。8日の大統領選本選は、クリントン、トランプ両氏のどちらが勝ってもおかしくないところまで来ている。
このような大接戦となった現在、勝敗の帰趨を決めるのは、@隠れトランプ票とA民主党員、特に黒人の投票率――の2つである。
2012年大統領選で民主党・オバマ、共和党・ロムニー両候補が同時期に1〜2%差の競り合いと報じられたが、各メディアが「隠れ反ロムニー票(=共和党員内のモルモン教徒のロムニー候補への宗教的反発)」を考慮に入れないという失態を犯したことを想起すべきだ。
結果はもちろん、オバマ民主党候補の圧勝・再選であった。今回は、その逆で内心トランプ支持ながら公の場では意思表示できない白人の低中所得層が相当数いるのだ。しかも今まで投票所に足を向けたことがない人たちだ。
■終わりの始まりか?
3回のテレビ討論を経て大統領選終盤戦となり、「ヒラリー圧勝」予測による安心感と「メール問題」などでしらけムードが出てきたためか、これまでの2500万人の不在者投票で新たな傾向が浮かび上がった。
共和党員の投票率が民主党員のそれを若干上回っているのだ。しかも「トランプ効果」によってクリントン陣営が期待するヒスパニック系の事前投票数が前回大統領選の倍近くとなったが、投票数では黒人票に及んでいない。その黒人票が前回比30%減なのだ。
隠れトランプ票及び出足の鈍い民主党の投票率を勘案すると、現在のトランプ氏支持率に2〜3%上乗せした数字が相場観ではないか。となると、現段階で得票数ではトランプ氏優勢となる。
しかし、米大統領選の大きな特徴は選挙人制度である。世論調査ではクリントン氏劣勢であっても選挙人獲得数では優位に立っている。クリントン氏は、焦点の大接戦州ペンシルベニア州(20票)、バージニア州(13票)、コロラド州(9票)に加えてニューハンプシャー州(4票)を獲得できれば、大統領選出に必要な270人に達する。
だが、FBI再捜査発表前まではクリントン氏は既に272人獲得しているとされたことを考えると、選挙人制度といえども安心できない。トランプ氏はここに来てクリントン氏優勢州の個別撃破戦略に打って出たのだ。
事実、これまでトランプ氏勝利をたとえ仮定でも口にしなかったクリントン氏は3日の演説で初めて「トランプが勝ったら……」と発言、胸中の動揺は隠せないほど追い詰められている。
最後に、大統領選以上に日本にとって重要なのが、実は同時に実施される上院選である。現在、上下院ともに野党・共和党が多数派だが、つい1週間前までは民主党が50対50に持ち込める公算があった。そしてクリントン氏勝利の場合、副大統領が投票権を行使するので事実上の民主党の勝利となる。
ところが、現時点では民主党49対共和党51の見方が有力である。「クリントン大統領」誕生であっても新大統領はFBI捜査を背負ったうえの上下院少数与党となり、スタート時から政策執行に困難を伴う。
また、「トランプ大統領」は共和党がホワイトハウス(大統領府)とキャピトル・ヒル(議会)の両方を制することになり、新大統領は無謀な政策でも執行できる強い権限を持つことになる。「トランプ“暴走”大統領」は、今やジョークでは済まされなくなった。
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