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米朝秘密交渉:新たな突破口を開く戦略か、あるいはいつか来た道か?:日朝国交正常化(=拉致問題解決)に向かう日本の決断次第
http://www.asyura2.com/16/kokusai15/msg/711.html
投稿者 あっしら 日時 2016 年 10 月 21 日 18:51:36: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 


米朝秘密交渉:新たな突破口を開く戦略か、あるいはいつか来た道か?[スプートニク日本語]
オピニオン
2016年10月19日 23:00(アップデート 2016年10月19日 23:02)
L徳山 あすか, タチヤナ フロニ

朝鮮民主主義人民共和国のハン・ソンリョル(韓成烈)外務次官が、北京国際空港に姿を現した。そこから彼は、米国代表者との非公式交渉実施のためマレーシアへと向かう。共同通信が伝えた。同通信社記者は、外務次官の北京到着を確認した。

今年5月、ハン外務次官は、同じような目的でスウェーデンを訪れ、そこでも米国の元外交官らとコンタクトを持った。さらに9月には、ピョンヤンをリチャードソン前米ニューメキシコ州知事が率いる民間代表団が訪れた。リチャードソン前知事は、北朝鮮代表者との秘密交渉に関し長年の経験の持ち主だ。こうした訪問の数々は、米国の対北朝鮮政策の何らかの新しい特徴と関係しているのではないか? 

よく知られているように、ハン氏は最近、外務次官に昇任したばかりだが、外務省米州局長を務めていた人物で、もう大分前から対米関係の諸問題を担当している。

スプートニク記者は、BRICS調査国家委員会の専務理事で、ロシア科学アカデミー経済研究所アジア戦略センター長でもあるゲオルギイ・トロラヤ氏に意見を聞いた。

氏は「ハン外務次官参加のもと、これまでの6カ国協議すべてが行われた。また彼は、米朝二国間協議にも参加してきた」と説明し「もちろん、こうしたコンタクトは、北朝鮮に対する厳しい制裁を背景にしても途切れはしなかった」と述べ、次のように続けた- 「交渉は、少しずつ続けられている。しかしすでに、いわば第二のラインを通じて、専門家の間では意見交換が行われている。そうした会合は、かなり多い。ロシア人が参加することもある。対北朝鮮関係における何かを今変えようとする試みというより、オバマ大統領の任期が終わりかけていることを背景にした米国側からの、おそらくは将来に向けてあり得るプランを示唆するものだろう。

 つまり現在米国内でも、オバマ政権が行っている政策の正しさと合理性に関し、実際、激しいディスカッションが続いているという事だ。おまけに2つの側から、批判がなされている。まず第一に、北朝鮮に対する『戦略的忍耐』政策に対してだ。強硬派の間からは、耐える必要などなかった、軍事力行使までを含め、もっと十分締め付ける必要があったとの意見が聞こえる。

 また別の側は、米国の対北朝鮮政策は、受け身であり場当たり的だった。そのため、北朝鮮の核潜在力拡大が可能となったと批判している。北朝鮮との交渉を積極的に行うべきだった、その核プログラムを凍結するべきだったというのである。将来どちらの側が優勢になるのか、それは分からない。しかし、いかなる場合であっても、大統領行政府交代に向けた準備期間中、米朝コンタクトを今続けることは価値がある。」

中期的な展望では、米国の新指導部は、北朝鮮に対する公式的な政治路線と並行しながら、まさに「第二の道」に沿って外交を行う可能性がある。しかし、長年にわたり北朝鮮経済の基本的なドナーであった中国の参加なしには、おそらくそれをすることは無理だろう。 トロラヤ氏は、さらに次のように続けた-

「米国外交は眠りながらも、いかに中国に北朝鮮へ圧力をかけさせるかを考えている。ある時には、米国はそれに成功するように思えた。いずれにしても、北朝鮮当局が行った4回目の核実験の際の、前の制裁合意の時がそうだった。しかし、米国が、北京に歩み寄る何らかの措置をとる代わりに、韓国領内に、明らかに反中国的な性格を持つ対ミサイル防衛システムを配備したことから、中国は激怒した。それゆえ中国は現在、とても慎重で、米国の約束を簡単には信じない。私は、北朝鮮に関し、近い将来、米国と中国が合意に達するのは難しいのではないかと考えている。まずそれは、米国が今のところ、彼らは最終的に北朝鮮の体制崩壊を欲しているのかどうか、あるいは北を引き込みたいのか、まだはっきりと自分の目標を形作れていないからだ。北朝鮮に対する態度がはっきりしない間は、単に北当局は、非核化には同意しないだろう。」

また朝鮮半島の問題に詳しい、拓殖大学大学院の武貞秀士特任教授は、米国と北朝鮮のコンタクトは日本にメリットがあるとし、次のように述べている−

「米国と北朝鮮のコンタクトは始まっており、今後さらに加速するだろう。オバマ大統領は、核を保有してしまった相手を追い込むことはしない。米国はイランやキューバへのアプローチを、北朝鮮に適用するのではないかと思う。日本は北朝鮮との二国間協議を再開するチャンスだ。」

また、武貞教授は、米国のこうしたアプローチは、来月の大統領選後も続くだろうという見方を示した。

なお専門家の大部分は、現在、6カ国協議に代わる米政府による北朝鮮に対する厳しい制裁戦術は、世界を全く逆の結果に導いたとの意見でまとまっている。以前、北朝鮮指導部は、国家の安全保障を、何らかの譲歩という条件で求めていた。ところが今は、そうではない。北朝鮮との今後の対話の基礎となるのは、この国を核大国と認める事なのだ。これを米国も中国もロシアも、そして日本も断固受け入れることはできない。こうしたファクターを考慮した場合、米国の秘密交渉は、朝鮮半島の危機脱出に向けた全体的なロードマップ作りにつながるのだろうか?

この問いに対しては、相変わらず、答えが出ないままである。

https://jp.sputniknews.com/opinion/201610192921815/

 

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